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3分の2決は大変だ

 安倍総理は憲法改正の道半ばでの辞任ということで、残念だったろうと思います。憲法改正の発議には国会議員の2/3の賛成が必要ということで、ボクの組合時代を思い出しました。

 とはいえ、ボクが勤めていた会社の労働組合の執行委員をやったのは1997年からの8年間でしたから、記憶が薄れています。それでも、2/3決は大変だということはよく覚えています。

 たしか、春闘(賃上げ)や一時金の終決提案も2/3決だったと思います。会社の回答の出た後、ご丁寧に職場委員会で承認を得てから全員投票になりました。毎回、結果が出るまでハラハラドキドキでした。否決になったことはありませんでしたが。

 組合員には共産党の人やそのシンパの人、セクトの皆さんやそのシンパの人が居ました。それに、とりあえず何でも反対という人もいました。ですから、2/3決となると、これらの人々以外の普通の人は全員賛成という感じでした。

 ですからボクの感覚では、憲法改正は無理だと思います。

 憲法改正はしなくても、自衛隊は合憲だとなっているし、天皇は終身制を拒絶できたのだし、何でもありですね。こうした決まり事を平気で無視できる無節操なゲス野郎が日本人なのです。

 でも、このクソ暑いなか、しっかりマスクをしている人が大半なのを見ると、憲法など足元にも及ばない強力な規制があるようなので、大丈夫ですね。


 ついでにISOのことも思い出しました。

 ISOは一時狂ったように文書を作りましたが、すぐに形式的なものになりました。工場の現場では、実際の作業手順はISOの文書とかけ離れたものになりました。

 ISOはヨーロッパが日本の製造業の足を引っ張るために始めた、という説があるそうです。あちらの国の皆さんには、決められたこと(文書に定められたこと)を平然と無視することはできないのでしょうね。聖書という文書が絶対であるという伝統からでしょうか。工場の作業手順を変えるには、まず文書を書き換えなくてはなりません。おいそれと改善できなくなると思ったのでしょうか。

 ところがどっこい、ボクたち日本人は文書なんて始めから馬鹿にしていて、それよりも技術の◯◯さんに「ここをちょっとこうしてね」と言われたら喜んで従います。しばらくすると、いつどういう理由で変えたのかなんて誰もわからなくなります。それでも世界最高品質の製品ができるのだから、オッケーです。


 憲法もISOもボクたちにとってはただの飾りのようなものですね。

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