金言335:聴くと見える

某民放ラジオ局の早朝、放送開始の際に流れる曲の歌詞に、「聴くと見える」という一節がありました。暗闇の中、夢現のぼんやりとした状態で聞いているので前後は覚えていませんが、この一節が残りました。「話せばわかる」と同じようなものでしょうが、最近よく目にする「見える化」とは異なる感じがします。「見える化」は、「可視化」をひらがなで言い換えたものでしょうが理由は知りません。

「聴くと見える」は、積極的に聴くことによって何かがわかる、またはわかってしまうということを意味するものと理解します。百聞より一見の方が、効率が良いといいます。しかしながら、事前に一見もできない、または許さない件については、一聞から始めることになります。同じような案件をこなしていると、一聞でわかってしまうことがあります。相手方の声の高低、音量、滑舌に表情、しぐさ、服装などの見える要素を加えると、だいたい第一印象で、案件の成否が見えてしまいます。見えるというのは、初期段階の予想なので、実際にその案件に着手した場合、結果は予想に反するかもしれません。結果にいたる過程は、不確実な条件や隠れた瑕疵などが複雑にからんできますので、常に予想を裏切る可能性があります。

それでも、予想を裏切る結果を何件もこなしてくると、自分の成功パターンを形成することができます。意思決定するときには、他人のアドバイスに影響されてはいけません。失敗すると、その他人のアドバイスが悪かったと思ってしまい、肝心のビジネスプロセスで行った不適切な選択が生き残ってしまい、次にまた同じ選択を繰り返す恐れがあるからです。反省はしない、他人の話は聞かないことが多いのですが、ビジネス案件は商談相手の話しを聴くと先が見える気がします。

いただいたサポートはこれからやってくる未知のウイルス感染対策、首都直下型大地震の有事対策費用に充当します。