最強のカスハラ対策はあなたの真面目さを今すぐに捨てること その1

カスハラ・パワハラで消耗する時、人はこう考えることが多い。
「なぜあの人はこんなことをするのだろうか」

真面目な人であればあるほど、原因を自分の中から見つけようとし、自分がこうしたらよくなるのではないか?自分の何が至らなかったのかと考えます。
真面目だから、そっちの世界に寄り添って解決しようとする。

関連する記事や書物を読み漁り、セミナーに出かけ、上司や親、学生時代の恩師や親友に相談し、万全の準備をし再びその人と対峙します。

あなたが習得した柔かい話術や態度によって、その人は改心してくれるか?

本には成功例が載っているかもしれませんが、実際は改心なんかしません。
見事にいつもどおりの通常運転。残念ながらそれが現実です。

とにかく、自分を責めるのだけはやめてほしい。
マジメに向き合わないでほしい。

そして上司や友達は、「それくらい我慢しなよ」と言わないでほしい。
それが一番哀しい「解決法」だからです。

ヒグマは決してアンガーマネジメントしない

以降は全て「パワハラ」で括りますが、長い人生の中で、そういう気質の人と多く接してきて感じるのは、彼らは自分が悪いとは微塵も思っていないことです。共通してそういう概念が頭の中にないのです。

もっと言えば客観的に俯瞰で何かを見るという概念がない。おそらく、客観的という言葉の意味も理解していないでしょう。

そしてさらに厄介なのが、悪意もないということです。
悪意の塊のようなことをやってきていますが、実は悪意はゼロ。

悪意がないから、ブレーキを踏まない。
130kmで公道を逆走して突っ込んでくる。
清々しいほど厄介な存在です。

自分は正しいことをしている、間違っているのはお前だとしか思っていない。だからこそ、あのような攻撃的な態度が取れるのです。
迷いがあったらあのような行動はできませんから。

悪意がないということは、根を摘むことができない。つまり解決法がないということです。
ナチュラルな感性でそれを行っているだけなので、そこには改心や成長が入り込む余地もありません。呼吸をするのと同じ頻度で他人を攻撃します。

ヒグマが人間を襲うような感覚で貴方に襲いかかってくる。
セミナーや自己成長がヒグマからの防御壁になりますか?
「それハラスメントですよ」って、いきり立ったヒグマを説得できますかね?

自分の中に燻っている怒りをただただ他人にぶつけてくるだけ。
その手の人は決して「アンガーマネジメント」の本なんか読まない。
ヒグマは自分の怒りを「管理」なんかしません。できないんです。

「成長本」全般に言えることですが、本来は読む必要のない成熟した人が読んでいて、読まなければいけない人が手にすることは決してない。本当に皮肉なことです。

その2へ続く


ありがとうございます。有意義なことに使います。