共鳴:BE:FIRST
ヤ〜〜〜〜〜〜〜。
ヤ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。
あたりめです。
意図せず冒頭から感嘆詞で2行も使ってしまった。それくらいのことが起きている。
本当は優先して書き上げなければならない下書きが何個もあるのだけど、過去これまで「今!!!!!これを書きたいです!!!!!!!」という己の欲に勝てたことがない私は、今回も無事(?)欲に従い今書きたいことを書こうとしている。BE:FIRSTの 'Gifted. -Orchestra ver.-' である。
観んでも分かる、ヤバイやつやん。
音源にストリングスが組み込まれていたり、空間の広さを感じられるような音の編成であることからして、オケと相性が良いことなんぞお察しである。自然と心のハードルを上げた状態で再生したのだけど、まっっっじで優に超えていってしまった。超えすぎたし、自分が想像していた音とは全く違うものがきて、めちゃくちゃに感動した。
冒頭1分、リュウヘイくんとマナトくんのボーカル、そしてオーケストラの音を聴いたときに、「エッッッ、ヤ、ヤサシ………」と拍子抜けしてしまったのだ。なんてカドが無いんだと。
私はてっきり、パワ〜〜〜〜〜〜〜(某)みたいな、鋭利で圧があって、僕らの後ろにいれば安全だよ的な、彼らが最前で剣と盾を構えているかのような、そういう音が より鮮やかに表現されるのかなぁと勝手に思っていたところがあった。冒頭にして それをまるごとひっくり返されてしまった私は、画面を見つめながらひとりおろおろしていた。
そこへ 観念しろと言わんばかりにトドメをさしてきたのがシュントくんだった。
なんなんだよあの「ン へェェ……………イ」は。
あんなもん良くないに決まってるだろ。
まじでほっぺの毛穴まで透かして見えちゃうような声だったぞ。繊細レベルが異常。何をどうしたら瞬時にそんな声が生成されるんだ。直前に鳴ってるピアノの音とのシームレスさもエグい。このひとに関しては本当にどこまでいっても分かる気がしない。たぶん永遠に喉の秘密をつかめない。最近に至っては「次は何をやってくれるのだろう」と翻弄される心地良さすら感じ始めている。
1サビを聴いて、冒頭で感じていたやさしさが確信に変わった。
私は 'Gifted.' を生で聴いたことが一度もなく、比較出来るものが音源とこちらの2年前のライブ映像しかない。なので どうしてもその範囲内での感想になってしまうのだけど、それぞれの『強さ』が抱えている質感が全然違うのかも、と感じた。
2年前の映像ではどちらかというと "外側の強さ" をより鮮明に感じる。装備するもの・纏うもののような、見えやすく分かりやすい強さ。ボーカルのエッジもくっきりしているメンバーが多い気がする。
対して今回のオーケストラは、"内側のつよさ" がめちゃくちゃ鮮明なのだ。一人ひとりを満たすもの・芯のつよさのような、内面から滲み出るつよさ。
これは私が個人的に思っていることだけど、こちらの "つよさ" には、表面に強固さを感じることがほとんどない。むしろ やさしさ・力みが抜けたような柔らかさを感じることが多いのである。この映像の7人からはそういう、安心に近いともとれる "つよさ" をすごく、すご〜〜く感じた。
だからといって2年前のステージが未完成だとか決してそんなことを言いたいのではなくて(恐ろしいことにデビュー2日後だそう)。オーケストラの音とともに 'Gifted.' を披露しますよ、となったときに、今の彼らが選ぶのはこちらのつよさなのだということが、なんだかとても真摯だなぁと。
オーケストラに対するリスペクトが感じられるし、同時に この楽曲の譜に潜むようにして流れていた甘く柔らかいところを、こんなにも美しく抽出してくださったオーケストラのみなさま、あまりにも最高すぎる。私は特にピアノとホーン隊の音に終始心臓をギャンギャンに揺さぶられていた。
バース2なんてBE:FIRSTもオーケストラもヤベすぎ要素の加速が増しすぎて本気でブレーキ探したもんな。この映像に法定速度っちゅーもんはないんかいと。
まず冒頭のシュントくん・ソウタくんパートのオケが問題(問題)である。ほぼホーン隊のみで音が構成されている。
ここは音源だとビートなどの 粒として独立した短い音の羅列だったので、2人の声も自然と弾くような張りのある質感になっていた。それが今回 ホーンの紡ぐ絨毯のような音の層に変化したことで、2人の声もまた 別次元のものに変化していたのである。ホーンの層を逆立てず、そこに丁寧に言葉を添えるような感じ。まじでたまらんな………
そのあとに続くマナトくん・ジュノンくん・リョウキくん・レオくんのパートは、それぞれオケと声の絡ませ方がもう至高すぎた。特にマナトくんに関しては、こういったときの音との距離の近さがもはやバケモンである。
オケをバックのサウンドとして捉えてその上に声を乗せるのではなくて、オケと声を同じフィールドに広げ 絡めることで、渦みたいなひとつの生きものになっていた。オケと声、ふたつでひとつの脈を打っている感覚。このあたりから私の脳みそでは「ァ〜〜〜これは、もう、"共鳴"………」という思考がせわしなく駆け回りはじめていた。
この映像で際立っている やさしさ・柔らかさの滲む "つよさ" は、サウンド面のみならずコレオからもめちゃくちゃに感じられた。何が来たとてウメェ〜〜、くらいの感想しか述べられないレベルでダンスについて無知な私だが、そんな私ですら さすがに気が付いた。
なめらかすぎねぇか…………………?
2年前の映像ではサウンドに合わせてなのか、比較的メリハリの強いパキッとした動きの繋げ方をしているようにみえたのだけど、今回は緩急が目を剥くほどになめらかなのだ。質感が完全にシルク。美しいすぎるだろ。肌への摩擦ゼロ。
コレオのなめらかさが生む美しさに続いて、画の美しさがこれでもかと溢れまくっていたのが2サビ終わりの転調部分だった。個人的に画角としての優勝は間違いなくココ。『神秘的』ってこういうシーンをいうのでは???
足元からのアングル、比較的速い速度での流れ、スポットのみの照明、すべてが完璧すぎた。これはもうシンプルに好みの話をしていますね。ここが!!!私好みのシーンです!!!!!!!
己の好みについて沸いている場合ではなかった。なんかまじでヤバイものを観てしまった。ちょっと泣きそうになった。
ラスサビがきた瞬間、BE:FIRSTもオーケストラも、体感3℃くらい一気に熱を上げて それをシャワーのごとくこちらに降り注いできたのである。あまりにも突然且つ衝撃的すぎて、もはや喚きながら浴び続けるしかなかった。ボロボロである。
その熱を持ってしても、やっぱり他者に対する "高圧的" なものがどこからも感じられない。
リュウヘイくんと、目が合ってしまった。
ヤッッッッッバイ。
このまなざし、ヤッッッッッバすぎだろ。
すべてを捉えるまなざしじゃん。世界に今、目の前の このリュウヘイくんしか存在してないんじゃないかと勘違いさせるような瞳。だけどこの瞳がみつめている先は、他の誰でもなくリュウヘイくん自身のようにも感じられる。そういう、まっすぐなまなざし。
オォウ
マイ
ソウタ_____________
さっきラスサビ入ると同時に体感3℃上がったと書いたけれど、ここで5℃上がった。ばばばばば…って全身一気に鳥肌が立った。体内の全血液が熱波みたいになって 一瞬で思考回路がショートした。オモシロのように何度も言ってきた「ヤバイ」とはトーンがまるで違う、本能的に出てくる本気の『ヤバイ』が静かに心臓を走った感じがした。気を抜くとなんだか泣いてしまいそうだった。
中盤から脳みそでほんのり抱いていた 彼らとオーケストラとの『共鳴』が、受け止め方など到底分かりやしないほどの情感をもって洪水を引き起こした瞬間だった気がする。まじで言葉を失ってしまった。
センターに飛び込んできたソウタくんの姿は、最後の一音が鳴り終わるまで、もうマエストロにしか見えなかった。この空間のすべての指揮をとるかのような彼の圧倒的な "海" は、とてつもないエネルギーがあるのに信じられないくらい心穏やかで、真正面から 大切に大切に抱きしめられている感覚がした。
オーケストラの音については、数年前にワンオクのライブで一度だけ体感したことがあるのだけど、なんかもうね、壁でしたねあれは。
足元から天井、左端から右端、すべての方向から等しい圧で音という名の巨大な壁がどーーーーーーーんと身体にぶち当たる感じ。あれだけの人数が居て、間違いなくその数の音が鳴っているというのに、完っ璧に1つだったの凄かったな。ミキサーかけたんかくらい同化してた。何品かの料理があってこれ全部で1つの食事です!みたいなものじゃなくて、果物ポーン!ミキサー ゴー!スムージー1品!以上完成!みたいな。あろうことかオーケストラをスムージーにしてしまった。本当にすみません。
いらん例えで盛大に脱線してしまったけれど、オーケストラと一緒にパフォーマンスをするとなったとき、それをいちばん体感して楽しんでいるのは当然ながらアーティストなのである。ワンオクに至ってはガチのフルオーケストラだったこともあり、メンバーは終始「まじでヤバイ」「最高すぎる」「もう4人だけでライブ出来ない」などと興奮を爆発させていた。
だから、ファンの方に より素敵なパフォーマンスを届けたいという思いが最前線だったかなぁとは思うのだけど、BE:FIRSTの7人が今回 どんな風に心臓がドキドキしたのか、ものすごく聞きたいかも。なぜなら絶対に良い表情をすることが分かっているので。
素敵な作品、ありがとうございます。
サポートの通知を目撃したときは涙と鼻水を渋滞させながら喜んでおります、読んでいただき本当にありがとうございます。感想はこの上ない励みに、サポートは新たな音楽を浴びにゆくきっかけになります。