作り話9
女性は、両手を上にゆっくり上げました。
すると、小さな光が沢山ふわりふわりと
上がっていきます。
「また、会えるまで…」
と呟きました。
そうして、くるりと向き直し、目を閉じて
「また、新しい時で」
と力強く言うと
渦をまくように女性は…の中へ姿を隠しました。
無限の渦の中へ。
いくつかの光が共に渦に入っていきます。
渦の中から声が聴こえてきます。
それは歌うように、響きます。
そう女性は言います。
途中からは涙が溢れ、言葉にもなりません。
声の残響が…に響き渡ります。
歌うように響くそれは、沢山の光たちにも響いています。
女性は、そして女性と共に渦に入って行った
いくつかの光は悲しんでいるでしょうか。
女性は、なぜ涙が溢れたのでしょうか。
私には、そう思えなかったのです。
いつの、どこのことなのか
わかりません。
ただ、わかるのは、「在る」も「無い」も
そこに在ると言うこと。
皆さんは、どうお思いになりますか?
きっとそれは、それぞれの中に広がる
宇宙の中でわかるのかもしれません…。
私自身にも…。
※創作のお話です。
ここまで読んでいただき、
本当にありがとうございます𓂃 𓈒𓏸❁⃘
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