【GeoGuessr攻略記事】出題各国の言語を徹底攻略!公用語編
本シリーズはYouTubeで公開している解説動画の内容をベースにして、要点を整理するとともに動画内で説明しきれなかったポイントを補足するための記事です。ぜひ動画本編と合わせてごらんください。
↑元動画はこちら
第1回 各国の主要言語を覚えよう
街中で見る標識・看板の言語はほとんどがその国・地域の公用語です。
しかし、「公用語」の地位でなくても日常的に用いられている言語もあるので、これらを合わせて理解するのが最も大切です。
どの地域でどの言語が使われているかを知ることは言語で国を特定する第一歩です。これからワールドマップを始めたいという方が最も初めに覚えるべき事項の一つですので、しっかり頭に叩き込んでくださいね。
動画内では尺の都合上「タイ」→「タイ語」のような単純な対応関係にある国の公用語は割愛していますが、こちらでは出題されるすべての国を一覧形式で扱います。
またこちらでは公用語と非公用語ながらよく使われている言語を区別なく書いていますので、動画内と内容が異なっている部分があります。
このゲームは知識がすべてです。国別ドメインを併記していますので少しずつ出題範囲と公用語、ドメインを覚えられるよう練習しましょう。
また末尾により詳しく知りたい方向けの補足コーナーを設けていますので、余力のある方はそちらも覗いてみてください。
中級者の方でも有益な情報が得られるかもしれませんよ。
1.ヨーロッパ(主要な言語に限る)
ヨーロッパには地域単位の公用語が無数に存在していますが、最初のうちはそこまで考慮しても仕方ないので主要言語のみを記しています。
グリーンランド(.gl) グリーンランド語・デンマーク語
アイスランド(.is) アイスランド語
フェロー諸島(.fo) フェロー語
ノルウェー(.no) ノルウェー語
スウェーデン(.se) スウェーデン語
フィンランド(.fi) フィンランド語
デンマーク(.dk) デンマーク語
スヴァールバル諸島(.no) ノルウェー語・ロシア語
イギリス(.uk) 英語
アイルランド(.ie) 英語・アイルランド語
ポルトガル(.pt) ポルトガル語
スペイン(.es) スペイン語・カタルーニャ語・バスク語など
アンドラ(.ad) カタルーニャ語
フランス(.fr) フランス語
モナコ(.mc) フランス語
イタリア(.it) イタリア語
サンマリノ(.sm) イタリア語
ドイツ(.de) ドイツ語
オーストリア(.at) ドイツ語
オランダ’(.nl) オランダ語
ベルギー(.be) フランス語・オランダ語
ルクセンブルク(.lu) ルクセンブルク語・ドイツ語・フランス語
スイス(.ch) ドイツ語・フランス語・イタリア語・ロマンシュ語
マルタ(.mt) 英語・マルタ語
ロシア(.ru) ロシア語
ウクライナ(.ua) ウクライナ語
リトアニア(.lt) リトアニア語
ラトビア(.lv) ラトビア語
エストニア(.ee) エストニア語
ポーランド(.pl) ポーランド語
チェコ(.cz) チェコ語
スロバキア(.sk) スロバキア語
ハンガリー(.hu) ハンガリー語
ルーマニア(.ro) ルーマニア語
スロベニア(.si) スロベニア語
クロアチア(.hr) クロアチア語
セルビア(.rs) セルビア語
モンテネグロ(.me) モンテネグロ語
北マケドニア(.mk) マケドニア語
ブルガリア(.bg) ブルガリア語
アルバニア(.al) アルバニア語
ギリシャ(.gr) ギリシャ語
トルコ(.tr) トルコ語
細かいことは補足に回すとして、初心者が特段意識して覚えないといけないのは太字にした四か国のみ!
言語が分かればヨーロッパは一発特定も夢じゃないのです。
2.南北アメリカ(主要な言語に限る)
新大陸は方言や先住民族の言語を無視すれば非常に簡単です。
カナダ(.ca) 英語・フランス語
アメリカ(.us) 英語
メキシコ(.mx) スペイン語
グアテマラ(.gt) スペイン語
バミューダ(.bm) 英語
ドミニカ共和国(.do) スペイン語
アメリカ領バージン諸島(.vi) 英語
プエルトリコ(.pr) スペイン語・英語
キュラソー(.cw) パピアメント語・英語・オランダ語
ブラジル(.br) ポルトガル語
コロンビア(.co) スペイン語
エクアドル(.ec) スペイン語
ペルー(.pe) スペイン語
ボリビア(.bo) スペイン語
チリ(.cl) スペイン語
アルゼンチン(.ar) スペイン語
ウルグアイ(.uy) スペイン語
離島はそこまで気にしなくてもいいです。
だいたいスペイン語なので方言差まで突き詰めない限り(無理!!)覚える量も言語で特定できるケースも少ないです。
どちらかといえば出る国・地域をしっかり覚えているのが大事。
ラテンアメリカが厳しいのはみんな必ず通る道です。
諦めずに少しずつ言葉以外の特徴を覚えていきましょう!
3.アフリカ(主要な公用語に限る)
ぶっちゃけるとアフリカは言語なくても特定できます。
その方法はおいおい紹介するとして(中米の離島を気にしなくていい理由も同じ方法が使えるから)まずは何事も基本を抑えましょう。
先住民族の言語についてはゲーム上では気にすることはないです。
スワヒリ語やバントゥー諸語も見分けられるのが理想ですが、旧宗主国の言語もそこら中で見られるので、そのリソースは別に割く方が得策です。
チュニジア(.tn) アラビア語・フランス語
セネガル(.sn) フランス語
ガーナ(.gh) 英語
ナイジェリア(.ng) 英語
ボツワナ(.bw) ツワナ語・英語
南アフリカ(.za) 英語・アフリカーンス語・ズールー語など
レソト(.ls) 南部ソト語・英語
エスワティニ(.sz) スワジ語・英語
ケニア(.ke) スワヒリ語・英語
ウガンダ(.ug) 英語・スワヒリ語
ルワンダ(.rw) キニアルワンダ語・スワヒリ語・フランス語・英語
マダガスカル(.mg) マダガスカル語・フランス語
レユニオン(.re) フランス語
憲法で定められる公用語は旧宗主国の言語かスワヒリ語のような広域言語であることが多いですが、実際に街中で使われている言語は公用語に指定されていない地域語であることも非常に多いです。
もしアフリカを言語だけで見分けたいのであれば、公用語ではなく話者数の多い言語を調べるようにしましょう。あまり推奨はしませんが…
4.アジア(主要な言語に限る)
アジアもアフリカ同様言語の多様性に富んでいます。
ゲーム上気を付けるべき言語は少ないのでそんなに難しくはありません。
イスラエル(.il) ヘブライ語・アラビア語・ロシア語など
ヨルダン(.jo) アラビア語
アラブ首長国連邦(.ae) アラビア語・英語
カタール(.qa) アラビア語
パキスタン(.pk) ウルドゥー語・英語
インド(.in) ヒンディー語・英語など
バングラデシュ(.bd) ベンガル語
スリランカ(.lk) シンハラ語・タミル語
ブータン(.bt) ゾンカ語
タイ(.th) タイ語
カンボジア(.kh) クメール語
ラオス(.la) ラーオ語
マレーシア(.my) マレー語・中国語・アラビア語など
インドネシア(.id) インドネシア語・ジャワ語・アラビア語など
シンガポール(.sg) マレー語・英語・中国語・タミル語
フィリピン(.ph) フィリピン語・英語
中国(.cn) 中国語
香港(.hk) 英語・中国語
台湾(.tw) 中国語
韓国(.kr) 韓国語
日本(.jp) 日本語
キルギス(.kg) キルギス語・ロシア語
モンゴル(.mn) モンゴル語
東南アジアでは広く英語が用いられており、マレーシア、インドネシアではアラビア文字(またはそれよく似た文字)もよく使われているので、公用語を覚えるというよりも、よく使われている言語を実戦の中で身に着けていくのがいいでしょう。
5.オセアニア
オセアニアで気を付けるべき言語はほとんどありません。
島嶼部で出題される地域が決まっていますのでまずはここを覚えましょう。
オーストラリア(.au) 英語
ニュージーランド(.nz) 英語・マオリ語
クリスマス島(.cx) 英語
北マリアナ諸島(.mp) 英語・チャモロ語・カロリン語
グアム(.gu) 英語・チャモロ語
アメリカ領サモア(.as) 英語・サモア語
離島はやはり気にしなくていいと思います。
マオリ語の地名の特徴くらいは覚えてもいいかもしれません。
今回のまとめ
1.注意して公用語を覚えるべき国はごく一部!
ベルギーやスリランカ、スイスなどは他国とも共通する複数の公用語が広く用いられているので、しっかり覚える必要があります。
南北アメリカ大陸の英語圏・フランス語圏・スペイン語圏・ポルトガル語圏も最低限理解している必要があります。
2.公用語のほかによく使われている言語を知ろう!
日本やオーストラリアなどにはそもそも憲法が規定する「公用語」が存在しないため、事実上の公用語となっている共通語を記載しています。
国ごとに言語に定められている地位と使用状況が異なりますので、公用語という枠にとらわれ過ぎず、実戦を通して「この国ではこの言語がよく使われている」という感覚を培っていくのが大切です。
ただし、「公用語」や「国語」あるいは「州公用語」のような地位が定められている場合、標識などのパブリックな表記にはそれらの言語が優先して用いられる傾向があります。
こうした「公用語」と「日常的に使われる言語」の差異も理解しておくと、国や地域を特定する一助となることでしょう。
補足コーナー
ここからは初~中級者向けの補足です。
国別ドメインについて
スリランカの.lkやスイスの.chなど分かりづらいものは要注意。
リヒテンシュタインの.liもスイスでたまに見かけます。
また「国別」と名はついていますが全世界に開かれているものもあり、必ずしも国確定ではないことに注意が必要なケースがあります。
たとえばモンテネグロの.meは中東諸国(Middle East)や英語圏(一人称の目的格)で使われるケースがあり、ベリーズの.bzは「ビジネス」を連想させることから世界中の企業で使われています。
最近ではドメインに非ラテン文字が使えるようになったため、ロシアの.рфを始めとした独自のドメインを見かけることがあります。
サーミ諸語
スカンディナヴィア半島北部で使われているフィンランド語に近縁な言語の一群で、地名ではしばし見かけますがここでは含めませんでした。
詳しくは北欧編にて扱っています。
フィンランド
フィンランドではスウェーデン語も公用語に指定されています。
しかし使用は限定的で、好まれてもいないようです。
イギリス
イギリスではウェールズ語を筆頭にケルト諸語(詳しくは西欧編後編で)が英語と合わせて使われている場合があります。
マン島や北アイルランドなど、言語だけで判断するとアイルランドと区別できない場合があるため、油断なく情報を集めましょう。
スペイン
一般に「スペイン語」といえばカスティーリャ語のことを指し、方言差を考慮してもスペインには公用語が複数存在するといえます。
詳しくは西欧編にて個別に解説していますが、大別するとバスク州のバスク語、ガリシア州のガリシア語、バレンシア州のバレンシア語、カタルーニャ州及びバレアレス諸島のカタルーニャ語、それ以外ではカスティーリャ語と理解することができます。
これらの言語の区別は容易ではありませんが、言語で地域まで絞り込める数少ない国の一つですので是非マスターしたいところです。
ベルギー
ベルギーは北部がオランダ語圏、南部がフランス語圏と大まかに分かれていて、ドイツ国境の一部でのみドイツ語が用いられています。
首都ブリュッセルなど大都市では双方用いられている場合もあります。
スイス
スイスでも北部がドイツ語圏、西部がフランス語圏、南部がイタリア語圏と大まかに分かれており、ロマンシュ語圏はごく狭い地域に限られます。
ウクライナ
ウクライナの一部地域ではロシア語の表記も多く見かけます。
東部ハルキウやドネツクのほか、南部オデーサ付近でもロシア語と思われる表記を見かけることがあります。
東欧の言語境界について
東ヨーロッパ、とくにバルカン半島では言語の境界線があいまいなことが多く、国境線とは必ずしも重ならないことに注意が必要です。
スロバキアではハンガリー語・ルシン語のコミュニティが存在し、かつての名残でチェコ語の看板やチェコの標識があったりします。
ルーマニアのトランシルヴァニア地方にはかなりの数のハンガリー人が住んでおり、ハンガリー語の地名や標識がルーマニア語と並んで使われている場所も多いです。この前のデイリーでも出題されていました。
セルビアのヴォイヴォディナ自治州には公用語が六つあり、地域によってセルビア語と並んで様々な言語が使われています。ノヴィ・サドのようにセルビア語しか見かけないような地域もあります。
北マケドニアやモンテネグロの国境地帯にはアルバニア語のコミュニティがあり、特に北マケドニア西部ではアルバニア語のみが使われている看板も珍しくありません。
ただし、同じくアルバニア語コミュニティであるコソヴォ地域については出題されることはほぼありません。
ギリシャ
クレタ島を中心に観光地では英語しか書いていない場所もあります。
カナダ
ケベック州ではフランス語が唯一の公用語で、街中の看板もフランス語表記が主流です。
ニューブランズウィック州や北部の各準州でも英語と同等の地位を持っていますが、それ以外では英語がほとんどです。
中南米の言語
ラテンアメリカで使われているスペイン語やポルトガル語はヨーロッパの標準語と同じと思ってゲーム的には問題ありません。方言としての差はありますが、カタルーニャ語ほど明確な違いはないようです。
ブラジルやアルゼンチンを始めとした南米は移民社会で、特にイタリア人の移民が現地社会にとって重要なファクターです。
そのため、南米南部ではイタリア風の人名も多いのです。
UAE
中東にある程度共通した特徴ですが、特に外国人労働者の多いUAEでは英語の使用傾向がヨルダンやカタールに比べても高いです。
インド
詳しくはやはり動画内で解説していますが、インドは州ごとに用いられる言語がはっきりと決まっているので地域の特定がしやすいです。
英語は全土で広く用いられています。
ヒンディー語は北部の広い範囲で用いられていますが、出題傾向のメタ的にはほぼニューデリー近辺に確定できます。
グジャラート語はグジャラート州の公用語で、メタ的にはグジャラート州の中心都市アフマダーバードに確定できます。
ベンガル語はベンガル州の公用語ですがベンガル州はほぼ出題されません。
メタ的にベンガル語ならバングラデシュ確定です。
カンナダ語はカルナータカ州の公用語で、メタ的にはベンガルール周辺である可能性が非常に高いです。
タミル語はタミル・ナードゥ州の公用語で、これはコインバトール以南の広い範囲で出題される可能性があります。
スリランカとシンガポールの公用語にも指定されているため、画質によって判断する必要があります。
これ以外の州公用語については出題される可能性は少ないです。
マレーシアとインドネシア
両国とも英語の表記がそれなりにあります。
また、マレー語やインドネシア語などこの地域の言語は、アラビア文字の体系を用いた独自の文字ジャウィ文字によって表記されることがあります。
マレーシアの通りの看板にはこのアラビア文字によく似た文字が併記されているものがあり、そのほか文化・宗教施設を中心にマレーシアとインドネシアの両国で見かけることがあります。(注:聖典の文字であるアラビア文字とは別の文字で、表記されている言語もアラビア語ではないとのことでしたので修正しました。ご指摘いただきありがとうございます。)
また、マレーシアの商店街には特に中国語の看板が多いです。
インドネシアでは中国語はマレーシアに比して少ない印象です。
一方で、ジャワ島ではジャワ文字と呼ばれるインドの文字に近い文字が使われていることもあります。
フィリピン
英語表記が東南アジアでは最も普及しており、地名にも「~ City」という英語風のものが極めて頻繁に見られます。
一方で、固有名詞や人名にはスペイン語風のものが多いです。
これらの特徴はフィリピンが米西戦争の結果スペインからアメリカに売却されたという歴史を反映したものといえるでしょう。
終わりに
次回以降、補足事項はコラムとして要所要所に挟む方式にします。
そこまで難しい内容には踏み込みませんでしたが、基本的な内容も文字にするとこれだけの量になる、改めて難しいゲームだなと実感しました。
次回以降はなるべく簡潔に要点を伝えられる書き方を工夫してみます。
ここまで読んでいただいた方、ありがとうございます。
最後に、当ブログではYouTubeと連動したGeoGuessrの解説記事のほかに、解説担当のcatmanが個人的に公開している文学作品も掲載しています。
興味を持たれた方いましたら、そちらも見ていただければ幸甚です。
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