Stadiaには様々な無駄なシステムが淘汰されることを期待する

Googleが発表したStadia、発想から何から全てが規格外でこちらの処理が追いつきません。

The future of gaming is not a box. It’s a place.

と高らかに宣言しているようにストリームプレイオンリーで負荷の処理はサーバー側で行うというもの。プレイするための専用のハードを必要としません。Mac、PC、iPhone、Androidなんでもプレイ可能とのこと。すごい時代に突入したなと感じます。
Appleが何千曲も持ち歩ける初代iPodを発表した時も度肝を抜かれましたが、いまは曲を持ち歩く必要すらない。検索すればストリームですぐに聞ける時代です。テクノロジーは時代を変え続けています。

■ハード不要のメリット

ハードがいらない

やはりこれは大きいかなと思います。
ゲームはやりたいけど、ハードに出費を割けない。個人的にはこれがけっこう切実で、8以降ほぼ全てのドラクエを諦めてきました。
今iOSバージョンのドラクエ8をプレイしていますが、これだって既にiPadを持っていたから実現したこと。ソフトだけを買えばプレイできるという気軽さは大きい。

最近Wiiのマリオカートを購入し遊んでいますが、これもハードとソフト合わせて中古で4000円だったから実現したこと。ハードが定価だったら多分買ってないです。
楽しく遊べているのですが、1つだけ気になることがあります。それはWii本体が発するロード時のディスクの回転音です。気にしなければ気にならないのですが、やはりうるさいです。
PSP版モンスターハンターを買ってプレイしてみましたが、やはりあの読み取り音が気になって仕方ない。本体のすぐ裏にディスクがあるので余計に気になります。

僕が始めて買ったデスクトップのパソコン。とにかくファンの音がうるさかった。あんなマシンをよく5年も使ったなと思います。
PCを買い換えるたびに騒音は小さくなり、今使っているMacBook Pro (13-inch, Late 2011)はかなり前のモデルですが、それでもかなり静かです。最近のはほぼ無音でしょう。iPhone、iPadに関しては何も音はしませんから。

ハードがいらないということは、あの何かしらのモーター音から解放されることを意味します。まずそこが素晴らしいですね。
やるべきことは高速ネット環境を整えるだけです。

そしてもう一つ。ゲーム機本体を切り替えるのが面倒なんですよ。
Wiiのマリオカートをやっていて、たまにNintendo64のマリオカートがやりたくなる。そのためにはケーブルを付け替えて、アダプターをコンセントに挿してという壁を乗り越えなければいけない。結局乗り越えられずにWiiをプレイしてしまうということが多々あります。

もうソフトの入れ替えすらも面倒臭いんです。同じゲームをずっとやっているならいいのですが、ちょっとずついろんなソフトを遊びたいという時がたまにあるんですよ。そういう時にソフトを交換する気力がない。
CDをステレオで聴くのが当たり前だった時代、CDを入れ替えるのは面倒でもなんでもなかったですが、iPodやiTunesそしてSpotify等でワンクリックで楽曲を呼び出せることに慣れるともうあのCDを探してトレイにセットする作業が面倒なことに変わってしまいました。それも時代の流れで仕方のないことだと思います。

■過去の全てを断捨離できるか
Stadiaに望むことは最終的には全てのレトロゲームをプレイできるようにしてほしいということです。

マリオシリーズはプレステでは遊べないし、FFシリーズはSwitchでは遊べない。
それぞれのハードを購入しなければいけないというのは非常にハードルが高い。ソフトそのものが魅力的であっても、諦めているケースが多いです。

MicrosoftのXbox。僕が知らないだけで名作ソフトがあるのかもしれませんが、今のところそのソフトをプレイする可能性はほぼゼロでしょう。
ハードそのものが大きな壁になっています。

おまけに新しいハードが出るたびに新しいシステムが構築される。バーチャルコンソールやPS Plusなど様々なサービスがありますが、正直なところ1つにまとめてほしいです。

ハードを売ってその周辺機器で儲けるというビジネスモデルもわかります。Switchの周辺機器の尋常でない数をみればそれは明白です。
ただもうそういう時代じゃないのかもしれないなと個人的には思います。

ゲームソフトは別に高いとは思いません。
ハードのメーカー側が敷居を上げすぎて本来届くべき人に届いていないような気がします。今のような3万、4万もするハードが何種類も存在する現状。それを数年おきに繰り返す無限ループ。
もっと手軽に多くの人にプレイしてほしいのなら、それを1つに統一するのは悪くない選択肢だと思います。
そろそろハードルを下げるべき時期ではないかなと感じています。

映画館→DVD→テレビ放映→ネット動画視聴。
映画は作品を人々に届ける段階的仕組みが出来上がっています。
そもそも「ガンダムのDVDはSONYのプレイヤーでは再生できません」とかそういうのはないじゃないですか。全てのDVDプレイヤーは基本的に全てのソフトが再生できる。ゲームもそうなってほしい。

ハードをなくせとは言いません。新作ソフトはそのハードを持っている人しかプレイできない。その特権は必要だと思います。問題はその先です。
ソフトの発売からある程度時間が経ったあとライトユーザーに届けるための手段はあるのでしょうか。今のところ廉価版発売しかありませんが、これは結局ハードを持っている人しかプレイできません。

ビデオレンタルにも新作、準新作、旧作があるように、新作発売から数年経ったらもれなくStadiaで遊べるような時代が来たらいいなと思います。

「ハードにお金は払いたくはないが、ソフトには惜しみなく払うよ」
という人はけっこういると思うのです。
僕がiOS版のドラクエ8を買ったのも結局はそれなのです。
ライトユーザーにはそういう人多いですよ。

メーカー同士がハードのスペックを競うのもいいですが、結局ゲームはプレイして面白いかどうかが全てじゃないですか?
より多くの人にプレイしてもらってこそ、面白いかどうかが見極められるのではないでしょうか。
実際Googleはゲームをプレイするための敷居を下げにかかっているのだと思いますよ。

ハードを売るためにソフトウェア会社を囲い込む前世紀的なやり方はあまり好きになれません。
「ドラクエ12やりたいだろ?じゃあSwitch買えよな」
ではなくて、
「ドラクエ12は国民全員にプレイしてほしい。だからStadia版も発売します」
の方が好感が持てます。北風と太陽ですね。

ハードを買った一部の勇者だけが体験できるものではなく、幅広い層に裾野を広げてほしい。僕はそう思いますね。

Googleという巨人が動いたのでどうしても期待してしまいます。

ありがとうございます。有意義なことに使います。