夢発作

昨晩、甘美で偽りのない
夢の中、ワーテルローの廃墟の下で
わたしの手を取ってくれたとき
あなたはわたしのものでした
けれど、わたしは余所者だったから
あなたが誰だかわからなかったのです

戦争は、愛する者たちを引き裂いて
最後のひとりまで殺しに家までやって来る
捨てられた世界が記憶に傷をつけたから
わたしはあなたのことを思い出せないのです

さようなら、あなたに愛を送りましょう
おやすみ、わたしはここにはいられません
最後の最後の瞬間まで、きつく握りしめて
あなたは飛べる、わたしが飛べたのですから

昨晩、あなたがわたしを愛するように
わたしもあなたを愛していました
あなたほどわたしを愛してくれた人はいない
こんなに愛されたことはないというほどに
それなのに、行かなければいけないのはなぜ?
それともまだ、共にいることができるのでしょうか?

これはわたしの夢、幻想
すべてバラバラになってしまうものだけど
恋に落ちること、それは偽りのない感情で
あなたを忘れることができないのです

戻ってきて、わたしの愛を捧げましょう
最後の滴が落ちる前に、埋め合わせをして
わたしたちの家に帰りましょう
ふたりのために、抗うことができたらいいのに

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