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フランス大統領選挙①

今週の日曜日は、フランス大統領選挙の1回目の投票日です。
日本と違い直接投票で、1回目の投票の上位2人で、決選投票(4月24日)となります。
現職の超新自由主義者エマニュエル・マクロンが優勢と言われていますが、極右政党のマリン・ル・ペン(写真左)が2回目の投票に残った場合、48%以上を獲得するという世論調査もあり、接戦となるかもしれません。

フランス移住を考える身としては、ル・ペンが勝つのは嫌なのですが、多分マクロンが勝っても外国人への嫌がらせ政策は、極右政党よりも激しく取られる可能性もあり、ゲンナリな選挙です。
(因みに日本は極右政党が政権を握っていますね。)

また今回は、前回まではフランス不服従党のメランション候補を指示していた、フランス共産党が独自に代表を候補にしたので、左派分裂。いつものことですが、ゲンナリです。しかもこの代表、最近「赤肉食えないエコロジーなんてウンザリだー」とか言い出して、全くエコロジーやる気ありません。フランス共産党は、古き良き黄金時代を工場で過ごした労働者たち(主に女性蔑視の習慣のある男性で白人で肉食)の人達の集まりとなり、LGBTQ、男女平等、エコロジーといった、新しい課題についていけなくなっている感じで、それらについていけなくなって、疎外感を感じている労働者の支持を囲い込もうと必死です。

エコロジーの党は資本主義経済の中でのエコロジーを目指すという、頭が複雑骨折を起こしている側のエコロジーウォッシング政党なので、矛盾を隠しながらの政策はやはり説得力にかける。IPCCの最新のレポートにある課題には取り組むことは無理でしょうね。

Anarchiste Libertaireとしては、選挙なんて言う仕組みは民主主義を骨抜きにしてしまうブルジョアの作ったシステムですから、完全無視で行きたいところですが、マイノリティ過ぎて何の効果も示せないのも事実で。

ウクライナの戦争はマクロン現職に有利に働くので、選挙前のテレビでの公開討論をしないそうです。フランスではこの討論を見て最後の決断をする人も多いという、伝統的な番組なのですが、マクロンは一人でダラダラと、自己陶酔しながら話すのは得意ですが、突っ込まれるのが嫌いなので、内心プーチンさんには感謝していることでしょう。

日本は首相を直接投票で選ぶことができませんから、盛り上がりませんがフランスは1年くらい前から次の大統領選挙の話が始まります。フランスの制度が最高とは思いませんが、少なくとも日本よりはマシですかね。

日本人は選挙や政治に興味がないというより、先ずは知識がないゆえ、話をしたくない。そして、右か左かでレッテルを貼られてしまいうのが怖い。というのが本音の様に感じます。

私がマルクスの資本論の話をしたら、
「なるほど! イイネ。今まで誤解していた。」
という人は沢山いるし、フランス革命や、日本で流行りのSDGsだって、ちゃんと理解したらきっと言いたい事が出てくる筈なのです。
(その点、ベルサイユのばらの責任は重い)

政治は私達の生活そのもの。
隣人とゴミの出し方について話し合うのも、
ママ友同士で保育園の食事について話し合うのも、それが例え道端で世間話の形をしていても、それが本当の政治で。

議会で行われるのは、それぞれの政党がそれぞれの利益を守るための法案を作り、マジョリティが法律にしてしまうという場所。
庶民に都合の悪い法案でも、「私達は庶民に選ばれた代表ですから」と頼んでもいない法を作り、選挙前に並んでいた素晴らしい公約も何処かへ消えてなくなる。約束を守らなくても、もう議席は確保したので、どうでもいいのである。こういう、議員が議会でスーツを着て行うのが政治だと思い込むと、上記の本当の政治は政治ではないと思いこむ。そして、「政治は私達には関係無い。政治家がやるもの」という私の友人の言葉へと繋がる。

因みに私にとって、選挙の日は唯一政治をしない日です。私の国民主権の権力を、他人に委ねる日なので。これが間接民主主義という事ですが、これって民主主義なんですかね?



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