個人的にここが好き!ベートーヴェン♪交響曲第9番(合唱付き)より第4楽章

日本人には年末の定番といえばこれですね。
今回は最も有名な第4楽章を解説します。

○ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンとは、ウィーン古典派の代表的作曲家3人のうちの一人です。他は、ハイドン、W.A.モーツァルトです。

○第九交響曲の特徴
なんと言っても、交響曲に合唱がついていることでしょう。
他に有名なのは、マーラー交響曲第8番(俗にいう千人の交響曲)でしょうか。
演奏時間が長い!全曲通して約1時間20分。4楽章だけでも20分程度あります。
第8番までは平均40分前後(第6番の田園交響曲を除いて)なのに対し、相当な演奏時間です。
初演当時としてはやはり受け入れ難かったようです。

この曲を語る上で欠かせないのは、シラーという作詞家です。元は「自由賛歌」という詩を書き直し(「歓喜に寄せて」)それをベートーヴェンが歌詞として使用したそうです。(ベートーヴェンの編集あり)
この4楽章の詩のなのですが、
否定、歓喜、太陽たち、英雄、抱擁、祈り、星空
といったテーマがあります。(詳しくは、音楽之友社「OGT-2109 ベートーヴェン 交響曲第9番 ニ短調 作品125 (合唱付)」よりPⅩにて)
この詩は、フランス革命直後(市民革命運動が1789年〜1799年)なのでそれに合わせた詩と見てよいでしょう。
個人的に「希望」のワードがないところが迷な要素ですが、「歓喜」や「星空」に代わるのでしょうか。

●個人的見どころ 4楽章

4楽章は大きく3つに分割して考えることができます。
前半(1-330小節)/オーケストラによる演奏。Fdurから歌が入る
中半(331-594)/コントラファゴットが入って、歌で言うサビが終わるところまで
後半(595-940)/Gdurから最後
(私独自の見解です)
○前半(1-330小節)
最初は言うまでもなく、チェロバスによる主旋律でしょう。コントラバスの名手であるドラゴネッティの影響を受けてコントラバスは激ムズになったらしいですが、しんどいんですけど…笑
有名な旋律をチェロバスが弾いたあと、ヴィオラ・チェロ→ヴァイオリン→トランペットによって華やかになります。
個人的に面白いところは、チェロの動き。最初はコントラバスと旋律を弾いて、次にヴィオラと弾く。ヴィオラ主旋律の時にコントラバスがやっていたことをヴァイオリン主旋律の時にチェロがやる。忙しいな。そして美味しいな…。

ここで、なぜ最後にトランペットが華を飾るのかなのですが、楽器によって天明と下界の対比がなせれています。

天明とは天国
下界は我々がいる世界

楽器で代表的なのは
天明はトランペット・トロンボーン
下界はその他管楽器や弦楽器など

トランペット(昔はツィンクというバナナみたいな形をした楽器)を天、すなわち、神様へ届ける意味で、ベートーヴェンは入れたのではないでしょうか。

他にも天明と下界を形容したものとして
ジョヴァンニ・ガブリエリの“ピアノとフォルテのソナタ”、ヴェルディの“運命の力”序曲などがあります。
有名な作曲家は必ずどこかで使っています。

○中半(331-594)
コントラファゴットによる「ブン」から始まります。そしてテノール歌手の歌が入ります。
前半、チェロバスが弾いたテーマがテノール歌手によって歌われます。チェロバスはPizzicatoでリズミカルに演奏されます。
その後、合唱も後に続けて歌います。こちらは弦はarcoで弾きます。
このテーマは3回出てきて、最後は皆さんご存知の例の部分。主旋律は合唱と、フルート、オーボエ、ファゴット、トランペットです。
弦は6/8拍子で8分音符、しかもヴァイオリンからコントラバスまで同じことをしています。正直、あり得ん‥。
まだここは良いですよ。後半がやばい。

○後半(595-940)
中低音のGとテノール・バスの合唱が入ります。ここのフレーズ、モノフォニー。良いよね。
次にソプラノ・アルトの合唱が入り曲が展開されていきます。
この後の6/8拍子(655小節 Allegro energico,sempre ben marcato)がチェロバスを苦しめます。譜面は追えても、音にはなっていないと思います。その後の白玉はいいんですけどね。
最後(843小節)、打楽器が活躍してフィナーレを迎える場面ですが、ここのアゴーギク(緩急)が大きい程私は好きです。

アーノンクールという古典研究をされた指揮者と忠実性の高いオケなのでこれを聴けば間違いないでしょう。

以上で第九第4楽章の紹介を終わります。

○あとがき
第九は奥が深いので、調べていくうちに挫折しました笑
今回の個人的見どころはだいぶ端折っているのでまたいつかリライトしたと思います。

参考
音楽之友社「OGT-2109 ベートーヴェン 交響曲第9番 ニ短調 作品125 (合唱付)」
https://honcierge.jp/articles/shelf_story/4564
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%93%E5%96%9C%E3%81%AE%E6%AD%8C
https://ameblo.jp/uqno9/entry-11404711484.html

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