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観終わった!今更エヴァンゲリオン初見感想25話26話!

エヴァンゲリオンTV版、全部観終わりました!

総括的な感想は一旦置いといて、まずはいつも通り25話26話単体の感想をまとめます。

なおこの記事執筆時点で副読本(?)のスキゾを読了しておりパラノも読んでる最中なので、25話26話ショックの傷を抱えたままもう一周打ちのめされています。その感想もそのうちまとめます…

前回のまとめ↓

https://note.com/ccopedia/n/nb1b53d7197b4

25話 終わる世界

あらすじ:ついに人類補完計画が始まってしまった。皆の心を一つに(物理)する過程でシンジ君・アスカ・綾波・ミサトさんのえげつない内面が克明に描かれてしまう。放送できないミサトさんの××を見てシンジ君は物凄く嫌そうな顔した。

遂に最終話の一個前!25話「終わる世界」を見ましたよ!もうすぐこの視聴感想行為も終わるんですね~感慨深いですね~

で、25話感想です

は?


なんだこれ


真っ先に思った印象「カウンセリング養成講座の教材ビデオみたい」



先に世界観の話をしとこう

多分だけど、初号機とシンジ君のパワーで「その時だった、イデの発動が起こったのは…」になって全人類が生命のスープにでもなり集合意識みたいな感じになりましたね?その状態がリリンですか?前に当てずっぽう予想はしてたんですけどまさか本当にそうなりましたね?

ゲンドウは集合意識の中でユイさんと再会したかったの?だってダイ大のバランみたいな「人間が憎い!皆殺しにしてやる!」みたいな思想はそんなに無かったよね?そこが目的じゃないよね?

それはまだ理解の余地があるとして、ゼーレは何がしたかったの…?それが全然分からない…ただのカルト宗教…?

ニンジャスレイヤーのアマクダリみたいな、「この世はケオスでまるでダメなので世界を再定義するぞー」みたいな感じ…?一部のインテリ権力者たちによる選民思想・優生思想的な暴走…?

まあまだ最終回が残ってるんでね…きっと伏線を綺麗に回収してみんな生き返って大団円ハッピーエンドなんでね…世界観の整理はこれぐらいでいいでしょう

そんなことより話の内容だよ!!

ほぼカウンセリング養成講座じゃねーかよ!!それも来談者中心療法とか認知行動療法とかじゃなくて精神分析的なアプローチのな!
ひたすら内面を言語化して詳らかにしていくだけで、治療の段階にはまだ進んでないのでただただ不気味な映像だ…

「分離不安」とか「愛着行動」とかこれ見よがしに用語を並べてくるやん

アスカ、新しいママから若干引かれてて、それが余計にアスカのメンタルに追い打ちかけてたのね…より救いがない…

ミサトさんの深堀りがえぐかった

ミサトさん、これ時代が時代ならツイッターの裏垢にエロ自撮りとか載せるタイプの人だな…

父との関係性が壊れたのをずっと引きずってて承認欲求と性欲が渾然一体となって裸になれば男からチヤホヤされるから刹那的にそうするけど本当はそんなこと望んでないので定期的に我に返って発狂するやつ

こういう人って実際見た目は美人だし性格も快活で女っぽくない(と男は感じる)※ので特別努力しなくても男がいくらでも擦り寄ってくるが、一方で父が脳裏によぎるたびに情緒が壊れ、ヤリモクの男と心の底から愛してくれている誠実な人を区別できないので前者に依存したり後者を怖くなって捨てたりする

(※ツイッターでは字数で書けなかったがここで言う「女っぽくない(と男は感じる)」とは、男から見て男友達かのように接することができるというニュアンスです)
(大なり小なり男は女性相手だとちょっとええカッコしようとしたり見栄を張ったり優しくしようとしたりします。そういうのが絶無で一切の遠慮なく気さくに接せられる女性のことを「女っぽくない」と称しています。いわゆるオタサーの姫にもこのタイプがそれなりにいます)
(しかし実際には女性なので、どれだけお互いに恋愛感情がなかろうがどちらかが肉体の性を意識しだすと関係はおかしくなります)

まあ、作中の描写だけだと「ミサトさんそこまで男狂いみたいな感じだったっけ…?」と一見思うが…
加地が消えた途端に眼鏡の悟飯ちゃんにちょっと似てるオペレーター(※日向マコトと言うんですね、今調べて知った)と急に距離が近くなって、最後自爆スイッチに手をかけたときには愛の告白も同然の台詞を言われてたので、そういうとこなんだろな…

そういやこんだけ感想書いてきて全く一度も触れたことなかったけど、あのペンギンなんなの?

最後にはペンギンにまで依存してたなミサトさん…肌が重ねられるなら本当に誰でもいいんだよ…だいぶ末期だ…

結局加持も加持で下半身には忠実だから…父性的な愛情と男女の性欲を区別してあげられなかったんだろう…
(まあ個人的にはそもそも無理だと思いますけどね…)
(ミサトさんに一番必要だったのは絶対に恋愛関係に発展しないカウンセリングの先生とかだったんだと思う)

視聴時のショックでそれなりに混乱しているので話がとっ散らかっています

そういや、シンジ君はたびたび「先生のところに帰る」とか、先生というワードを出してるんだけど、家出してからカウンセリングの先生か何かに頼ってたってことか?
一応、心の安定が図れる場所(ホーム)がないではなかったってことなの?
わざわざ出向いてるんだよな第三新東京に…呼ばれたから…

「そこに物はなくて私がそこに物があると認識したからそこに物がある」みたいな話、なんだっけ。なんかの哲学にそんなのなかったっけ。認識論って言うの?
そういう話をいっぱいするこの作品は。だめ、分からない

一旦整理します

シンジ君は他人が怖い、愛し愛された人に裏切られ嫌われ捨てられるのが怖い、根っこはお父さんが怖い
それで他者と関わりたくない、関わると裏切られるかもしれないから、可能性がゼロなら嫌われる痛みも発生しない
でも独りは寂しい、ほんとは愛されたい、根っこはお父さんから愛されたい

でもミサトさんもアスカも似たようなもんだったし、傷の舐めあいしてただけなんだな…
で、突然ぬるりとパーソナルスペースにえぐり込んできたカヲル君に秒で裏切られたことでかつて父に捨てられたトラウマが喚起され、
25話時点でシンジ君は誰とも関わらない孤独な世界を選んでしまったのかな

それはとても強いデストルドーではあったが本当は承認欲求の塊だし愛に飢えまくりなので(この辺りはシンジ君が溶けたときにも一回やってる)
一番奥底ではみんなが一つになる世界を望んでると思うんだが
とにかく自己表現と愛情表現の仕方が分からない子なのよシンジ君は…

それはそうと、ミサトさんの濡れ場を見るシンジ君がドン引きした顔してたのがひどいけど笑うわ
お前4話じゃ映画館で盛り始めたカップル見て生気を取り戻しとったやろ!なんでミサトさんに対してだけこんな塩対応なの!

26話 世界の中心でアイを叫んだけもの

あらすじ:おめでとう!ありがとう。

ついに…観終わりました…エヴァンゲリオンのTV版を…

なに…何…この作品は…何…?

このシーン、エヴァ初見の俺でもよーく知ってるシーンだが、実際に始まった瞬間変な笑いが出た

何から話せばいいんだ…何なのだこれは…どうすればよいのだ…?

とりあえず作品全体の話は置いといて26話単体の感想から書こう

これ締切も放映枠も間に合わなくて足りなくて、ダイジェスト気味にシンジ君の心理描写だけ延々詰め込むしかなかったの?
26話という枠は最初から決まってたはずだし、途中の方マグマダイバーとかダンスとかやってたのに…管理不足…

庵野ってそういう人なんだろな
芸術家気質の…社会の枠に到底収まれない人…

この作品の表現方法に思うこと

この作品、脚本とテーマと世界観設定が神がかり的な融合してて

庵野が表現したいであろう極めて繊細な心理描写、各々心に闇を抱えた登場人物達の悩みや葛藤、などなどを、カッコいいロボットアニメや難解なSF設定に完璧なほどシンクロさせてるのよ

「世界は大災害に見舞われた」「精神同調させて操るロボット」「ごく限られた子どもにしか操縦できない」「ナイーブな子どもが大人の都合で無理やり戦わされる」「肉体と精神が神話的な超自然現象で色々なことになる」っていう数々の特異な設定でもって、SFロボットアニメとして人間の心を描いてきた

それが…25話26話で、分かんねえけど多分尺が足りなくなったから、各キャラにひたすら心理を直接喋らせ続けるだけの2話になってしまった…

本当ならちゃんと普通のアニメとしてあの世界を物理的にきちんと描画した上で、登場人物の行動を通してテーマを表現し、メッセージを伝えたかったのでは…

例えば作者が政治的な何らかの主張を持っていたとして、その主張内容をそのまんま登場人物に代弁させるだけの創作ってだいぶ底が浅いじゃん?
その主張を、例えば悪と戦うヒーローの物語に落とし込んだりするのが創作なわけじゃん?
エヴァは24話までそれができてたのに…尺が足りなくなった…

内容の話しよ

最初期にも書いたけどシンジ君は親からの無条件の肯定的ストローク(無償の愛)が致命的に足りないので自己肯定感が極めて低いし、条件付きの肯定的ストロークを得られそうな期待にひたすら応えてしまうんですね

この呪いをどうやって解決したかというと、
まず全人類一回溶けて(!?)
お互いに心の穴を埋め合わせて補完する(物理!?)
という離れ業を…書いててよく分かんなくなってきた

人と人は最終的には分かりあえないが、それでもお互いを承認しあうことはできるし補い合って生きていくことはできる、ということを言いたかったのかな…
にしても一旦物理的に溶けて混ざるってご無体な…

※「分かりあえない」とはニュータイプ能力で相手の思考が読めるとか相手の全てを100%完璧に誤解なく理解して合一するとかそういうのは無理ってこと。でもこの作品は物理的に合一した

ゲンドウ「ただ、おまえは人に好かれることに慣れていないだけだ」
お前が言うなああああああああ!!!!!よりにもよってゲンドウお前が!!どのツラ下げて!!!
人からの好意の受け取り方が分からなくなったのは全部アンタのネグレクトのせいやろがあああああ!!!!

シンジ君を「治療する」としたら、通常は恐らく地道なカウンセリングで己の生育過程や出来事を一つひとつ自認していって、
いずれどこかで父と対峙(ここで言う対峙とは本人と直接バトったり話したりすることに限らず、自分の中にある父との思い出を腹落ちさせるとか父に対する認識を改めるとかも含む)するんだと思うのね
でもこの作品はSFなので、一回集合意識になって周りの人たちの精神に諭されて(というか物理的に心がくっついて)、
IFの幻覚も見せられて、「自分には色んな可能性があるんだね」「認識の仕方次第だね」って気づきを得るというゴリゴリの力業で決着してしまった

もやもやするのは結局ゲンドウとの確執になんも決着がついてないことなんだよな…

あんなに父さん父さん言ってたのに最後の最後で父さんと対峙せず終わったのは、そりゃ現実にはそういうこともあるだろうけどエンタメとしてはあまりに未完成感が
ラスボス倒さず打ち切りで終わった漫画じゃん

もしかしてシンエヴァまでずっと引きずりますか、ゲンドウとの親子喧嘩は
ゲンドウとの親子喧嘩に決着ついてたらこんなに何作も映画作らない(作れない)と思うんだよな…

謎だらけのロボットアニメの側面の話

あと、シンジ君とヒロイン3人?の心の葛藤およびシンジ君の克服に注力してアニメは終わらせたけど、
伏線とか世界観の説明とかロボットアニメの部分は完全に投げっぱなしジャーマンで終わってしまった…

結局ゼーレは何がしたかったんだよ…死海文書とは…使徒とは…セカンドインパクトの真相は…
S2機関とは…初号機とユイさんは何がどうなってるのか…綾波はいかにしてワラワラ生まれたのか…結局エヴァの量産はどうやって成功させたのか…

急速ホモホモからの一瞬退場したカヲル君は一体なんだったのか…

あ、そうか!旧劇と呼ばれる映画を観れば全部の謎が解けるんだな!ウワーッ楽しみぜ!

自分なりに設定を整理してみる

ATフィールドは心の壁って言ってたけど、最終話では他人がいるから自分が形作られるとも言ってたよな
ATフィールドが無くなって?または全世界がシンジ君のATフィールドの内側に入って?人類は一つになったが、他人を認識し他人から認識される自分にも気づく(つまりATフィールドは必要なものであると受け入れる?)ことで自我を確固たるものにし、最後のおめでとうに繋がるのか?

エヴァパイロットはみんなATフィールドを張る(自分の心を閉ざす)か壊す(他者の心を踏みにじる)かしかしてなかったのだなあ?

この解釈で合ってんのかぜんっぜん分かんねえな?

ここからはだいぶ脇道にそれた心理療法の話と、TV版の視聴内容だけを元に勝手に妄想した解釈です

途中でストロークの話したけどこれは交流分析の話で、作中よく見たフロイトの精神分析の考え方とはかけ離れた(実際精神分析の派閥から嫌われて追放された)概念なんですよね

最後シンジ君がなんで劇場で自問自答してるのか不思議だったんですが、交流分析に「人生脚本」って概念があるからか?

人は幼少期に人生脚本が出来上がって、完成後はそれに沿った行動・思想をしてしまうっていう
例えば幼少期に親から失望され見捨てられた経験を持つ人は、その後の人生でも人から見捨てられるような失敗をしてしまい、人生脚本の内容を自ら補強してしまう(アスカとかそんな風に解釈できるかも…)

交流分析による治療ではその人生脚本を書き換えたりする
幼児の頃の判断力と決断力で作ってしまった悪い人生脚本と向き合い、なぜ当時の自分がこんな脚本を書いたのかを明確にして、その脚本を破棄し新しい脚本を作る

…だから補完終盤になって幼少期のシンジ君やアスカが出てきて、最後は劇場が壊れて終わったのか?

それまで別に交流分析っぽい要素が無かったから(庵野はフロイトが好きなんだと思ってたから)俺が勝手にこじつけて解釈してるだけのような気もする
でもなんで最後劇場でパイプ椅子に座ってたのかが全然分かんねえんだよな…

庵野の実体験をそのまんま作画しただけとかだったらお手上げデース!

IFの学園パロが始まったのも、学園パロの最後で当該シーンのガチの台本が映ったのも、「そういう脚本だってあり得る」「今から自分で新しい人生の脚本を作ればいい」という気づきをシンジ君が得ているようで、

ほらなんかそれっぽいじゃん

陰謀論みたいなこじつけしてないか俺

※改めて観ると劇場ではなく体育館ですね?まあ舞台の上に演者がいてそれをパイプ椅子に座って観てて照明などもあるので演劇モチーフなのは違いないと思うんだけど…やっぱ適当に考察まがいのことするもんじゃねーな。みんなは一次ソースを徹底的に漁り、描写された事実と個人の解釈を混同しないようにね!

これをどうやって庵野が作ったの?

気になるのは、精神分析にしろそうでないにしろ、庵野はどこからこの手の心理学的な知識を仕入れてきたのかなって…当時インターネットほぼ無いし…
大学で学んだとかでもなければ、自分または身内に精神疾患の人がいて当事者として色々身につけてたのかなって…
だとすると実体験に近いのかなとも…

そういう治療を実際受けたのか、エヴァ作ってる最中にメンタル病んでいって病みながらも作り続けたから自分の作品に対して文字通り自問自答してたとか…アニメを作るという治療行為…

なんか、2クールアニメという社会の枠と制約の中で納期を守りながら作品作れそうな人には到底見えないし…

自問自答で25話26話作るなら背景がカウンセリングルームみたいな場所とかスタジオとか自室とかになりそうやから、
やっぱりなんで劇場なんだろな…
あと地面が霞がかって木の根っこみたいなのがウニョウニョしてる背景もなんなんだろな…あれは何を表現してるのか全く分かんねえ…

※この辺は後に有識者からのリプと「スキゾ」で大体わかった。庵野は心理学の専門家ではないし実体験でもない、本で勉強したり人から哲学系のネタを聞いたりしてそれっぽくまとめたらしい。

後世への影響を今さら知る

そういやTV版だけとはいえ全部観きったことで、「これがエヴァの影響か」って理解できるようになったものがいくつかありますね
なるたるとか、ヨコオ作品全般とか…

15年ぐらい前?にビッグスピリッツでやってた日本沈没とかも、最後急にIFの楽しい日常が挿入されて、あれも今なら分かるけどめっちゃエヴァっぽかった。当時2ちゃんねらーからも「エヴァのパクリじゃねえか」ってよく突っ込まれてた

ついでに調べて知ったんですが、当時の映画版「日本沈没」を手掛けたのは樋口監督だし、庵野と樋口と漫画の原作者(一色さん)で飲んだりする仲だったらしいですね。漫画に出てきた津波を阻止する機構みたいなやつの発案者が庵野だということも今知った…つながるのかよ…!!

言い忘れてた細かいこと

25話でミサトさんもリツコさんもさらっと銃殺されてたけど、内乱でもあったのかゼーレに武力介入でもされたのか

25話のミサトさんパートで出てきた積み木の形がどう見てもちんこだった(フロイトすぐちんこ出す!)(スクショは無い!スマホのネットフリックス君は謎の技術でスクショを撮らせてくれない)

↓このサイトの内容を見るに、ちんこで合ってたみたいですね…

未来へ…のスケジュール

次は旧劇とやらを観る…前に、優しいインターネットオタクに教えてもらった「スキゾ」「パラノ」を読みます。今読んでます。面白すぎる。こんなん答え合わせの本かつ庵野の生態調査本やん。

そのあと、映画はDEATH(TRUE)2を観て、
それからAir/まごころを、君にを観ます。

ぜーんぶ整理がついたところで新劇とやらに進もう。ここまで来たらやっと21世紀かあ…!

以上!終わり!とりあえずTV版はこれで全部終わり!おめでとう!ありがとう!
そして、全ての子供達におめでとう!

2021/6/24追記↓

続き!旧劇観たよ!


カフェラテかミルクティー買います いや、カフェラテの方がカラテが高まりそうなのでカフェラテにします