ベツレヘム・エフラテ

 「ベツレヘム・エフラテよ、
あなたはユダの氏族の中で、あまりにも小さい。
だが、あなたからわたしのために
イスラエルを治める者が出る。
その出現は昔から、
永遠の昔から定まっている。」
(ミカ 5:2)

上は、メシアがベツレヘムで生まれるという、有名な預言です。
ここに出てくるベツレヘム・エフラテという場所は
ベツレヘムより東へ1マイルほどの場所にある特殊な場所。
「特殊」というのは、この場所があることで有名だったから。

ここはかつて農業の中心地で、ここには羊飼いたちの建てた
「やぐら(英語ではTower)」がたくさんありました。
今では遺跡としてみることができます(動画で確認してね)。

あなたは、羊の群れのやぐら、娘シオンの丘。
あなたには、あのかつての主権、
娘エルサレムの王国が戻って来る。(ミカ 4:8)

「特殊」というのは、このベツレヘム・エフラテで
過ぎ越しの祭りの捧げものとしての子羊が育てられていたから。
この捧げものは、毎年イスラエルの罪を贖うために
捧げられる大切な捧げものでした。

祭司たちは、過ぎ越しの祭りの前にエルサレムから、
ここまでやってきて過ぎ越しの祭り用の子羊の鑑定を行いました。
骨折や傷のない子羊が見つかれば、飼い葉桶に寝かしつけ
亜麻布に大切に包んで、
エルサレムに運んだといいます。

イエスも生まれた時、飼い葉桶に寝かされ
亜麻布に包まれました。そして彼を拝みに来たという羊飼いたちは
まさに、このベツレヘム・エフラテで、過ぎ越しの祭り用の羊を
世話していた羊飼いでした。

イエスは後々、人々の罪を贖う捧げものとして
命を捧げられましたが、その誕生の時から
犠牲になる者としての「死」の影が
つきまとっていたのですね。

同時に「あなたには、あのかつての主権、
娘エルサレムの王国が戻って来る」とあるように
王として帰還されるイエスのイメージも
預言者には見えていたことになります。



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