金言55:バイオフィルム

西新宿の歯科医がおしえてくれました。

最近、内科医との共同研究により、歯のばい菌が体中を回って悪さをしていることがわかってきました。歯槽膿漏菌は、歯の深い部分にいて酸素のないところで、歯を溶かすほどの強い力を持っています。このほか、いろいろな虫歯菌がいて、脳にいくと脳の疾患の原因となり、肺に回ると肺炎の原因となり、心臓病でも影響を与えています。心臓や脳の疾患の原因となった細菌を調べると、歯のばい菌もいるそうです。また、血液の流れが悪くなるのが病気の原因になることが多いのですが、これにも歯のばい菌が絡んでいます。

試験管の中で、特定の菌に効く薬を投与するとその菌は退治できるのですが、これを人体でやるとうまくいかない場合が多いそうです。この原因は、どうやら、ばい菌同士がグループ化して細胞の膜をつくるためのようです。特定の菌に効く薬がこの膜に跳ね返されるので、効果が出ないそうです。腸内では、ピロリ菌と虫歯菌がグループ化してバイオフィルムという防護膜をつくり、薬を跳ね返している例もあります。もちろん、ばい菌たちはグループ化して身を守る以上に、共同して活動することによりいっそう強力な悪さをしています。
そこで、薬の方も、この膜を破る薬と破ったあと特定の菌を退治する薬でグループを作って攻め込んでいくことになります。
日常の対策としては、歯のばい菌を退治するために、正しい歯磨きをして、歯石をとって、年に2回は定期健診をして歯の健康管理をすることです。

血の巡りが大事です。
今回は、歯のばい菌とピロリ菌などがグループ化して細胞の膜をつくっていることを教えていただきました。砂漠に穴を空け、地下深く掘りすすんで、目標に達したときに、爆発するようなミサイルがあるそうですが、ミクロの世界でも、同じ戦いをしているわけですね。また、血液をさらさらにして流れをよくすることが、健康管理に効くことも知りました。ビールと肉を控え、アルコールを飲むときは、ワインなら赤を2杯まで、焼酎ならお湯割り梅入りにしましょう。専門家のアドバイスは、謹んで承りたいものです。
飲酒はやめました。

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