海を焼き尽くす日照り

海を焼き尽くす日照りと、
太陽の炎を消す大嵐
あらゆる泥を浄化する光と
太陽を無為にする暗闇、
涙を干上がらせる太陽と
喜びを飲み込む大雨、
聖杯を一杯に満たす涙なら
銃を鎮めることができたかもしれない

もしわたしの心を偽りのないものにできたなら、
もし平和が戦争を打ち負かすことができるなら、
もしこの大地が揺らぐことのないように守れたなら、
もし地球が静かに眠っているのなら、
もしわたし自身を明らかにできたなら、
もし人々が花輪のもとにいるのなら、
もし狂った友人たちを変えることができたなら、
海を鎮めることができたかもしれない

夜に泣いたり微笑んだりする丘と
踊り歌う砂漠、
光を投げかけては放散する海と
緑色をした太陽の南極大陸、
狂乱の潮と戯れる波と
鳴り響く雪片の鐘、
地滑りを起こす綿雲のような岩は、
訪れる春となっていったかもしれない

もしわたしが石のように
大らかで動じない人になれたなら、
もしこの宇宙に夜明けを与え
花のように震わせることができたなら、
もしわたしが然るべき時と場所で
わたし自身を去らせることができたなら、
もしこの海をわたしのものにできたなら、
わたしは破滅の代わりになっていただろう