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718ケイマンSとパワーアップ時の熱対策の話

どうも!ケイマニアのshokobayaです。

前回は、クルマのチューニングおいて最重要と言っても過言ではない、ダンパー(ショックアブソーバー)の違いについて、718ケイマンSを基に比較してみました。

この718ケイマンS、ECUアップデートだけでいきなり410馬力を発生させられる2.5Lターボが売りで、まんま純正にタイヤを変えただけで富士55秒、足の交換で51秒と、驚くべき性能をもっている。

スバルのようなエンジン音でポルシェらしさに欠けると不人気なモデルですが、コストとパフォーマンスの両面において、走りに特化して考えるなら好き嫌いは別としてポルシェの中でも、1,2を争うベストバイモデルだとケイマニアは考えます。

しかしながら、このクルマは大きな問題を抱えています。それが冷却です。ECUのアップデートでパワーは簡単にあげられますが、パワーアップのさせ具合にもよると思いますがそのような状態サーキットをガンガンに連続周回してしまうと熱がこもり、セーフ機能が介入してしまう。エラーは出ないんですが、ブースト圧が最大1.1バールのところ全開に踏んでも0.5バールまでに下げられてしまうんです。下げられた後は温度がある一定まで落ち着かないとこのモードが続く仕組みです。

当時は冬場のタイムアタックより草レースに集中していた私。夏場の30分以上の全開走行でも問題なくなるための完全解決に、かなりの労力を要しました。

並行して、より等長に近い取り回しの社外ダウンパイプ、ストレートマフラー、それらをインストールすることでECUもステージ2へアップデートするなどパワーアップも図っており、追うように更に入念な熱対策が必要になっていきました。

油温・水温共に、決してレッドゾーンに達している訳ではないのですが、このようなトラブルが??
(結局は油温対策をメインに行うことで、トラブル改善に致りました。)

レースに出ては失速でリタイヤ、海外サイトを読み漁ってはパーツ探し、不慣れな英語でやりとりして個人輸入、取り付けていざレースに出てはまた失速でリタイヤと、、
最終的に、約1年以上かかって、完璧(たぶん!)な対策を施すことができました。

ハッキリ言って、ここまでの対策を施した718Sは居ないと思います!
間違いなく日本には居ない!という域まで行き着いた訳ですが、、

私、クルマ屋さんじゃないのでw

いずれ718Sで、私くらいガンガン走る人が出てきたとき、同じストレスで苦しんで欲しくないので!
ケイマン仲間を応援するが目標のケイマニアとして、その内容を全て公開しちゃいたいと思います。

まずは、当たり前ですがセンターラジエター。純正です。効果はめちゃくちゃあります。しかし、私の話している次元だと、こんなんじゃ全然不十分です。

続いてディープオイルパン。Bilt Racing Serviceという海外メーカーが製作しているのを見つけました。かなり良かったです。
ちなみにこの写真に写っているダウンパイプ。718ユーザーさんなら、なんだこれは!?と気になっているところでしょう。こちらも海外製なんですが、なかなか見たことない代物だと思います。純正とは異なるより等長に近くなるパイプ取り回しで、パワーだけでなく、サウンドまで全くの別物になります。どちらも最高の一品!

私の車の場合は吸気温のエラーも出ていたので、強化インタークーラー。CR Racingというアジアメーカーの製品で、SNS程度しか情報が無く、心配でしたが、届いてみたらなかなかに良い出来映えの品でした。
インタークーラーの一部分をはじめ、718Sのプラパーツ類は非常に脆い部分があります。コチラもそう。(VW・AUDIのマークがw)割れちゃうんですよね。
純正以上にパワーを上げて全開走行をするということは、こうゆう予期せぬマイナートラブルを一つ一つ対策していかなければならない、そういった戦いの始まりでもあります。

そして最後に、これがスペシャルです!
特注のエンジンオイルクーラー。箱まで作ってSPALのファンで引き抜くシステム!
FAB speed製 片側回しの太径ストレートマフラーに変えていたので、良いスペースが余っていましたので活用。ぴったりです!

ここまでやれば、パワーを上げまくっても大丈夫!
いやー、本当に718ケイマンS、もっと活躍して欲しいです。

私は訳あって道半ばで終わらせてしまいましたが、
(恐らく、近いうちに私のレースパートナーであるチェックショップ大塚が引き継いでくれるハズ←期待)

当時のエアロや軽量化をそれほど追求していない頃の私の987Sと、同じA052タイヤで、筑波2秒792と1秒879という違いがありました。それぞれ違うショップにお願いしていたのでセッティングの方向性が違うため単純比較はできないのですが、そもそも同じケイマンなのでコーナーのボトムスピードは大きく変わらないと考えてください。

タイムの違いはターボ特有のトルクの出方による加速に、ハイパワーであることによる最高速、新型PDKとそのコンピュータによるシフトスピード改善、その点が主と考えて良いです。

ということは、987Sはその後、050G/Sで足のセッティングをつき詰めて "分切り" というタイムまできてますから、そのままのデータで言えば718Sは58秒というGT3も真っ青の恐ろしいタイムを出せてしまうマシンだと思います。

私の718Sほどに対策を行った車であれば、タービン交換を含め更なるパワーアップを施し、57秒とかって夢のタイムも狙えてくると考えます。それもワイドボディ化など、エクストリームなカスタムを行わずしてです。

そうなると、音が悪いとか、ポルシェらしくないとか、言ってられないですよね?
音もAMGやアストンのGT3みたいな、これが今風のレーシングカーっぽい音とも感じられます。

最強コスパを誇るポルシェ、それが718ケイマンSなのです。
アイドラーズのスーパーSSクラスでトップチェッカーなんてことも夢じゃない!

↑は私がInstagramに上げている動画ですが、見てください!さすがにもてぎだと991GT2RSや中井さん松本さんには置いていかれますがw 997Cupカーや996の3Rに勝ってます。

さすが!ドイツの皇帝 ミハイル・ベッケンバウワー(MFゴーストよりw)も、
このポルシェを選んでいる理由がわかりますよね!

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