第13話 「曲」を構成する役者たち

おはようございます。FITです。

皆さんはどういう時に音楽を聴いていますか??人それぞれで色々なパターンの答えが返ってくると思います。

自分は大体、乗り物に乗っている時です。特に窓から流れる風景を見ながら音楽に没頭するのがとても好きです。(風景を眺めるのも好きなので、その逆もあったりします)

そんな何氣なく聴いている曲ですが、よく見るといくつかのパートに分かれていることに氣付きます。一体何が集まって曲というものが出来ているのか、今回はそちらを紹介していきます。

それではドウゾ。

1.曲を作る最小要素

質問です。一体何をもってして「曲」と言うことが出来るでしょうか。意外と難しい質問かもしれません。

ちなみにOxfordLanguages(辞書)で調べると、「音楽や歌謡の調子やふし。」という説明が載っていました。

なんかしっくりきませんね(;^_^A

結局のところ
「曲は曲だろ!!」
という回答で収まる運命なのか…

まあそれはそれとして、今からは世間一般でいう曲(歌もの)とは何かについて考えたいと思います。

もう一度先ほどの質問を繰り返しますが、何をもってして世間一般でいう歌ものの曲ということが出来るでしょうか。

例えば鼻歌も、リズムに合わせて机を叩くのも、先の辞書的に言えばどちらとも「曲」と言えますが、どう考えても普段みんながYouTubeで聴くような曲と一緒だとは言えませんよね。

その理由は、少なくとも曲として人に認められるには少なくとも4つの要素を持つ必要があるからです。

それがこの4つになります。
1.メロディ(主旋律   ボーカル)
2.ベース
3.リズム(ドラム)
4.ハーモニー(メロディを取り巻く音)

最低限この4つがあれば立派な曲として認められます。ハーモニーは日本語訳で和音とも言います。まさに音の足し算です(感覚的には掛け算ですが)。あのギターのジャカジャカジャンも和音ですし、ピアノの鍵盤を同時に押したジャーンも和音です。

ベースも曲を形成するうえでかなり重要な役割を持ちます(後で詳しく説明します)。このベースが入っていない曲はほとんどないです。必ずと言っていいほどベースは存在しているので、覚えておいてください。

2.音楽と映画は似ている

自分が最近見た映画は「すずめの戸締り」です。ただの映画なのに、本当に自分がその場にいるような感覚へと引き込まれました。災害をテーマにした映画なのですが、そのあまりにもリアルすぎる描写に、SNSで劇場中止を求める声が続出したというニュースにも納得の臨場感です。自分からも、見る際はそういう描写があるということを覚悟の上で、というのを伝えておきます。

さて、映画はなぜ面白いのでしょうか。それは当然の如く「物語」があるからですよね。

ここで物語=音楽としておきます。

物語には話の中心となる主人公が必要です。その主人公こそが「メロディ」になります。

また主人公一人だけの世界はつまらないので、主人公を支える友達、仲間、その他その辺にいるモブなどの脇役も必要となります。その脇役こそが「ハーモニー」になります。

更に何もない平凡な世界には面白みがないので、物語を進めるための「転」を入れます。起承転結の転です。その転こそが「ベース」になります。役者名で表すと「敵役」と言ったりします。

最後にリズムは物語の「世界観」を作ります。

映画にもこの4つの要素が必要ですが、こうしてみてみるとやっぱり音楽と映画って結構似ていますよね??

実のところ音楽も物語の一つであり、3分間の映画なのです。

具体例を見ていきましょう。

ベースは物語をすすめる(敵役)と話しました。例えば主人公は普通の青年で、敵役は巨大な犯罪組織のボスとします。この二つだけでもう既になんだかワクワクするような、どっしりとした重低音が聴こえてきそうな雰囲気をかもし出していますよね。

では続いて主人公は同じ青年で、敵役はお互い親友だが恋敵の青年とします。

なんと、主人公は同じ青年なのに全然違う物語になりました。このくらいベースって重要なのです。

そしてベースに合わせてハーモニーも変わってきます。

敵役がマフィアなら脇役は主人公が持つサブマシンガン、敵役が恋敵なら脇役は主人公のクラスメイト、などとベースに合わせてハーモニーも合わせる必要があるのです。

そして最後はそれらの世界観を決めるリズムです。激しいアクション映画なのか、しっとりとした恋愛映画なのか、笑いありのコメディ映画なのか。

こうして一つの物語、すなわち音楽が完成します。

ちなみに歌ものでいう「歌詞」が映画の台詞に相当します。はっきりと伝えたい主張を、言葉を通して伝えているのです。歌詞がない曲は、台詞の無いジェスチャーだけによる映画です。はっきりとしたことは伝わりませんが、それでも映画の中で起きている出来事を感覚でとらえることはできます。

前回話した音楽ははっきり伝えない、というのがここに繋がります。やはり音楽と映画って似ているんです。

まとめ

今回は曲を構成する4つの要素を紹介しました。映画ではこの4つが一つでも抜ければ成立しないように、曲もこの4つがないと世間一般でいう曲とは認められません。

逆に言うとこの4つさえ含むことが出来ればそれはもう立派な曲として受け入れることが出来るので、作曲の際はこの4つを十分に注意して作成するわけなのです。

今日はここまで!

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