「道」

「みち」と書いて、「どう」と読みます。「なんのこっちゃ」と思われるかもしれませんが、老子や孔子を始めとする諸子を始祖とする中華思想で、日本文化、例えば、華道や茶道などにも影響を与えて来たはずです。

例えば、老子が唱えようとする「道」の中には、以下の3つがあります:
相反相成 物極必反 返本復初
どこかで見たことはありませんか?そう、「平家物語」に出た「祇園精舎 諸行無常」そのものです。

数千年前の偉人の唱えを拡大解釈すると、すべての物や事には道しるべや周期(サイクル)があり、それぞれが一つのパターンにもなります。よく考えると、我々ひとりひとりもそれぞれの癖やパターンがある様に、社会や文化や文明にもそれなりの特徴があります。また、周期やパターンが複雑に絡み合い、進化し、更なる違うパターンや周期も作り出します。ここまで来ると、もはや近年流行りの「複雑系」の世界で、なんだか嬉しくなります。余談になりますが、妻が最近占星術にはまり、しきりにこれからは「風」の時代だと言っています。私は正直占星術が分からなくて、とある意味で中国の「易」に近いものかなと思い、横でフンフンと頷いているだけです。ただ、聞いていると、なんだか一種のサイクル論やパターン化ではないのかとも思うので、ちょっとだけでも覗いてみようかなと思っています。

そう言えば、2020年はその典型的な一年間かもしれません。色んな出来事はありましたが、雑念を取り払い、目を凝らしてじっと観察すると、様々な「道」が見えて来るはずです。これからは「風」の時代かどうかは分かりませんが、一つ確かであるのは「変化」する「複雑」な時代を迎えると確信しています。それを捉える為にも、体も精神も錆びない様にしたいと思います。

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