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【笑ってくれないあさひくん】 #15


 次の日、学校もバイトも休みだけど部活の試合がある凪のお弁当をつくるために早起き。
 いつもつくっているママが不在だから、代わりに私がつくる、といってもおにぎりだけ。特大おにぎり二つ。昨日は足りなかったみたいだから、もう一つ追加するつもり。
 いつものようにハルに朝の挨拶をして、ソファーで快適そうに寝ている人、ソファーの下で居心地悪く寝ている人、二人の顔を覗き込むと、小さい頃から寝顔が変わってないことに気づく。
 普段寝顔をガッツリ見ることなんて中々ない。そうだ、写真撮ってちーちゃんにも見せよう、なんてスマホのカメラを起動させたら思いのほかシャッター音が大きくて、すぐにあさひくんの目が開いた。


「なに、なんで撮ったの」
「ちーちゃんに送ろうと思って。ごめん、起こした」
「なんでちづに送んの」
「寝顔が小学生のときから変わんないなぁって、あとまつ毛長くてムカついたから」


 なにそれ、と少し笑うあさひくん。
 あ、笑った。
 瞬時に指が動いた。


「なに、もういいから」
「ごめん」
「いま何時?」
「7時前」
「早くね?なにどっか出かけんの?ハルの散歩?」
「凪のおにぎりつくる」
「あぁ。ハルの散歩のとき起こして。俺も行く」


 そう言ってまた寝始める。
 そうだ、あさひくんは眠りが浅いタイプだった。起こして悪かったな、と物音を立てないようにキッチンに向かう。
 冷蔵庫を開けると、あちこちに押し込んだタッパー集団に圧倒される。これはお昼にしよう、と一つずつ取り出して奥にある具材を探す。最後の鍋を手にしたとき、違和感が。この鍋、こんなに軽かったかな。テーブルに置いて蓋を取ると、あんなに詰め込んだカレーが半分の量になっている。
 え?
 すぐにシンクの中を確認すると、カレーを取り分けた形跡のあるお皿が二枚。一人は確実だけど、もう一人は誰だ。
 ドタバタと自分の部屋から階段を下りてくる凪に真相を聞こうとしたけど「時間間違えてた!もう出なきゃ!」なんて焦らすから、結局聞けずじまい。けど、凪は夜食するタイプじゃないし、勇太あさひコンビか。

 慌ただしい時間が過ぎて、窓の近くで陽に当たりながら寝ているハルの横に失礼して二度寝。
 少し時間が経った頃(多分)、身体にフワッとした感覚のあとにカシャっとシャッター音がした。重いまぶたを力無く開いて状況を確認すると、あさひくんがスマホをこちらに向けていた。身体にはハル用のミニタオルケットがかかっている。


「なに、」
「柚の母ちゃんに送ろうと」
「なんで、」
「ハルと顔くっつけて寝てんの珍しいなって」
「わ、ほんとだ、可愛い、わたしにも送って」


 ハルはくっつかれるのが好きじゃないから、そのうち離れて違う場所で寝るんだろうな、と思ってたからこれは嬉しい。


「いま何時?」
「8時半」
「あと一時間後に起こして」
「はいよ」


「柚、そろそろ散歩。ハルが鳴いてる」と起こされたとき、隣はもぬけの殻。時間を確認するときっかり一時間経過してた。
 爆睡中の勇太くんを置いて、三人(ハルを含む)で散歩をしながら「昨日、夜食でカレー食べたでしょ?お皿片付けてよね」と言ったら「や、俺じゃない。勇太と凪。寝るほんと直前に腹減った~とか抜かしてキッチンでガサゴソし出したら凪も下りてきて、勇太くん俺も~って。俺は止めましたから」「絶対違う、ハルに誓って。な、ハル、俺と一緒に止めたよな」と必死に同意を求める。そんな焦らなくても。


「凪、珍しいね。あんまり夜中食べないのに」
「なんか勇太といると食欲増すんだと」
「変なの」
「凪は勇太のこと憧れてるから」
「昨日も隣に座って楽しくお喋りしながら食べてたもんね」


 凪はお兄ちゃんが欲しいってずっと言ってたから、凪にとって勇太くんはお兄ちゃんみたいな存在なのかな。
 小さい頃から勇太くんのやることなすこと「すごい」「さすが勇太くんだ」と目を輝かせていた。口数多い二人じゃないのに、勇太くんといる凪はお喋りになり、勇太くんもいつもより柔らかい表情で凪の話をうんうんと聞いている。
 わたしといるとき?
 凪は「また食べてんの?」「よくお食べになりますこと」「食うて寝て食うて寝て、大忙しだ」と冷めた目、冷めた口調。
 勇太くんはわたしのことを食いしん坊同志だと思っている気がする。会話する内容のほとんどが食べ物についてだから。

 散歩途中にパン屋さんで朝ごはんを買って帰宅。
 期待通り、勇太くんはまだ爆睡中。起こさないといつまでも起きない気がするから、ハルの渾身のお手を顔面に喰らわす(あさひくんが)。


「、っいて」
「起きな」
「何時?」
「11時なる」
「早すぎ」
「飯食って凪の試合観に行かね?中学でやってるって」
「勇太くん、パン買ってきたよ」
「何のパン?」


 さすが同志。目が開きました。
 遅い朝ご飯を済ませ、各々準備を済ませ(わたしは化粧をして、あさひくんは一度自分の家に戻って着替えをして)、そろそろ行こうか、と話が出たとき、ある食いしん坊が言った。「なんか腹減んね?」と。いま?いまじゃなくない?


「さっき食べたじゃん」
「足んなかった」


 確かに、パンを渡したときに「一個?足りる?」と言われたけど。
 そもそも勇太くんは少し前まで、朝ご飯抜き、昼ご飯はメロンパンだけの食生活だったから、日中は食欲がないタイプだと思っていた。
 それでもいまじゃないでしょ、私たちが用意している間になんか食べればよかったじゃん、と抗議したら「寝てた」と。知らん。


「え~、凪のお昼休憩終わる頃に行きたかったんだけど、じゃあ、カレー温めて食べれば?」
「柚たちは?」
「そんなにお腹空いてないけど……」


 まぁ、少しなら……と誘いに乗ってしまったら負け。
 勇太くんは自分の分の残りのカレーを平らげ、わたしもあさひくんも普通にお腹いっぱいになるまで食べた。あさひくんもお腹空いてたんじゃん、と自分のことを棚に上げて言うと「食いしん坊たちにつられた」って。わたしは勇太くんにつられて。食いしん坊は連鎖する。

 予定より大幅に遅れて凪の試合会場へ。
 邪魔にならないように隅の方で見ていたら、休憩で戻ってくる凪と目が合った。その瞬間、満面の笑みで手を振ってくる。わたしは気まずい感じで手を振り返す。
 凪、いまコーチが真剣に凪に話かけてるよ、ちゃんと聞いた方がいいよ、そういう意味を含めて振り返したつもりだけど、凪はお構いなしにチラチラとこっちを見ては笑顔を見せる。


「可愛いな」
「こっちはヒヤヒヤする」
「あれは姉ちゃんが来て嬉しいなのか、勇太が来て嬉しいなのか、どっちの笑顔なんだろうな」
「凪がわたしにあんな笑顔振りまくはずないじゃん」
「可哀想に」


 ほんっと、可哀想に……

 運動に全く興味がないわたしは隣のあさひくんに「これはどうして笛が鳴ったの?」「なんでみんな集まってるの?」と気になることを都度聞く。あさひくんは面倒くさそうにしながらちゃんと分かりやすく答えてくれる。勇太くんだったら「ん~、分かんね」で終わる。凪だったら一から十までこっちが聞いてないことまで教えてくれるから途中で飽きて、聞いてない分かんないでちょっとした喧嘩が始まる。だから、分からないことがあると、あさひくんに聞くようにしている。
 あ、ちーちゃん?
 ちーちゃんは「多分、これがこうだからこうじゃないかな?」「これはこうだよ、きっと」とちゃんと答えてくれる。答えが合っているかどうかは別として。

 試合が終わると汗だくの凪がニコニコしながら向かってくる。


「なんでいんの」
「暇だから。なんでニコニコしてるの」
「してないけど」
「あっそ。もう終わり?」
「まだ何試合かある。最後までいる?」
「もう少ししたらママたち帰ってくるし、その前に帰るよ」


 ふ~んとちょっと口を尖らせる。
 あさひくんが「姉ちゃん来て嬉しいんだ?」と茶化すと「べつに。いつも来ないから珍しいなって」「あ、試合始まる。じゃあね」と走って戻っていく。


「あれは、柚が来て嬉しい、だったな」
「え?あれが?いつも通りだったけど」
「弟心分かってないねぇ」
「二人とも弟じゃないじゃん」
「俺はたまに来てるから」
「え?そうなの?」
「たまにあさひも誘って来てるよ」


 知らなかった。だって凪も言ってなかったし。
 心の声が漏れたのか、顔に出ていたのか、「凪なら言ってくるだろ」「単に話聞いてないだけだろ」「ほんっと可哀想だな、無関心な姉で」と無慈悲に放たれる矢を大人しく受け入れる。こればっかりは不覚。
 結局、最後まで試合を見ることになり(あのあと帰ろうとしたら「せっかく来たのに最後まで見ねぇの?」「たまには弟孝行したら?」と言われたので大人しく見た)、みんなで帰ろうと凪を待っていたら、わたしの姿を見つけた凪が「柚がまだいる」と目を見開いて驚く。
 帰り道は「まさか柚が来るなんて思わなかった」「柚が試合見に来たのいつぶりだろ?」と少しテンションが上がっていたのを見て、ちょっと可哀想だったかな、こんなに喜んでくれるならこれからもたまには行くか、と思い直す。

 家に帰ってママたちが帰って来たのを確認した凪は、一目散に「聞いて、今日誰が見に来たと思う?」「柚が来たんだけど」「珍しくない?」なんて大げさに話すもんだから、ママたちも目を見開いて驚いてた。
 大げさすぎる。


「柚、今度は練習試合じゃなくて大きい試合来たら?今日は調子良くなかったし」


 照れ隠しなのか、いつもよりぶっきらぼうに言ってくる凪。
 小学生の頃は「お姉ちゃん!お姉ちゃん!」なんて可愛げがあったのに、中学に入ってからは「おねぇ……柚」と呼び方が変わり、わたしに対して素っ気なくなって、フン、スカしてるやつ!なんて思ってたけど(今も)、可愛いとこあるじゃん。


「お姉ちゃんって呼んでくれたら行ってあげてもいいけど」
「やだね」
「ちょっと前まで『お姉ちゃ~ん、大好きなお姉ちゃ~ん』って呼んでたじゃん」
「呼んでないけど」
「凪は勇太の真似したいんだよ」
「勇太くん?」
「勇太に憧れてるから。勇太が柚って呼んでるから『俺も柚にする』って」
「違うけど」


 ふ~ん、そうなんだ~と優しい笑みで凪を見たら「うざ、なにあの顔」なんて言ってくる。その一言をきっかけにバチバチしてると、見かねたママが「はい、終わり!ご飯!」「今日はつくるの面倒だからお弁当買ってきたから」ドンッと二つの袋をテーブルの上に置く。鋭い目つきのまま袋から出されるお弁当に視線を移すと……なんとまさかのカレー。


「え?カレー?」
「なに?なんか文句でも?」
「いや……そういうわけじゃないけど……」


 凪と顔を見合わせる。
(どうする?ママに昨日もカレーだったって言う?)(俺は言わない。言うなら柚が言って)(なんでよ、でも冷蔵庫見たらどうせバレるよ)(俺は別に連続でカレーでもいいけど)なんて目で会話をする。
 普段なら「昨日もカレーだったのにぃ」なんて軽口叩けるけど、疲れてるであろうパパとママに気を遣って。
 まぁ、二日連続でカレーなんて珍しくもないし、冷蔵庫にあるのはわたしと凪の分だけだし、ママたちに見つかる前に冷凍しておけばいいかな、と買ってきたカレーを食べ始めると、玄関のドアが開く音、そしてそのまま廊下を歩いてくる音が。誰だろうとみんなで耳を澄ましていると、「来た」と一言、勇太くん。あれ、今日はあさひくんの家に泊まるんじゃなかったっけ。


「あれ?勇太どうした?」
「多分、ソファーに財布忘れた、って、なに、柚たちもカレー?あれ、なんか違うカレー?」
「違うカレー?どういうこと?」
「聞いてないの?昨日てるさんとこでスペシャル食ったの」


 ゆ~う~た~。
 空気を読め~。
 「そうなの?」と真っ直ぐ聞いてくるママとパパに「う、うん、まぁね、」と言葉を濁しながらチラッと凪を見ると、我関せず、と勇太くんが目の前に居るにも関わらず、ひたすらカレーを食べている。気まずい思いをしているのはわたしだけ。


「言えばよかったのに。また持って帰ってきたんじゃないの?」
「少しだけ。冷凍するつもりだったし」
「勇太くんたちも夜はカレーじゃないの?」
「そ。出掛ける前にあさひの家にカレー置いてきたじゃん。んで、そのカレーを見たあさひの母ちゃんがなんかカレー食いたくなったつって、帰ったらカレーつくってた」
「そんなことある?」
「あさひはめっちゃ嫌がってた」


 勇太くんはニヤニヤしながら、ソファーから自分の財布を探す。


「なんでニヤニヤしてんの」
「あさひ、カレーが相当嫌みたいで、ソファーでむくれてんの」
「珍しいね」
「柚の前ではスカしてるけど、家ではガキ。ただのガキ。見に来る?」
「え、行く行く」


 笑った顔同様、不貞腐れてるあさひくんなんて、そうそう見れるもんじゃないから見もの。
 食べてる途中なのに行儀悪いってママに怒られたけど、一分一秒と見逃してはいけない。すぐ戻ってくるから、と早足で勇太くんについていく。勇太くんも普段はクールだけど、あさひくんがミスをしたり、いじけたり、焦っている姿がツボらしく、その姿を見てはニヤニヤしている。やなやつ。そんなやなやつに便乗して、わたしもやなやつになろうとしている。

 静かに静かにあさひくんの家に入り、勇太くんが「帰った」とかなちゃんに挨拶して、あさひくんの様子をチラリと見てから、私に合図。
 足音を立てずにあさひくんが座っているソファーの後ろまで行くと、あさひくんはクッションを両手で抱き、脚は前にだら~んと伸ばし、テレビを見ていた。かなちゃんがわたしの姿に気づいたけど、勇太くんと一緒にシーッとポーズをとる。
 タイミングを見計らってから、あさひくんの顔を覗き込むと、いかにも「俺、不貞腐れてます」という顔で目が合う。


「っわ、なに、びっくりした、」
「なんで不貞腐れてるの」
「べつに不貞腐れてません。なんでいんの」
「勇太くんが、あさひが不貞腐れてるって楽しんでたから見に来た」


 ギロッと横に座る勇太くんを睨みつけるあさひくん。


「夜ごはんがカレーだから嫌だったの?」
「べつに」
「なんか幼稚園生と先生みたいな会話だ」
「うるさい」
「うちも夜ごはんカレーだよ。ママが知らずにカレー弁当買ってきた」
「だから?」
「明日、学校の帰りにパフェ食べに行こ」


 わたしとちーちゃんならここで機嫌が良くなるんだけど(単純だから)、あさひくんはそんなに単純ではないらしい。
 そもそもなんでわたしがあさひくんの機嫌をとらないかんのだ、とも思ったけど、中々見れる姿じゃないから、もうちょっと見ていたいという、やなやつ。


「どこの?」
「え?」
「どこのパフェ?」
「えっと、駅前のファミレスとか?」
「裏のカフェは?」
「そこでもいいよ」
「決まった?俺もついて行こっかな」
「おまえとは絶交だから」


 帰れ帰れ、と勇太くんにちょっかいをかけるあさひくん。
 不貞腐れていたあさひくんの真似を誇張して煽る勇太くん。
 四人でいるときはそうでもないけど、二人でいるときは小学生みたいだよ、とかなちゃんが言ってたけど、本当にそうっぽい。でも、不貞腐れは直ったみたい。なんだ、あさひくんも食べ物に弱いんだ。意外と単純。
 かなちゃんに「不貞腐れ直ったみたいだし、帰るね」と伝えて帰ろうとすると「カレー持ってくー?」と言われた。さすがに断ったけど。

 玄関のドアを開けたとき「俺も行く」とあさひくんが後をついてくる。


「どっか行くの?」
「コンビニ」
「もうご飯の準備できてたよ」
「いいから」


 いつの間にか、わたしよりも先に玄関の外にいる。


「なに買うの?」
「あ~、飲み物」


 ふ~ん。
 あさひくんの家とわたしの家は隣同士、歩いて十秒もかからない距離。
 小さい頃はママや凪と行き来していたけど、小学生も高学年になると回覧板や果物のお裾分けを一人で届けられるように。けど、帰りを心配したかなちゃんが「あさひ~、柚ちゃんを家まで送ってって~」とあさひくんを使いに出す。大丈夫だよ、一人で帰れるよ、と言っても、いいから、と。その名残が今でもあるのか、たまにこうして送ってくれる。


「ありがと」
「ん、」
「タッチする?」
「は?」
「小さい頃、よくやってたじゃん。じゃあね、のタッチ」
「ガキかよ」


 送ってくれた家の前で、じゃあねと手を振るわたしに振り返すのが恥ずかしかったのか、軽く押すようなタッチをして猛ダッシュで帰っていく。これは学年が上がる毎にしなくなっていったけど。
 懐かしいじゃん、はい、と手を上げると、あさひくんは絶対やらないからな、の意志でジッとわたしを見つめて突っ立っていたけど、少しすると根負けしたのか(わざとらしく聞こえるように)大きく溜め息を吐いて、小学生の頃と同じような力加減でわたしの手を押す。


「昔から思ってたけど、これタッチなの?」
「ご希望でしたらグーでいかしてもらいますけど」
「いいですいいです、さようなら」


 そういって家に入ろうとしたら、柚、と声をかけられる。


「なに?」
「ちづ、明日バイト?」
「え~どうだろ?聞いてみる?」
「いや、いい」


 シッシッと軽くあしらうように片手で家に入れと促され、最後の「じゃあね」で玄関のドアを閉めるとき、あさひくんはコンビニの方向に背を向けて歩き始めるのをわたしは見た。
 その姿を見て、あさひくんらしいや、と笑う。

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この小説は、小説家になろうで掲載している作品です。
創作大賞2024に応募するためnoteにも掲載していますが、企画が終わり次第、非公開にさせていただきます。

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