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自分にダメージを与えるもの

長い休みになると考え込んでしまうことも増えると思うのだけど、
心の調子が良くない時は自分を責める方に時間を使ってしまいがちなので、
私自身が気を付けている話を。

「十七歳のカルテ」というアメリカ映画がある。
この邦題は間違い…というか、当時日本で17歳が衝撃的な事件を連続して起こしていたために、目を引こうとして付けたもののようで、主人公は18歳。
この1歳差の何が問題かというと、成人に達しているかいないか。
まぁこの映画が本題ではないので内容は後で。

この映画で大スターへの道をつかんだのがアンジェリーナ・ジョリー。
それまでもテレビ映画などには出ていたものの、「期待の新星」「知る人ぞ知る」みたいな感じだったんじゃないかな。
私は主演・プロデュースのウィノナ・ライダー目当てで見に行ったのだけど、アンジーの存在感はすさまじいものだった。
当時「女ジャック・ニコルソン」とか言われてたような。
結果、この作品でアカデミー助演女優賞を獲得するのです。

公開当時、ウィノナとアンジーが表紙の映画雑誌があり、写真が美しかったので買って読んだ。
アンジーについては何も知らなかったので、彼女のインタビューで初めて父親が俳優だと知った。

その中で彼女が自分のキャリアについて語っていた。
彼女はテレビ映画で演技に注目されたのだけど、その後いくつか映画のオファーがあり、それを断った、という話だった。
理由は
「直感的に、この仕事は私にダメージを与えると思ったから」。

注目され始めた女優ならどんな仕事にも飛びつきたいだろう。
しかし、彼女は自分を守ることを優先したのだった。

この「自分にダメージを与えるものを避ける」という考え方を、
私はできるだけ取り入れることにした。

行くことを期待されているだろうから行かねばならないとか、
世間ではみんなやっているからやっておかねばならないとか、
自分が「普通」または「良い子」であることをキープするために本心ではない行動をする。
そして、疲れ果ててしまう。
疲れ果てた自分に「なぜこんな普通のことができないのか」といらだつ。

そういう流れに入ってしまう前に、
「自分にダメージを与えることはしない」で行動を決める。
これは自分の行動を他人の価値観に合わせるのではなく、
自分自身でコントロールするということだ。

私はこれでだいぶ楽になった。
まぁ、友達は減るけど、自分を消耗させる人付き合いって必要ですかね?

「十七歳のカルテ」からだいぶ時間が経っているので、アンジェリーナ・ジョリーの考え方も今は違うかもしれないけど、少なくとも彼女が現在の大活躍に至るまでにはそういう考え方があったということだ。Wikipedia読んだけど、彼女も若いころ相当精神的に苦しんだみたいですね。

映画自体にも精神病院への入院を取り上げた作品ということで色々影響を受けたのだけど、長くなったのでまた別の記事で。時間を持て余して自分を責め続けるマイナスのループに陥るくらいなら、映画を見てその分の時間思考回路を埋めちゃってもいいかと思いますよ。

写真は全然関係ないけど夏っぽいので、何年前に撮ったか、暑すぎて人がいないセーヌ川です。

※インタビュー記事(PREMIERE 2000年9月号)が手元にないため、アンジーの発言は不正確な引用の可能性があります。


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