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皐月賞2020 レース回顧

前日までの大雨とは打って変わって馬場がかなり回復し、晴天の中行われた第80回皐月賞。

舞台は中山芝2000m。前日不良馬場でかなり時計がかかっていたこの日は8レースが標準並みの時計、9レースは前半かなりスローだったから標準より少し遅いタイム。馬場は回復したかに思えたが実際は8レースはややハイペースで1秒くらい前傾ラップで時計が出ただけ。注目すべきはこの2レースとも内の馬が伸びず外が伸びていた点。
8レースのミルコはゴール手前で気を抜いたように思ったが馬が一杯だったんだろう。
それでも馬場自体は乾いていて内が荒れているという判断で本命対抗そのまま相手だけ変更してレースへ。
ただし、この時点で馬場云々より展開そのものを読み違えていることに気づけなかったのが今回の敗因。
皐月賞は例年テンからそこそこ流れて中盤淀みないミドル〜ハイペースを刻む。過去10年で見てもスローペースになった年はなく、2014年の皐月賞こそ5ハロン目だけかなり緩んでいて前後半5ハロンで見ると0.8の後傾ラップ。それでも0.8程度の後傾である。だからこの皐月賞というレースは淀みなく流れ、スローのトライアルだったりをステップにここへきた馬より1600や流れた1800など厳しいペースを経験してきた馬が重視される傾向にある。
今年は逃げるであろうキメラヴェリテが外枠でテンが早いテンピン、サリオス、ウインだったりが内ということもあって逃げ宣言しているキメラヴェリテは押してでもハナに行くだろうし馬場もかなり回復したことから58秒〜遅くても59秒前半で溜めて逃げてキレる脚はないからそこそこ飛ばして最後馬場のいいところでどこまで粘れるかという想定だった。
ところが蓋を開けてみるとキメラヴェリテは押してハナに立ったがそこから競りかける馬もおらず1000m通過が59.8と過去10年では3番目に遅くテンの3ハロンでも2番目に遅い。レース前は発汗もあり藤岡康太は無理に飛ばさずという選択だったのか、、、
しかも向こう正面で後続を離して単騎逃げのキメラヴェリテがこのラップだから後ろはもっと遅いことになる。そのうえここからさらに緩んでさすがに3-4コーナーで馬群が一気に詰まって4コーナーから小回りらしく早仕掛けになって手応え抜群で外に持ち出し直線に入ったコントレイルが並ぶ間もなく3強の一角サトノフラッグを交わし、外伸び馬場の外を通って1頭次元の違う脚色で前にいたこれも3強の一角サリオスを並びかけ壮絶な叩き合いを制した。
レースタイムは2.00.7で前後半でみると59.8-60.9だからこれだけみると1秒近い前傾ラップだが後半が遅いのは中盤でものすごく緩んだからであって実際はかなりのスローからの瞬発力勝負。こーなると持続力が武器の馬たちは向かない流れで次が持続力が活きるレースなら見直していいはず。

1着 コントレイル
まさに全てがこの馬に味方した。ここまで緩いペースになった年はなく、馬場もこの馬がパフォーマンスを出し切れるくらいまで回復。
福永だしどういう位置をとるかがみんな注目していたと思うが出たなりで内ラチ沿いを中団で追走。この馬にとってはかなり楽なペースで追走でき、3-4コーナーで各馬ペースを上げる中進路がなく包まれたかに思えたが一瞬空いたところを縫って外へ持ち出し4コーナー。
もうこの時にはこの馬の馬券内を確信した。
手応え抜群な上に外に持ち出すことに成功。
外に出せば詰まることもない。その上外伸び馬場。
高いトップスピード+瞬発力を活かすこの上ない展開で1冠目。
次走はダービーになると思うが良馬場ならもちろん上位に評価すべき1頭なんだろう。

2着 サリオス
レース前は母の産駒や馬体から距離を不安視したが終わってみれば強いパフォーマンスだった。
スローで折り合えるのも実証済み、最終追い切りでもタイムこそ遅いが手応えは抜群だった。
スタートもよく先にいった4頭の後ろの先行集団の先頭でレーンも絶好のポジションにつけた。
追い出すときの手応えも良かったが誤算は直線を迎えた位置。
内が伸びないのはレーンもわかっていたと思うし、直線に入りかなり外に持ち出しているが隣のウインカーネリアンがペースが遅かったこともあり、下がっていかずこれを交わすのに一脚使ってしまった。
直線でもう少しスムーズに外に出せてコントレイルと併せれていれば逆転もあったかもしれない。
血統の字面的には若い内ならさらなる距離延長で2400mをこなせるとは思うし、折り合って先行できてトップスピードに乗るまでが遅いもののキレる脚があるのはいい。
それでもダービーよりNHKマイルのほうが勝てそうではある。

3着 ガロアクリーク
この馬も皐月賞らしからぬ展開が向いた。
上がり勝負ならこの中ではトップクラスなのは前走で示していて、外伸び馬場で外枠なら買わない手はない。
父がキンシャサ、前走距離短縮で一変といかにも距離が長いと見ていた人も多いだろうがこの馬はまず前走が調教から馬が変わったようだった。(ヒューイットソンと手が合うのもあったのかもしれないが)
キンシャサ×キングマンボはシュウジなど短距離に適性のある産駒が多いがこの馬はリファールのクロスとノーザンダンサーの多重クロスで距離適性を伸ばしている。(余談だがノーザンダンサーの多重クロスにリファールのクロスというのはジェンティルドンナがいる。)
父の父もフジキセキであるから更なる延長はどうかだが今日みたいにゆったり追走できて後ろが届く馬場なら。

本命ヴェルトライゼンデ 8着
ペースが全く違う展開になってしまってこの馬にとっては1番苦手な中緩みからの瞬発力が求められるレースになってしまった。
直線も伸びない内を通っていて全く見せ場なし。
今日のペースなら外から強引にでも動いて行きたかったんだろうが内にいてはそれもできず。
こないときの池添Jはこんなもんだろう。
今日は展開が向かなかっただけだと思うし、距離延長は問題ないだろうからダービーでのリベンジに期待。

対抗サトノフラッグ 5着
この馬も向かないペースになってしまった。
ある程度流れた中で持続力が求められてこそだと思うし、弥生賞がそういう流れだったからそのままここでも評価したが4コーナー回るときには先頭に並びかけていてさすがルメール絶好のポジションと思ったがコントレイルに並ばれるとなんの抵抗もできず。
キレではコントレイルに敵わないのはわかっていたが掲示板がやっとまでとは、、、
この馬もダービーでもう一度頑張ってもらいたい。

的中された方々おめでとうございます🎯🎉
少しでも予想の参考にしていただけるようこれからも頑張ります。
次週は3つある重賞の1つは見解出したいと思いますのでぜひご覧いただき内容に満足いただければいいねもらえると嬉しいです😊

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