【アルギュストスの青い翅】第8話 ヴィクトル、月光下に夢見た邂逅
「祖父がそう教えてくれた時、その瞳は青く燃えていて例えようもなくきらめいていてね……」と老ディカポーネは振り返る。
「それは祖父のとても大切な思い出なのだと感じたよ。もしかしたら自分以外には誰も知らないかもしれない。祖父が孤独だったのは、その時出会ったような人とそのあと、もう一度巡り会えなかったためではないだろうかって、その瞬間私は思った。大きな能力ゆえに、その反動も大きいJはきっと、自分を理解してくれる人を誰よりも必要とするのだろうと、そう思えて仕方がなかった」
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