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設計事務所つれづれ~中古マンション防疫術~

こんにちは。設計事務所DesignLab.Merzです。

新型コロナウイルスの第2波がもうすでに始まりそうな勢いです。

また、東京都知事の会見で「ウィズコロナ生活」についても話されていました。

これからは当分「ウイルスが存在する前提での生活」が強いられます。

これからの生活について、設計事務所なりにまとめてみて、勝手ながら市場に出ている中古マンションの防疫リフォーム案を作ってみましたのでご覧ください。

1.「新しい生活」をもう一度考えてみる

「新しい生活」に必要なことは「常に゛新型コロナウイルス”は近くに存在する」ことを意識して生活するということになろうかと思います。緊急事態宣言で皆さんが一度経験されたことを、今のうちにまとめてみましょう。

・不要不急な外出を控える

・手洗い、うがい等の徹底

・マスクの着用

・できる限り他人との接触を避け、ソーシャルディスタンスを保つ

といった内容でした。細かい内容ですと「対面での食事等を避ける」「飛沫感染を避ける」といったものがあり、家庭内でもどうしたらいいのか迷う内容がありました。

また、家族が感染した際の「隔離」の仕方なども、今ある自宅で容易にできる話ではありません。

こういった問題点を、勝手に「よくあるマンションの間取り」を使って説明します。

2.これまでのマンションの間取りと防疫の問題点

新しい生活の中では、外部からウイルスを持ち込まないことが必要となります。

そのために考えないといけないことは「自宅での防疫ライン」をきちんと定めることだと思います。

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あくまで参考ですが、現在中古マンションとして販売されている間取りを拝借しました。一般的なマンションの間取りかと思います。この間取りに「ウイルスが持ち込まれる可能性のある行動動線」と「理想とする換気ルート」を書き込んでみました。

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見ていただくとわかるように、住戸内で一番ウイルスが存在しやすい箇所は「廊下」となります。家族全員が通行する場所。この場所に手摺や不意に触ってしまう場所から感染拡大につながる可能性があります。

また、理想とする換気ルート(温度差による空気の移動」を考えても、防疫が必要となる廊下を経由して空気が流れるようになります。

この点を踏まえ、勝手にリフォーム案を作成しました。

リフォームについて考える要点は

・ウイルスを妨げる「防疫ライン」の設定

・生活空間内の換気を充実(廊下を介さない換気ルート)

・長期間の自宅待機に対する軽微な運動ができるスペース

・狭い部屋に籠ってしまわない「ノマド的」な生活空間(=場所の移動)

・リモートワークに対する個別空間と感染者の待機隔離空間を設ける

です。では、リフォーム案をご覧ください。

3.新しい生活に合わせたマンションリフォーム案

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ピンク色でくくる部分は「外部からのウイルス侵入を防ぐ防疫ライン」とし、防疫ラインと隣接し「衛生ライン」を設けています。

行動動線として「帰宅」→廊下手洗にて手洗い+うがい」→「洗面室にてコートなどを脱ぎ、コート用収納にしまう」→共有ウォークインクローゼットにて着替える(先にお風呂に入るもよいでしょう)→リビングへ。という動きです。

リビングは広めに確保し、軽微な運動などはできるようにしました。また、個室などの考えを無くし、寝室として使う場合はロールカーテンなどでの間仕切りを活用します。

リモートワークのため、玄関横に専用スペースを設けました。万が一、ご家族が感染された場合は、このスペースを隔離場所とします。(衛生ラインにも近く、対応がしやすくなります)

また、この先のバリアフリー等も考え、家族の行動が把握できるように天井は極力つなぎ、建物内全体を換気できるように考えています。

4.平面ではわかりにくいと思うのでパース(立体図面)作りました

上記に説明しました内容をパースでご確認ください。

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5.まとめ

あくまで参考の案ですので、実際には存在しない提案ですが、防疫ラインの考え方と、換気ルートの考え方、その対処方法を提案としてまとめてみました。

ご要望がありましたら、このようなマンションや戸建住宅に対するリフォーム提案を行います(有償提案となります)

気になる方はご連絡をいただけますようお願いいたします。

本日も読んでいただきありがとうございました!!

HOUZZサイト→ https://www.houzz.jp/pro/cazarchi

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