4年間猫と暮らして導き出された結論

我が家に猫を迎え入れていつの間にか4年も経過していた。

4年は長い。4年で僕の生活も大きく変わり、完全に猫中心の生活になった。
もともと健康には人一倍気をつかっていたが、より一層健康に気を使うようになった。どうやら猫の親としての責任感が芽生えたらしい。

飼い始めて約9ヶ月後の冬のある日、猫が鳴いているので目が覚めた。声がするのはウチの中ではなくて外だった。こんな山の中の一軒家を訪ねてくるなんて変わった猫だ。
ウチの中に入ってくるようになり、ウチの中で寝るようになった。一匹目の子も最初は慣れない他の猫に戸惑っていたが、仲良く遊ぶようになった。猫同士の相性はいいようだ。

一匹目は最初から完全室内飼い。二匹目は一年くらい外に出たり入ったりを繰り返していたが、いろいろあって最終的には家の中で飼うことにした。
外で自由にしていたトイレを覚えさせるのに時間がかかったが、今は安定して所定の場所にしてくれている。猫の学習能力には驚かされる。

今の二匹室内飼い体制になって、もう二年が経過した。
二匹の猫がトムとジェリーのように本気で鬼ごっこをし、突然電池が切れたように眠る。それを毎日のように繰り返している。

それを眺めることで間違いなく僕も癒されている。日々何かしらの笑いを提供してくれるありがたい存在だ。彼らのおかげで優しい気持ちになれる。

そして猫と深く関われば関わるほど人間のダメな面が見えてくる。
猫と暮らし始めてからのこの4年で感じた人間の最もダメなところ、それは余計なことを口にすることだ。猫は決してそんなことはしない。

■諸悪の根源は余計なひとこと
ほとんどの争いごとは不必要なことを発したことから始まる。
インターネットを見ているとそれは明らかだ。現実社会でもそれは同じだろう。
言わなきゃいいのになぜそれを言うかなぁと感じることは決して少なくない。

地球上で最も野蛮で完全無双な存在。それは匿名の人間である。
全てのコミュニティから解き放たれた匿名という存在。

神話や物語に登場する、魔女や吸血鬼。
宇宙や未来からやってくるプレデターやターミネーター。
それらよりもはるかに恐ろしいのがこの名前のない人間だ。

悪意を無限増殖させ、垂れ流し続ける。
人は名前がなくなると、同時に責任感もなくし、傍若無人な振る舞いをする生き物らしい。なんとも情けない。

名前がない野良猫たち。
彼らは悪意を無限増殖させるだろうか。僕の知っている限りではそんな猫はいない。
日々を懸命に生きているから悪意をどうこうする暇がない。

名前を自らなくしてしまったインターネットの住人たち。
日々を懸命に生きていないから、口から余計なものが出てくるのだろう。

持っている脳みその重量はあまり重要ではなく、その中にいかにポジティブなエネルギーが詰まっているか。本当に重要なのはそこだけだ。

猫の脳みそにはかなりポジティブなエネルギーが詰まっている。
それを毎日浴びているともうネガティブなエネルギーに触れるのがバカらしくなる。二匹の猫たちに感謝です。

ありがとうございます。有意義なことに使います。