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Weekly Pick UP! 2021/7/29

毎週、最新の話題を3つ取り上げます。

1. BioNTech aims to develop mRNA-based malaria vaccine

mRNA技術で、ファイザーと共に対COVID-19ワクチンをわずか10カ月で作り上げたドイツBioNTech社が、その技術を応用し、マラリアに対する世界初のmRNAワクチンの開発を進めています。2022年末までに臨床試験を開始することを目指しており、アフリカでのワクチン生産も視野に入れ調査を開始しています。

マラリアは、今も年間40万人以上の命を奪っており、その多くはアフリカの最貧地域の乳幼児です。その現状に対して、世界で唯一認可されたマラリアワクチンであるMosquirixは、効果は約30%にすぎないという調査結果が出ています。

 Covid19で実績を作ったmRNAワクチンが、マラリアに対する救世主にもなりうるのか、今後の臨床研究の結果に注目しましょう。

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出典:Reuters Link


2. 宇宙進出するイスラエル医療AIスタートアップ
 Healthy io.の次の展開

イスラエルのAIスタートアップHealthy.io社は、2022年予定の民間人宇宙飛行士4名によるISS(国際宇宙ステーション)滞在ミッション「Ax-1」へ、同社の家庭用腎機能検査アプリキット「Minuteful Kidney」の特別版を提供する計画を発表しました。

従来、宇宙空間で採取された尿検体は凍結して地上で検査するのが一般的でしたが、Healthy.ioの技術によって宇宙空間でリアルタイムの腎機能測定が可能になります。

同社のデバイスキットでは、尿を浸した試験紙をスマートフォンカメラで撮影し、AIによる色調分析によって、腎機能検査項目のひとつ「尿アルブミン/クレアチニン比(ACR)」を得ることができます。

無重力や放射線など、宇宙環境が腎臓に与える影響は今後さらなる解明を必要としており、Healthy.ioが提供するキットが、宇宙環境で価値を発揮できるか、単なるキャッチーさを目指した動きなのか、ミッションでの成果が期待されています。

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出典:The Medical AI Times Link

3. Ubieが生活者と地域のかかりつけ医をつなぐクリニック向け「ユビーリンク」開始、医薬品卸売スズケンと共同展開

「AI受診相談ユビー」や「AI問診ユビー」を展開するUbie(ユビー)は7月27日、生活者とかかりつけ医(クリニック)とをつなぐ新サービス「ユビーリンク」の開始を発表しました。

かかりつけ医の持つことは、日本医師会や各自治体などが推奨されていますが、現状その普及率は低いままです。その促進を手助けをする新しい取り組みとして開発されたのが「ユビーリンク」です。

同サービスは、ウェブ医療情報提供サービス「AI受診相談ユビー」上で、写真やメッセージなどクリニックに関する詳細な医療機関情報を掲載し、近隣住民への認知度を高めるべく情報を提供します。また、「AI受診相談ユビー」で探したクリニックを利用者が予約でき、症状を事前に知らせることもでき、初診患者のスムーズな受け入れが可能になります。

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出典:Techcrunch  Link

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