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ある始まりの世界の物語 Ⅴ

夕焼け色に空が染まる頃、少女は
ようやく目を覚ましました。
「あっ!寝ちゃった!あれ?もう夕方…
帰らなきゃ!」
目を覚ました少女を苦笑いしながら、
黒い羽を持つ者は黙って見ていました。
「ね、明日もまた来るわね。ふふっ、またね。」
そう言うと帰っていきました。
「面白い娘だ。くるくると変わって…」
と笑いを堪えられない様子で黒い羽を持つ者は
しばらく笑っていました。
また、夜になり、朝が巡りきました。
翌朝、少女はあそびに行く途中に、
けんかしている人々を見つけました。
少し話しを傍から聞いていて、少女は
口を開きます。

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「拗れているの?だったら、解いてほぐせばいいのよ、ふふっ!」
そう言いながら、ふたりの肩に触れて
にこにこと笑いました。
「蝶々結びはふたつの糸
絡み合う糸なら1度解きましょう
そしたら苦しくないの
また、繋がりたいなら結べるの」
そう言いながら歌います。
すると、ハッとしたような表情のふたりに
「ふふっ、大切な糸なら切るのではなくて、ほどいたらまた繋がれて、素敵ね!」
と、笑いながら言い、駆けていきました。

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            ✿*続く✿*

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