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あなたが変身できる「特別」を身につける。『Handmade Shop Especially』さくらあいさんにインタビュー【THE HAND MADE HUB】

こんにちは、CAT+v編集部です!
ハンドメイド作家様にインタビューしていく企画『THE HAND MADE HUB』。
第四弾は、まるで魔法少女のようなキラキラした作品が特徴的な『Handmade Shop Especially』さくらあいさん

自分らしく変身できる特別な魔法がかかったような煌めきが魅力のさくらさんの作品は、ぬいぐるみやドールとお揃いのアクセサリーを身につけられるものも。
今回は、そんな作品に込めた想いやハンドメイド活動の裏側、さくらさんご自身について、たっぷりお話を伺いました!


さくらあい
桜、リボン、ポケモン(特にミミッキュ)が好きな1児の母。
育児とお仕事の合間にハンドメイド作品を製作している。

Handmade Shop Especially(ハンドメイドショップエスペシャリィ)
❀ココロを咲かせる桜色の魔法❀をコンセプトに、幼い頃憧れたキラキラな世界観のときめくアクセサリーを製作✨

さくらさんのXアカウントより引用

Lit.Link(SNS・販売アプリリンクまとめ)
https://lit.link/especially124

X
https://twitter.com/especially124

instagram
https://www.instagram.com/especially.124/

Threads
https://www.threads.net/@especially.124

minne
https://minne.com/@0tsukiishi0

Creema
https://www.creema.jp/c/especially

メルカリ
https://www.mercari.com/jp/u/870563093/

ラクマ
https://fril.jp/shop/especially



ショップ名に込めた想い、アクセサリー作りを始めたきっかけ

――キラキラした可愛らしい作品を生み出しているさくらさんですが、改めてショップ名をお願いいたします。

さくらさん(以下、敬称略):ありがとうございます。
ショップ名は「Handmade Shop Especially(ハンドメイドショップエスペシャリィ)」です。

――エスペシャリィってあまり聞きなじみのない言葉でしたが「特別な」という意味の単語なんですね。
どんなことが由来になっていますか?

さくら:好きな曲のタイトルが由来になっています。
この曲は、ハンドメイドを本格的に始めるきっかけになった夫との特別な思い出の曲なんです。

――素敵な由来ですね!
ご主人との出会いやハンドメイドを本格的に始めたきっかけについては、のちほど詳しくお伺いさせてください。
ちなみに「特別な」という単語に込めた想いや、ブランドコンセプトはどんなものでしょうか?

さくら:「Especially for you(特別なあなたへ)」という言葉はギフトのタグなどで見かけるかと思います。
私の場合は「特別なあなたに贈りたい作品」であったり、「作品をお迎えしてくださった方の毎日を特別にしたい」という意味であったり……。

生きていると日々大変なこと、つらいことがあって、余裕がなくなってしまうことがあると思います。
そんなとき、ふと小さいころ好きだったものに触れると、そのころのキラキラした気持ちやときめきを思い出して、なんだかきゅんと心に温かさが戻るような気がする……そんな気持ちを呼び起こすような特別なアクセサリーを作れたらと思い、製作しています。

――初めて作ったアクセサリーはどんなものですか?

さくら:本当に最古のものは、小学生のころに祖父がお祭りで買ってくれたビーズセットで作った指輪だったと思います。
販売するために初めて作ったアクセサリーは、フェルトスイーツのぱっちんどめです。
それまでの私のハンドメイド経験の中ではフェルトが一番馴染みがあったので、そこから販売を始めました。

――フェルトアイテムからアクセサリーに転換したきっかけは何かあったのでしょうか?

さくら:結婚式の送賓ギフトにレジンストラップを作ったことがきっかけだったと思います。
そこでヤットコなどを買い揃えてネックレスなどのアクセサリーが作れるようになったのと、minneさんなどを見ている中で素敵なパーツがたくさんあって、作りたいもののイメージが湧いてきたことが大きいです。

――結婚式の際に配られたストラップ、拝見しました!
さくらの花びらを閉じ込めたものですよね。すごく素敵ですが、これは作るのが大変そうです……。
製作期間はどのくらいかかりましたか?

さくら:5カ月くらいかかりました。
家で育てた桜の花びらの採取を4月ごろに始めて、ドライフラワーにしてからレジンに閉じ込めてストラップに加工して……。
100個作ったので、最後のラッピングが9月ごろになりました。

――結婚式っていうだけで大変なのに、桜の花びらの採取から!
でも、こういうのってものづくりしている人間はやりたくなっちゃいますよね。

初めてのアクセサリー作りは小学生のころとのことですが、ものづくり自体はいつから始められたのですか?

さくら:本当にものづくりが好きになったのは、保育園児のころとか……そのくらいだと思います。
そのころは粘土遊びやお絵描きが好きな子どもでした。
それからも形を変えながらではありますが、ものづくりは続けていました。

――具体的にはどんなものを制作されていましたか?

さくら:シートフェルトでのマスコット作り、ビーズアクセサリー、ぬいぐるみ、クロスステッチ、フラワーアレンジメント、樹脂粘土、レジン、羊毛フェルトなどです。

ものづくりを仕事にしたい気持ちはありましたが、なかなか機会がなくて。
販売をしようと思ったのは8年くらい前です。
最初の数年は本当に売れなかったので、ただサイトさんにおいているだけの状態でした。

――根本的にものづくりがお好きだからこそ現在まで続けてこれたのですね……!


幼少期の憧れが詰まった「さくら×魔法少女」サクラパフュームシリーズ

【サクラパフュームシリーズ】
使用素材:ガラスチャーム、ビーズキャップ、スペーサー、ビーズ等


【サクラパフュームシリーズ】は、「さくら×魔法少女」の変身アイテムをイメージした香水瓶型アクセサリーです。
ペンダント・ぬいぐるみ&ドール用ペンダント・ストラップをご用意しています。
ガラスチャームの色と、花の中央のストーンの色を自由に組み合わせて、ご自身だけの特別なアイテムをお作りしています。

さくらさんによる作品解説

――さくらさんの作品はどれもキラキラしてまぶしいくらい可愛らしいのですが、その中でも自分が目に留まったのが「サクラパフュームシリーズ」でした。
カラーバリエーションが豊富で、まさに「魔法少女」という印象を持ちました。本当に変身できそうです!
このシリーズを作り始めたきっかけは?

さくら:子どものころにセーラームーンが流行っていたこともあり、私の中にあるキラキラした、楽しい、憧れのものっていうのが「変身して戦う、かわいいかっこいい女の子」というイメージがあります。
そんな憧れのものに近づけるアクセサリーを自分でも作ってみたいと思い、パーツを探し始めました。

――セーラームーン!ちなみに誰推しですか?

さくら:基本的には箱推しなのですが、一番はセーラームーンかなと思います。
泣き虫だけど、弱いところを素直に見せられるのって素敵なことで、それでも一生懸命な彼女を見ていると周りも私たちも応援したくなるんですよね。子どものころから、こんな子になりたい!と憧れていたと思います。

実際の私はそれとはかけ離れた引っ込み思案で、明るくもないし感情も出せない子どもでした。
保育園でやっていたセーラームーンごっこでは、悪者に捕まる一般人の役ばかりやっていました(笑)

――幼少期の憧れが作品に昇華されているのですね!
ハリー・ポッターもお好きだとSNSで拝見しましたが、ほかにも作品作りに影響を受けている作品はありますか?

さくら:作品作りに影響を受けている作品は、今まで見てきた魔法少女作品すべてだと思います。
具体的には、セーラームーン、カードキャプターさくら、おジャ魔女どれみ、プリキュア、まどマギなど……。
世代ではないものもチェックはしていて、ここ数年でぴちぴちピッチや東京ミュウミュウも履修しました。

魔法少女作品からは、モチーフのインスピレーションもですが、純粋なキラキラした気持ちや、さまざまな困難に前向きに立ち向かっていく勇気をたくさんもらいました。

仲間と一緒に色違いのアイテムを持つということにも憧れていて、子どものころに作っていたアクセサリーも色違いでたくさん作って仲良しの妹や友達と持ったりしていたので、そんなところも今の作品に影響していると思います。
色が違うだけで雰囲気が変わって、それぞれの個性が出るのがすごく好きでした。

幼少期の憧れが詰まった
サクラパフューム

さくら:ハリー・ポッターも好きですが、モチーフなどよりはストーリーや登場人物が好きなので、作品作りにはあまり関わっていないかもしれません。販売は別として、推しの概念アクセは作ってみたいと思っています!

――それでこんなにカラフルでキラキラした作品になったのですね!
推しの概念アクセ!ぜひ拝見したいので、個人的に楽しみにしています!

非公式でも、作品をイメージしたアイテムって刺さる方には刺さりますよね。

さくら:魔法少女作品のアイテムは公式でもたくさん出ていましたけれど、子どものころってこういうグッズが欲しくても、なかなか自分では買えないし、高くて買ってもらえなかったりしたじゃないですか。

――男の子の変身ベルトなどもそうですよね。ほんとに全然買ってもらえない(笑)

さくら:ですよね(笑)
なので、私の作品は、お子さまでも手が届くようにしています。
実際に小学生のお子さまが購入してくださることもありました。

あとは、私のように幼少期に魔法少女に憧れていた方が、大人になって自分でお金を得られる歳になって、自分の好きなものが自由に買えるようになったときに、私の作品が気に入ってもらえたらいいなと思います。

――まさに幼少期の憧れが詰まってますね!
ご購入層はやはり女性の方が多いのでしょうか?

さくら:それが、意外と男性の方にもご購入いただいていています。
ご自身のドールさん用などにご購入してくださっているようです。

――なるほど……!
さまざまな楽しみ方ができるのが、さくらさんの作品の魅力のひとつでもありますね。

さくら:さまざまな楽しみ方といえば、サクラパフュームにはイメージキャラクターもいるんです。

サクラパフューム
イメージキャラクター

――イメージキャラクターを採用した経緯は?

さくら:いつか作品をイメージした魔法少女のキャラクターを持ちたいと思っていました。
そんな中でやっと生み出せた理想の作品が、サクラパフュームだったんです。
「これをキャラクターにしたい!」と思い、以前から仲良くしていただいていたもふあ様(@mofuqop)に依頼することにしました。
もふあ様の描く、やわらかく可愛らしい雰囲気のイラストが好きなんです。

サクラパフュームのイメージキャラクターは小さな女の子向けではなく、大人にも好まれそうなデザインでお願いしたのですが、実際の作品のパーツやカラーまで細かく反映してくださいました。

――ここまでこだわっていたら作品を身につけた方は本当に変身できちゃいそうですね(笑)
身につけるアクセサリーによって気分が変わるというか。

さくら:自分自身の好きな色で作れる、自分らしく変身できるという点では、そうですね。

――色調の統一感が本当に素敵で、目移りしちゃいます!
さくらさんの作品は金属パーツにゴールドを使われていることが多いですが、これは何か理由が?

さくら:すごいアレな回答で申し訳ないのですが……なかなかシルバーでパーツがないということが理由です。
でも、今回サクラパフュームの方でもシルバーのパーツを見つけたので、新しく作る予定はあります。

――またガラッと雰囲気が変わりそうですね!

さくら:リボングミシリーズ(次の章でご紹介します)はシルバーとブルーの組み合わせが人気なんですよ。
私の作品は桜やあたたかい色味の作品が多いので、ピンクやゴールドが好きな方が好んでくださっているのかと思っていました。
しかし、寒色系の桜アイテムを探している方も意外といらっしゃるようなので、シルバーのサクラパフュームも気に入っていただけるのではないか、と思っています。

サクラパフュームカラー展開
(2023年12月時点)

――ちなみに自分はたまむし色とスカイブルーが好きです。

さくら:ありがとうございます。
たまむし色もすごく人気で、動画を載せたらすごく注目していただけました。

――そう、その動画!まさに動画を見て「これいいな」って思いました。
物撮りで意識していることや撮影に使用している機材にこだわりはありますか?

さくら:写真は本当に自信がありません……!
おしゃれに撮るセンスはないので、あえてごちゃごちゃ入れず、せめて作品がしっかりわかりやすく写るようにというのは心がけています。

背景は100均の色画用紙や、ラッピング用紙などです(笑)
写真はデジカメを使っていた時期もありましたが、デジカメが古いのもあってか今のスマホと写りが変わらないので、最近はずっとスマホですね。

――背景100均なんですか!?
梱包に使用している台紙やシールも100均ですよね?ご自分でスタンプなどをしている投稿を拝見して気になっていました。

さくら:100均です!
100均では春に桜雑貨がたくさん出てくるので、そのタイミングで大量に買って使用しています。
ショップ名と名前のスタンプも100均のものです。
もともとの素材も良いですし、自分の工夫次第でいくらでも自分らしくできると思っています。

ハンドメイド作家になりたい方の中には、ブランドを立ち上げて専用の台紙を作って……と形から入る方もいらっしゃいますが、私は作家になるからといって最初からそんなにきっちりしなくてもいいかなと思っています。
手軽に手に入るものを使って気楽に始めて、その中でだんだんとグレードアップしていければと。私もやっと、専用台紙やシールを作ってみようかなと思っているところです。


こだわりのサイズ感。ころんと小さなリボングミシリーズ

【リボングミシリーズ】
使用素材:樹脂製ハート型グミパーツ、金属製のリボンチャーム等

リボングミシリーズのネックレス、ぬいぐるみ&ドール用ネックレス、ピアスです(写真にはありませんがマスクチャームもあります)。
リアルな樹脂製ハート型グミパーツと、金属製のリボンチャームを合わせた、ころんと小さくかわいらしいアクセサリーシリーズです。

さくらさんによる作品解説

――ぬいぐるみやドールと一緒に身につけられるアクセサリーって珍しいですよね。
どうしてこのような作品を作ろうと思ったのでしょうか?

さくら:私がアクセサリーを作り始めたときに、ぬい撮りが流行っていたんですよ。

――ぬい撮り?

さくら:お出かけ先などさまざまなシチュエーションで、ぬいぐるみさんの写真を撮るというものです。
私もぬいぐるみが好きなので、ぬい撮りをする機会も多くありました。
ぬい撮りをする方は、心からぬいぐるみさんを愛している方が多くいらっしゃいます。
なので、写真に一緒には写らなくてもつながっている感覚だったり、一緒にいられないときでも一緒にいられる感覚になれたり……そんなアクセサリーを作りたいと思いました。

ぬいぐるみ専用のアクセサリーは当時もありましたが、ぬいぐるみさんと人間でお揃いで身に着けられるアクセサリーはなかなか見かけなかったので。

――なるほどです!
ぬいぐるみやドール用のアクセサリーと人間用のアクセサリーは、サイズは同じなんでしょうか?

さくら:そうですね。
チェーンの長さなどは異なりますが、まったく同じ大きさです。
ご希望があれば色違いなども作りますよ。

――サイズ感がすごくかわいいですよね。
作品そのもののお写真だとサイズ感がわからなかったんですが、実際に着用されているお写真を拝見して、ものすごく小さくて驚きました。

リボングミシリーズ着用画像

さくら:デザイン的に、大きくなってしまうとロリィタさんしか身につけられないような作品になってしまうので……。それはそれで良さそうなので、作ってみてもいいかな、と思いますが。

ちょっとしたオシャレとして身につけるのであれば、このくらいのサイズ感がいいかなと思っています。

――本当にそれです!
最初に作品のお写真を拝見したときは、服装やその人のキャラクターを選ぶ印象を受けたのですが、実際に着用しているのを見て「全然そんなことないんだな」と。

さくら:実物を見ていただく機会があまりないので、大きさの目安がわからないと手に取りにくいデザインかもしれないですね。

――だからこそぬいぐるみとの対比ですとか、そういったお写真があるのはいいな、と思いました。
パーツごとのサイズのバランスで苦労することはありますか?

さくら:ありますよ。
実際に絵を描いてみてからパーツを買うのですが、ほとんどネットで買うので、届いてみたら思いのほか大きかったみたいなことはありますね。

――絵を描いてからですか!
作品作りの手順をお伺いしても?

さくら:作るものにもよりますが、基本的には
1.構想(「さくらのネックレスを作りたい」くらいの簡単なもの)
2.パーツ探し(ネットで目星をつける)
3.イラスト(ネットの情報をもとに、イラスト上で組み上げる。細かなサイズ確認が必要ないときは描かない)
4.購入(イラストでサイズ感が合うことを確認できたら購入へ)
5.製作(届いたパーツを実際に組み合わせる)
という感じです。

パーツはネットの販売ページで何センチか確認してから購入しますが、それでもやはり実物が届いたら思っていたサイズ感ではないことはあります。

製作中の様子。
身近にあるものを工夫して
活用していらっしゃいます。

――ネット購入あるあるですよね。少し話は戻りますが、ぬい撮りをしている方や愛用のぬいぐるみとのお写真を送ってくださる方はいらっしゃいますか?

さくら:お揃いでつけられる人間用のものとぬいぐるみ用のものを購入してくださった小学生の姉妹さんがいまして、お礼のお手紙をいただいたことがあります。

――それは作家冥利に尽きるお話ですね!
差し支えなければ、お手紙の内容をお聞かせいただけますか?

さくら:大丈夫ですよ。
「あいさんがつくった作品は優しい感じで良いと思います
「ぬいぐるみ用のネックレスを探していると、これがいいと思ったのがさくらあいさんの作品でした。ネックレスが届いたとき、ぬいぐるみさんはとても喜んでいました
こんな感じの内容のお手紙をいただきました。

小学生のお子さまが送ってくださったというお礼のお手紙。
「ダイヤモンドよりもっときれい」という一文も。
さくらさんの作品を本当に気に入っている様子がうかがえます。
裏面にはとってもかわいらしいイラストまで!

――こんなの泣いちゃいますね。
ぬいぐるみさんも喜んでくれたなんて、嬉しいですね。

さくら:本当に嬉しかったです。


本業×作家活動のメリットや、やりがいについて

――ハンドメイド作家活動以外にも「本業で製作をしている」とSNSで拝見しましたが、どういったお仕事をされているのでしょうか?

さくら:ブランドさんのジュエリーを委託で作る会社で働いています。
パートなので職人さんと言えるような作業はしていませんが、会社としては一から完成まで製作をしている会社です。

――本業でもものづくりをされているのですね!
面接の際に実技試験などはあったのでしょうか?

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