堀慎吾さんと梅原大吾さんに共通する回り道の努力

先日、堀慎吾さんと岡田紗佳さんが寄せられた質問に回答する動画を見ていたところ、ある質問に対する堀さんの回答が、以前に梅原さんがおっしゃっていた事とかなり似ており、面白いなと思ったので記事にしてみます。

ちなみに、ご存知のない方に説明すると、梅原大吾さんは格闘ゲームのプロで、現在はストリートファイター6というタイトルで活躍している方です。堀慎吾さんは麻雀のプロで、「日本で一番強い雀士って誰なの?」という話になるとよく名前が挙がります。同業者からの評価も高く、麻雀最強クラスの一人です。

この二人が共通しておっしゃっていたのは、努力の仕方に2パターンがあるということ、そして自身は追い上げ型であるということです。

まずは、堀さんの話から。

(堀さんの回答は59分57秒あたりから)

質問の要旨は、「仕事を初めて最初のうちは上手く出来て、称賛もされるけども、そこから難しい仕事を求められるようになると上手くいかなくなり、挫折してしまう。お二人は努力のモチベーションをどうやって作っていますか?」ということです。

これに対する堀さんの回答は以下の通り(発言をある程度手直ししつつ文字起こししています)。

「人って結構、こういう仕事とか何をするにしてもそうなんですけど、二種類に僕は分かれると思っていて、例えば僕とかは、麻雀をやろうってなった時に、余計なことまで考えてしまうタイプなんですね。簡単に「これ」と「これ」と「これ」と「これ」だけ覚えれば麻雀というのは上手くいくよねとかじゃなくて、考えなくてもいいところまで考えてしまって、どんどん成長するのに時間がかかるタイプ。その代わり、色んなことに「これは違うんじゃない?」「これは違うんじゃない?」と余計なことをいっぱい考えてしまうタイプ。多分質問者さんは要領よく、「これをやりなさい」って言われたら、これはこうすれば簡単にうまく出来るからってやって、僕は結構そういう人に逆に憧れたりするんですよ。僕は結構凝り性というか、後から麻雀とかも追い抜いていくタイプ。最初はむしろ全然要領よくなくて、余計なことを考えてしまって進めない。多分麻雀じゃなくてもなんでもそうだと思います。性格の問題なんですよね。質問者さんは多分すごい要領がよく出来るタイプで、でも結局後から「これはこうじゃない?」とか遠回りしてた人に抜かれてしまうんですよ。その人は余計なことばっかり考えてきたから、色んなものに対応する力がついちゃっていくんですよ、勝手に。(中略)僕はほんとに努力だけが取り柄というか、その分余計なことばっかり考えちゃうんですよ、何をするにも。誰も考えないようなことを考えたりとか。その分全然伸びていかないけど、色んなことを考えてきた分だけ、その分野でずっとやれたら最終的には伸びてるというか、勝手に。結構これってなんにでも当てはまると思うんですよね、麻雀じゃなくても、仕事でも。凝り性の人はだんだん後から伸びていって、要領のいい人は最初にぱっと走る。で、要領がいいタイプの人はそれを自分の仕事に活かすか、いろんな所に疑問を向けてみるっていうのもね。でもね、性格がそもそもそっちじゃないから向かないと思うんですよね。「何そんな余計なこと考えてるの?」みたいな「こうやってやれば出来るじゃん」みたいな効率悪く見えちゃうんですよ。でも実はそんなことない。後で何かしら役に立ったりするんですよ、余計な、無駄なこと考えてるのが」

次に梅原さんの話。

疲れたので文字起こしはしませんが、堀さんのおっしゃっている事と驚くほど似ています。

どちらにも共通することをまとめると

・人は先行型と追い上げ型の二種類に分かれる。(先行型・追い上げ型は私の造語)

・先行型は要領がよく、新しいことを初めても早めに結果がついてくる。ただし、ある程度のところまで行った段階で伸び悩む。

・追い上げ型は要領が悪く、余計なことをたくさん考える。新しいことを初めても伸びない。ただ、そうしたたくさんの思考を経て、後から伸びてくる。

・そのため、同じフィールドで長期間競っていると、最初は先行型が活躍するが、どこかの段階で追い上げ型に抜かれてしまう。

・先行型の人間は、行き詰まったら追い上げ型のように物事に疑問を向けるのも手。

・先行型と追い上げ型はどちらが偉いという話ではない。

・梅原さんと堀さんはどちらも追い上げ型。


私は堀さんも梅原さんも好きな方なので、このお二人がかなり似た話をしているのが面白いと思い記事にしてみました。みなさんはどっちのタイプでしょう?


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