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BGP(1)ダイナミックルーティング

こんにちは。
株式会社フーバーブレイン SE の香取です。


Cato Cloud はダイナミックルーティングプロトコルとして BGP を使用できます。BGP については JPNIC の10分講座(おすすめ)を参照してください。

この記事では、

  • Cato Cloud では BGP をどの様に使うか

  • どう役に立つのか

何回かに分けて述べたいと思います。今回は基本的なお話です。

Cato Cloud のルーティングテーブル

静的(スタティック) / 動的(ダイナミック)を問わず、経路情報を保持しているのはルーティングテーブル。その登録や更新を手動で行うか、自動化するかの違いだけです。

手動で設定

Cato Cloud と接続している拠点の LAN 側の最初のネットワークを Native Range と言います。拠点を作成した時点でルーティングテーブルに登録されます。

拠点に別のネットワークを追加することもできます。
Socket の LAN2 以降のポートに直結や VLAN を使用する等、Layer2 でも可能です。
今回のテーマは BGP なので、Layer3 で実施します。Native Range からネットワーク2へのネクストホップが必要です。

ネクストホップ(NH1)の先に、更にネクストホップ(NH2)
NH1 は NH2 から先の経路を知っているのですが、Cato Cloud のルーティングテーブルには情報がありません。忘れずに追加しましょう。

管理者より NH1 へ

@NH1
経路を知っているなら Cato Cloud に教えてあげて欲しい。

NH1 はこう答えます。

@管理者
では今後、私が知っている経路情報をアドバタイズ(広報)します。
Cato Cloud にはちゃんと受け取る様に伝えておいて下さい。


何だかとても立派な答え。さすが BGP 対応の “できるルーター”

自動化(BGP)

NH1 が経路情報をアドバタイズして、Cato Cloud が受ける形。今後、NH1 から先のネットワークに変更があっても安心です。

Cato Cloud(ASN: 64515)と NH1(ASN: 65001)の間では EBGP ピアが確立しています。Cato Cloud がアドバタイズしている経路情報を NH1 も受け取れるのです。
よって、NH1 を介すことで NH2 の先にあるネットワークからも Cato Cloud SD-WAN を利用できます。

上の図では Cato Cloud ←(EBGP ピア)→ NH1 としています。
しかし、設定時は Socket との間でピアリングをするイメージです(実際にはトンネルを介して Cato Cloud とピアを張っている)
Cato Cloud の ASN:64515 はデフォルト値で、変更することが可能です。

【CMA】Network > Sites >(拠点を選択)> Site Configuration > BGP

Cato Cloud の BGP の設定は、この様にとても簡単です。ぜひ積極的に使ってみてください。

まとめ

  • Cato Cloud のダイナミックルーティングプロトコルは BGP

  • Cato Cloud ←(EBGP ピア)→ BGP ネイバー

  • BGP 設定はとても簡単!

次回から「BGP 実践編」です。
既存 WAN のリプレースプロジェクトのフェーズ分割、ディザスターリカバリー、拠点の最大帯域超えについて書こうと思っています。

今後ともよろしくお願いいたします。

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