見出し画像

例えば、ある日、

例えば、ある日、一通のメールが送られてくる。
そのメールに動画が添付されていたとして。

それが『自分が誰かに殺される動画』より、『自分が誰かを殺している動画』の方が、断然、怖いと思うのだ。

感情は記憶を持って揺さぶられる。
もし、その記憶を揺さぶられたら……

などと話していたら、「そういうことを唐突に話しだすキミが怖い」と、言われた。

やだなぁ、例えばだよ、例えば。
でも、もし貴方が、自分に都合の悪いことを忘れてしまって、誰かを責めてしまった時に。
その都合の悪いことを動画か何かで掘り返されたら、どうする?
自分が誰かに殺される動画なんて有り得ないと思うけど。自分が誰かを……

わかった。この話は、やめようか。
どうやら、貴方は憶えていないみたいだし。
やだなぁ、例えばだよ、例えば。



読んでいただきありがとうございます! サポートは創作の糧にさせていただきます。 是非、よろしくお願いします。