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泣いても麻痺側の目からは涙もこぼれない③

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入院後半(発症から11日目〜14日目)


起き抜けが一番状態が良いのは、やはり寝てる間は顔を動かさないからなのだろうか。
この頃から徐々に後遺症のことが気になり始める。
なんとなく、こめかみ辺りにピキピキとした感覚が。
神経が動き出した合図ならいいのに・・・
少しのことでも希望を見出してしまうが、あまり期待しすぎると失望も大きい気がして怖くなる。

食事後の強張りも増すばかり。
10日が症状のピークではないのか、、と不安も増す。

リハビリの先生には、きちんとマッサージが出来ていると褒められた。
実感はないが、まあ、こまめには確かにやってる。
キープしよう。

今日はいよいよ筋電図の検査。
マジで緊張する。神経ちゃん頑張って欲しい!!!!

※筋電図検査とは

発症から約10日~14日経ってから施行する検
査。表面電極を用いて顔面神経の枝に刺激を送り誘発筋電図を記録する方法。※予後診断目的
患側の誘発筋電図振幅が健側の10%以下のとき予後不良といわれています。

筋電図の検査へ

検査室に行く前に医師から何かしらの説明があるかと思いきや、
何もなく、技師さんから説明を受ける。
技師さんも、「え!?何も聞いてないのですか?」って驚いてたよ・・・?

不安!

ちなみに、検査は技師さん2名体制で健側と患側2回ずつ行われる。
正確性を高めるためらしい。

「筋電図検査はめちゃくちゃ痛い」

と聞いていたけど、
私は痛みに強いので、多分大丈夫だろうと思ってた。

そんな私でも、ちょっとタンマ、って言いそうなぐらい痛かった・・・。

「全然痛くない」って人もいるので、個人差はあるのだろうけど、私はかなり辛かった!!!

これから受ける人いたらごめん(笑)

一回目の検査を終えた時点で、
これをもう一回繰り返すのかよーー無理!!!!!!!と内心大騒ぎだったけど、余裕ぶって「全然耐えられますー」とか言っちゃって。

なにその無駄なプライドw

”これまで痛かった経験第3位”ぐらいにはなったかもしれない。

でも、痛くってもとにかく「正確に」測定してくれ!って思いが強かった。
そのためには大人しく何にでも従います、みたいな気持ち。

実際に測定してみると、健側はビクビク動きまくるのに、
患側は全然動かなかったので、少なくとも10%台は下回ってるだろうなあと思っていた。
技師さんたちも結果を見て「え、これ、、うん、、」みたいな奥歯にものの詰まったような話し方をしていたので、あー、相当だなあ、と。

その場で数値だけでも教えてくれると思いきや、
「結果はのちほど医師より回診の時にお伝えします」
と、お預け状態。

気になって何も手に付かない。

検査から3時間ほど経ち、やっと回診の時間。

結果は、12.8%。

最悪では無いが良くもない。
と言われる。
「後遺症は免れない」とも言われた。

また、回復(完治ではなく動き出し)は4ヶ月以降になるだろうとのこと。

顔面神経減荷術の説明も受けた。

もし、手術を受けるなら早めに決めなくちゃいけない。

私は、メイン記事にも書いたけど、
結果的に手術は受けなかった。
どうしてもハイリスクローリターン(もしくはゼロリターン)に
思えて踏み切れなかった。

そして、その選択を一切後悔していない。

色々とショックなこともありつつ、
自分的には、思ってたより神経ちゃん生き残ってた!という歓びのほうが大きかったかもしれない。やはりある程度の数値と見通しは気持ちにかなり影響を与える。

気持ち的にかなり楽になった。
もちろん良い数値ではないが希望はゼロではない。
朝の診察で初めて主治医が前向きなことを言ってくれた。
日々ではなく、一ヶ月単位で変化していくので焦らずに頑張りましょうと。
それだけでもかなり心理的に救われる。

尚、この時点ではまだベル麻痺か、ハント症候群かは分からず。
ただ、ハント症候群を想定して治療をしているので大丈夫ですよと言ってもらえたので安心できた。

退院

長いと思っていた入院生活もあっという間に終わった。
規則正しい生活をしていたので、血液検査の結果LDHの値がめちゃくちゃ下がってた(笑)
これは嬉しい誤算。

(まあ、今現在(2023.4)もとに戻ってます、てか悪化してますw)

退院に際し、日常生活のことについて主治医に色々聞いてみた。
食事の制限もないし(アルコールもOK)、矯正治療も続けて大丈夫、
とのことだったので一安心。

夫が迎えに来てくれ、マクドナルドでチーズバーガーセットを買って帰りました(退院後あるあるw)
ジャンクフード、うまー。

無事、退院はしたがまだまだ精神は超絶不安定。
鏡を見ては落ち込む日々。
特に目が閉じないことが一番辛い。
その次に口の歪みが辛い。
後遺症が残る確率が高いので、容貌の面についても計画が必要。減荷術には興味がなかったが、再建手術には大いに興味がある。

今後どのように顔面神経麻痺と向き合っていくのか、何をすればいいのか何をしてはいけないのか、後悔の無いように動きたい。

免疫力、免疫力、というけどどう上げればいいの?
上げ方分かってるなら今こうなってないんだけど!?
あー、あと仕事。この状態で仕事に復帰できるのか!?

などなど考えることは山ほどある。

麻痺になったことは不運だったけど、周りの優しさや恵まれた環境を実感できたことは財産だ。


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