[教皇フランシスコ] 福音の最初の告知(ケリュグマ)

福音の最初の告知はケリュグマと呼ばれている。

教皇フランシスコの使徒的勧告『福音の喜び』から、この福音の最初の告知、ケリュグマについて学びたい。

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・・・信仰教育を行う者の口には、いつでも福音の最初の告知が響きます。

「イエス・キリストはあなたを愛し、
あなたを救うためにいのちをささげました。
キリストは今なお生きておられ、
日々あなたのそばであなたを照らし、
力づけ、開放してくださいます」。

この最初の告知が「最初」と呼ばれるのは・・・質的な意味で第一だということです。
それは、つねにさまざまな方法で聞き続けなければならないもの、
カテケージス期間の時期や段階にかかわらず種々のしかたでつねに繰り返し告げられるべき重要な告知だからです。・・・

165
・・・この告知よりも強く、深く、確実で、密で、知恵あるものはありません。
キリスト教の養成はすべて、肉となり、よりよいものになるまでケリュグマを深めていくことです。・・・
ケリュグマの重要性は、現代どこででも必要とされるような告知の特徴を求めています。
つまり、道徳的・宗教的な義務というよりも、救いをもたらす神の愛を表すものだということ。
真理を押しつけず、自由に訴えること。喜び、励ましながら生き生きとした音色を備えていること。
そして福音的であるよりも哲学的になりがちな多少教理的なものへと説教が矮小されないように、調和の取れた統一性を保つことです。
この特徴は福音宣教者に、告知を受け入れやすくするための姿勢を求めています。
つまり、親しく接する姿、対話へと開かれた心、忍耐、歓迎の心、裁かないことです。
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教皇フランシスコ 使徒的勧告『福音のよろこび』カトリック中央協議会  P.145-146

カトリックでは信仰教育のことをカテケージスと呼んでいる。
主に入信志願者や信徒向けに、カトリック教会の主要な教義・教理を伝えるもので、各地域の教会で入門講座を設(もう)けていることも多い。

内容は多岐にわたるが、どれもその根底には、このケリュグマをより深めるという目的が存在し、またそれを忘れないようにすることが大切であることに、改めて気付かされる。

また教皇フランシスコによる、このケリュグマの表現は、現代世界での福音の響かせ方として、誠に力(ちから)あるものであると思う。

福音の最初の告知(ケリュグマ)

「イエス・キリストはあなたを愛し、
あなたを救うためにいのちをささげました。
キリストは今なお生きておられ、
日々あなたのそばであなたを照らし、
力づけ、開放してくださいます」。


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