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【スタンダード】グリクシスミッドレンジミラーの最序盤にまつわる話

「スタンが分からねえ。」

お久しぶりです、たにむらです。
皆さんはチャンピオンズカップサイクル2やっていますか?
フォーマットが人気のない(?)スタンということもあり、サイクル1と比べて参加者が少ないと話題にもなっていますが、私は無事ファイナルまで進むことができました。
サイクル1の際もファイナルには進めたのですが、PT権利の獲得までは至れませんでしたので3月の横浜では頑張って戦ってきたいと思います。 

(1/8のイエサブのエリア予選を勝ち抜きました。うぇい。)


さてさてそんなサイクル2ですが、私は普段スタンをほとんどやっておらず、エリア予選直前でも右も左も分からない状態でした。
店舗予選もスタンはやらずにモダンで通過していたので、周囲のプレイヤーと比べて本当に理解度が足りなかったです。
とりあえず環境最強と名高いグリクシスミッドレンジを使うことにしてMTGAで練習してみるのですが、さっぱり分からなくて思うように勝率をあげられません。特にミラーマッチが全然勝てん。
私が抜けたエリア予選の前日にも別店舗でエリア予選があったのですが、あまりにも自信が無くそちらは参加すらしませんでした。

(別店舗のエリア予選直前に友人に送ったDiscord。あまりにも情けない男がそこにいた。)


そのような状態でエリア予選を抜けられたのは本当にラッキーでした。
今回の記事では、そんな私が短期間の練習の中で感じたグリクシスミッドレンジミラーのコツを書いていこうと思います。
エリア予選期間も早や後半。「いまだにミラーマッチのプレイ指針が定まらない・・・」という方の参考になれば幸いです。

※ なお、コツとは言ってもタイトルにあるとおり、本記事では「最序盤」に絞ったもののみ書いていく。これは、最序盤の攻防は再現性が高いものが多いほか、ミラーでは「先手側の押し付けを如何にして通す/凌ぐ」ことが大切と考えるからである。

2ターン目の攻防について

先手側の2ターン目アクションは①《税血の収穫者》をプレイ、②《勢団の銀行破り》をプレイ、③何もプレイせずターンパス、の3パターンに分かれる。
各パターン別に後手側の取るべき対応について考えていく。

①《税血の収穫者》をプレイの場合

先手側3ターン目の終了時に、除去を《税血の収穫者》に当てる。放置するとすぐにライフが減るため即時の除去が必要だが、先手側の《死体鑑定士》もケアする必要があるためである。

②《勢団の銀行破り》をプレイの場合

後手側2ターン目に《削剥》を当ててすぐに対応するのが望ましいと思っている。
一方で、「後手側2ターン目はパスして《かき消し》を構え(または構えたように見せ)、先手側3ターン目の《鏡割りの寓話》をけん制しターン終了時に《削剥》を当てた方が良い」という考えの方もいると思う。
しかしこの場合、先手側に《勢団の銀行破り》を起動されアドバンテージ獲得、または《かき消し》をプレイされてしまう。そうなると結局5ターン目に2マナ浮きの状態で《かき消し》をケアしながら《鏡割りの寓話》をプレイされ、アドバンテージー1または《勢団の銀行破り》が盤面にいながら《鏡割りの寓話》も通るという最悪の事態につながってしまう。
すなわち、「《鏡割りの寓話》をケア」と言いながら弱い動きをしてしまい、結局不利な状況を招いていると言えるのだ。
このことから私は先手側3ターン目の《鏡割りの寓話》は割り切って、すぐに《削剥》を当てることに決めていた。(≒《勢団の銀行破り》を《鏡割りの寓話》と同じくらいの脅威と認識している。)

ただし矛盾するようではあるが、手札によっては先手側3ターン目の終了時に《削剥》を当てた方が良いパターンもある。後手側が《鏡割りの寓話》を持っている場合がその最たる例で、この場合はアドバンテージー1または盤面に《勢団の銀行破り》がいるということを代償に、後手側3ターン目の《鏡割りの寓話》を安全に通すことができる。
《鏡割りの寓話》を通すとゲームに勝つ訳ではないが、先手後手を入れ替えるチャンスとなるため他の手札と相談し慎重に判断したい。

③何もプレイせずターンパスの場合

後手側も何もプレイせずターンパスを選択する。これは《税血の収穫者》をプレイすると先手側に除去から《死体鑑定士》、《勢団の銀行破り》をプレイすると《削剥》を当てられるなど、裏目が多いためである。
何もプレイせずターンパスして先手側の2マナを腐らせ、先手側3ターン目のアクションに有効に2マナを注ぐことで、先手後手の入れ替えを狙っていきたい。
先手側が3ターン目にアクションを取らなければ、それはそれで先手側の3マナを腐らせることができるのでOKである。大切なのは先手側の押し付けを抑えこみ、先攻の利を薄めていくことだ。

《眼識の収集》というカードについて

上記③の「何もプレイせずターンパスの場合」でも、後手側に裏目があることにお気づきだろうか?
そう、先手側の《眼識の収集》のプレイである。最近流行中のこのカードは手札からのプレイだけでは枚数的なアドバンテージは生まず、フラッシュバックでのプレイによって初めてアドバンテージを与えるカードである。
血トークンや《鏡割りの寓話》第2章で捨ててからのフラッシュバックが分かりやすくアドバンテージを得られるのだが、手札からのプレイも十分に強力である。なぜなら枚数的なアドバンテージは得られないものの「2枚のカードから1枚を選択」という性質上、不確定な1ドローよりも強力だからだ。また、「相手のデッキからカードを得る」という点も強く、相手デッキの《鏡割りの寓話》や《絶望招来》の総量を減らすことなども可能である。
よって③「何もプレイせずターンパス」を選択しても、相手側に《眼識の収集》をプレイされると質的なアドバンテージを与えることになってしまう。加えて先手側に「3ターン目をパスし、後手側の3ターン目終了時に《眼識の収集》をフラッシュバックして枚数的なアドバンテージを得る」という選択肢まで与えてしまうのだ。
最近のこのカードの流行にはこうした背景があると考えている。とはいえ、それを加味しても後手側は《税血の収穫者》をプレイするなどより裏目の出現頻度が少ないため、無視するしかない。

ちなみにだが先手側が2ターン目に《眼識の収集》をプレイする場合、後手側は「カラダを少しぴくっとさせる」とカウンターを持っている風に見せることができる。とんだ盤外戦術だが、勘が鋭いお相手であればその気配を察知し3ターン目に《鏡割りの寓話》をプレイしなくなるかもしれないので覚えておこう。(逆に本当にカウンターを持っているなら即スルーだ!)
ただしここでは「カラダを少しぴくっとさせる」だけにし、「悩むそぶり」をしてはいけない。冷静に考えてこの《眼識の収集》をカウンターする人間など存在しないからである()。

《鏡割りの寓話》に《鏡割りの寓話》で追わない

追うと先手側が《絶望招来》を持っていた場合おおむね負けとなる。仮に持っていなくとも、先手側が先にゴブリン・シャーマンで殴りだす展開になるので不利と言える。
3ターン目に2マナしか使えないのは気持ち悪いが、そこには目を瞑り除去を打とう。

(追った先に待っているのは文字どおり「絶望」である。)

終わりに

以上が、私がグリクシスミッドレンジミラーの最序盤で気を付けていたことです。
厳密に言うと「②《勢団の銀行破り》をプレイの場合で、先手側3ターン目の終了時に《削剥》を打ち相手が《勢団の銀行破り》の起動も《かき消し》もしなかった場合はどうするか?」の分岐など他にもいろいろ考えるポイントがあるのですが、文章が長くなる上に手札と要相談の部分もあるのでここでは割愛します。

冒頭でも述べましたが、今回のエリア予選では本当に練習が不足していました。もしかしたら間違ったことも書いてあるかもしれません。
例えば「③何もプレイせずターンパスの場合」の箇所で「後手側が《勢団の銀行破り》をプレイして先手側に《削剥》されるのは裏目」と書きましたが、1対1交換でしかないので《削剥》を当てられても良いと考える人もいるでしょう。パスして《眼識の収集》をされるよりむしろ良いという意見もあり得ます。
私も正直どちらが良いか確信がありません。

このように、まだまだ分からないことだらけの中で今回記事を書きました。所詮はよくある「運良く勝った人間の勝ち語り」程度で読んでいただけると嬉しいです。
また、3月の横浜に向けて自分の考えを正しい方向に修正していきたいです。もしお気づきの点があればコメントをくださるとありがたいです。

今回は以上です。また次の記事でお会いしましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました!

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