プログラミング的な閑話

 

第 1 章 プログラムとは何か
 第 1 節 あみだくじ  
 第 2 節 人生ゲーム  
  第 1 項 基礎編
  コラム 中級コース:ジャンプあれこれ
  第 2 項 応用編 オリジナルマシンを作ろう
  第 2 項 応用編(1) ゆでたまごを作る
  コラム 閑話:大事なこと(上級コース)


今回の本題に入る前に、そろそろ私の、「プログラミング」 に対する考えなどを少し お話しておきます。


私は小学生にプログラミングは必要ないと思っています。 何故って、

アタマ(思考)が未熟過ぎる

から。 焦りたい気持ちは分からなくもありませんが、もう少し先でも何の問題もありません。 先達は皆そうでしたし。

ソフトウェアというのはほぼ数学であり抽象化能力が足りないと技を形だけ覚えるという、意味の無いことをする羽目になります。

まあ菓子職人でも自動車整備士でもその他でも、形だけの方は大勢居ますけどね。

何年も後になって ツケは我我が払うことになる、ということ。

いいの ? それで。



ところで。

プログラミングに限らず、高校の 「情報」 教科に於いても あまつさえ数学や理科に於いても

現場の問題として、教えられる教員が全く足りていない

ことは殆ど問題にされていません。

私の相方は何年か前に いくつかの学校で 「情報」 を臨任で教えていましたが、殆どの学校では数学か理科の先生が嫌嫌ながら兼任しているのが現状だと言ってました。

ちなみに相方は資格的には 「工業の機械」 です。 でも年度末になると教育委員会から悲壮な電話が掛かってきていました。

笑っちゃいますよね ? 

アンタら県庁で涼しい顔して仕事してる場合かよ、と。



今回の相手は小学生で、お題は 「プログラミング」 で、悲しいかな先生はそんな程度です。

どの先生に当たるかで将来が決まってしまうと言っても過言ではない

というのが現実なわけです。

仮に先生が並の上だったとしても相手が小学生だと結果は明らかで、

  勘と要領だけ良い付いて行ける子と
  資質はあるけど付いて行けない子と
  蚊帳の外な子と

に別れてしまいます多分。 まあこの教科に限りませんが。 でもって

  最初の子は将来挫折することになり
  二番目の子は国家の損失になり
  最後の子には何も残らない

ことになるでしょう。 「これじゃあ誰のためにもならないね」 という予測の基に このシリーズ(マガジン)の副題が最初に決まりました(半分嫌味半分本気)。


ちなみに。

文科省の資料では何故 ? という問いの答えとして、今後は

コンピュータを理解し上手に活用してゆく力を身に付けることが求められる

としています。 ここでは プログラミングは直接には関係無いんですね。

そもそも皆さんエンジンやトランスミッションのことを理解してクルマを運転しているとは思えませんけど、何故に小学生がスマホを既に活用しているのにコンピュータを理解しなければいけないのか私には理解できません。

また、「情報活用能力の育成」 の中では、

情報手段の特性や仕組みを理解する

手段としてプログラミングが推奨されているようです。 「情報手段」 が何を指すかは私は調べていませんが何となくは推奨理由は分かります。

が、やはり必要なのは プログラミングですらないような中途半端なものではなく、今の高校 1 年でやっているような 「情報」 教科を少し分かりやすくしたもののほうが彼らの実利になると思います。



さて。

大事なのは 「あみだくじ」 なんです。 第 1 節が全てなんです。

これを如何に遊び倒せるか、どこまで工夫できるか、が大事なんです。

ですから本当はもっと時間をかけていろんなものをイラストや実物でお見せしたかったんですけど、そこまで到達できないというのが現状です。

工夫しながら遊びながらしている中で 「アレとコレは実は同じことを表しているんだな」 というような気づきが生まれれば他は瑣末なことです。

あみだくじの世界で閉じるのは、ある意味とても退屈です。 誰かに施したところで お金になんかなりません。 皆さん 「知ってるよそんなもの」 て仰いますもんね。 それこそ何の意味があるのと聞かれることでしょう。

真に重要なことは大概は既に知っていることの中にある

んですけどね。 簡単に結果が出て新しい技が覚えられて達成感や優越感やギミックに触れられる楽しさに流れるのはしょうがないと思います。 そういう年頃ですし。

なので、そういう子は対象にしていません。


私が掘り起こしたいのは二番目と三番目。そして興味があるのは

資質はあるけど付いて行けなかった子

です。


ある時点で目の前がパアッと開けるまで私の言ったことの意味は分からないでしょう。

そんな経験、ありませんか ?

それと同じこと。


ティーンで起業するのは大したことです。 その大概の方は有名になり安泰な(少なくとも経済的には)人生を送っているようですし選択肢として悪くないとは思います。 でも彼らは私には脅威ではありませんというか面白みがありません興味も湧きません。

ティーンを卒業するまでの間に " 結果として " ひたすらアタマを磨いてしまった(お勉強ではなく)。 就職して初めて自分が 「バケもの」 になっていたことに気づく、そんな子が脅威です楽しいです一緒に仕事したいです。 そんな子をさらに上に持ち上げたいですね私は。

人類の破滅になろうとも、です。


休題。 それでは、また。


次回予告(maybe 10/19)

第 1 章 プログラムとは何か
 第 1 節 あみだくじ  
 第 2 節 人生ゲーム  
  第 1 項 基礎編(1) 番地(アドレス)
  第 1 項 基礎編(2) 三つ進む
  第 1 項 基礎編(3) どっちに進む ?
  コラム 中級コース:ジャンプあれこれ
  第 2 項 応用編 オリジナルマシンを作ろう
  第 2 項 応用編(1) ゆでたまごを作る
  コラム 閑話:大事なこと(上級コース)
  第 2 項 応用編(2) 対戦ゲーム的なもの

*

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?