見出し画像

静岡新球団構想に期待

 静岡市に二軍のみの新球団を設立する構想が着々と進んでいる。二軍のみとの予定ではあるが、これを何とかNPB16球団構想に繋げて欲しいというのが僕の考えだ。今回は、静岡新球団に期待することを書いていく。

サッカー王国に野球を

 静岡のイメージと言えば、清水エスパルスとジュビロ磐田という2つのプロサッカー球団があることや、高校サッカーの強豪校がひしめいていることからサッカー王国と言われているが、常葉菊川高や日大三島高、静岡高等近年のドラフト1位選手を輩出した高校が複数あることから野球が全く人気のない土地ではないと感じる。また、楽天の本拠地の仙台が暖かくなるまでの数週間、草薙球場を本拠地としてオープン戦を戦うことでも有名であり、NPBのファンがいる土地柄である。

楽天オリックス戦の草薙球場。パ・リーグ同士の非公式戦で1万人を動員したことからも、野球人気があるだろう。

約20年前のホリエモンの発言通りにならないように

 少し前、球界再編時のビデオをYouTubeで見た時にはっとしたことを思い出した。時は平成16年、ホリエモンこと堀江貴文さんが当時の近鉄球団を買収しようとしていた頃に「サッカーはチームを増やすのに、野球は減らすのか?」という発言をしていたことがとても印象的だ。

 現在のNPBの親会社を見てみよう。楽天やソフトバンク、DeNA等インターネットでの商売をしている親会社もあるが、同時に「斜陽」とも言われる百貨店や新聞社が経営している球団も存在する。中日新聞社はTwitterなどのSNSで俗に言う「オワコン」のような扱いをされているが、実はビルを増築し、新事業を始めようとしていたり、昨今話題の「ジブリパーク」を開催したりと名古屋の中でも指折りの大企業だ。

 しかし、そうでは無い球団も存在しており、平成初期には「大国」と呼ばれ、世界的な規模を誇ったパ・リーグの球団の親会社は通信販売の発達等時代の流れに飲まれ毎年のようにFAで戦力が削がれていて、身売りは時間の問題とされる球団もある。現在はいいが、数年後、数十年後に買収先がない場合、もしかしたら球団が消滅してしまうかもしれないので、こうした新球団は時代をときめく流行りのコンテンツを扱う企業が親会社になって欲しい。

ぜひ、球団の「一軍昇格」を

 よろず観察日記でも紹介した、KBOのNCダイノスとKTウィズが参入した際、1年間二軍に参加してから満を持して球団ごと一軍昇格という形であった。この方式は台湾プロ野球のCPBLでも採用されており、昨季から味全という球団が一軍に昇格し、来季は二軍に台鋼が参加し、一軍を目指すようだ。

 こういった方式を、是非NPBでも取り入れて欲しい。ファンの争奪が激化したり、セの球団にとっては、巨人戦が減り観客動員に影響が出る心配もあるが、前述の通りサッカーに負けないためには球団の増設は必須である。NPBの球団は「中日」や「巨人」という括りではなく、「野球」という範囲で物事を考えて欲しい。

最後に

 何かと困難はあるものの、球団は多ければ多い方がいいだろう。16球団構想のためには、こういった球団があと3球団出てきて欲しいというのが本音である。

この記事が参加している募集

多様性を考える

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?