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テラプローブ (30%Exit)

2010年12月上場、月足

(追記)
本文サマリーに記した評価EPS350×アップサイドPER12=4,200円でExit、5/9寄付3,225円

サマリー

20年10月にPTIから譲受した台湾でのウエハテスト事業が利益のほとんどを占めている。ゆえに20.12までの業績は参考外。
経常利益と最終利益の乖離が大きいのは上記事業を行う子会社の持ち分が51%であるため。
いちよしが新規に23.12予想をリリース。会社計画は上期のみで微減益計画。月次あり。1-3月は概ね計画線。
PERが相対的に低いため、下期強気で織り込まれていく可能性と流動性向上の2点でレポートがキッカケとなりうる。

会社計画に反し微増益前提で、EPS350、PERのアップサイドを12と認識。

概要

台湾PTIの子会社で、半導体テスト工程の受託を行う。
特にメモリ、システムLSI向け。
利益のほぼ全てが台湾子会社であるTPWによるもの。

取引先は国内がメインで、ルネサスが30%。

上場時、その後のいきさつ

2010年上場。当時はエルピーダ傘下で同社向けに依存。その後、エルピーダがマイクロンに買収され、年々取引量が減少していって苦境に陥った。2017年の半導体好況でもダメだったのは競争力不足ではなく、こうした事情による。

18年にもともと台湾で合弁事業であるTPWを営んでいたPTIの傘下に入り、マイクロン向けの事業はマイクロンに返上した。
20年10月に親会社であるPTIからウエハテスト事業を譲受。現在、純利益の大部分を占めるのはこの事業。譲受した主体は合弁子会社であるTPW。経常利益と最終利益の乖離が大きいのは、TPWの持ち分が51%であるため。

PER

21年はPER10倍ほど。

親子上場であること以外にはディスカウント要因は見当たらない。
親会社の持分は60%。残りはファンドや一般個人がほとんどであるため、不利条件でのTOBは成立しにくい。

決算 23.2

EPS: 330(コンセンサス)

3/15の月次
期初予想ペースでありノーサプライズ

4/18の月次
1-3は82億。期初予想は80億で上振れだが、為替の正影響がある
4-6は期初予想85億、これは円高進行を前提にしてのものであり強気

4/27
主力顧客であるルネサスの決算
やはり1-3、4-6のみ計画開示、微減益計画
1-3の着地は売上が僅かに上振れ、利益は大幅に上振れ

5/1 いちよし新規カバー
FV5000円。
半導体テスト受託専業、という世界的に見てもユニークなポジションを活かした展開を評価。
半導体市況が調整局面でも23.12営業益は6.7%増の73億円と予想。

小型株、いまはとりわけグロース株の評価を業績面から行い、見た目のPERではわからない「成長性に鑑みて割安な銘柄」の発掘を目指しています。IPOセカンダリーなど。