金言121:適材適所

西洋史学者で評論家のコメント
人間の能力は、その場の状況に応じてめまぐるしく変わります。先の戦争を兵士として経験された先生は、戦争という状況を個人の資質が暴かれる場ととらえています。

非常時のリーダーシップ:
戦時において、属する部隊が壊滅状態になったとき、リーダーシップを発揮したのは、平常時の将校ではなく下士官でした。その後、連合軍の捕虜となったとき、収容所内での待遇改善交渉や食料調達で活躍したのは、また別の下士官でした。そして、壊滅状態で活躍したヒーローは、収容所では生ゴミ状態になっていたそうです。

適正を知ること:
人は、自分が適した状況においてのみ能力を発揮するようです。肝心なのは、能力の欠陥を克服することではなく、自分の適性を知るということです。

革命成就のあと政権に参加せず、一介の闘士として人生を締めくくった南米の革命家は、政治的な適正がないことを知っていたのでしょう。「能力がないからできない」のではなく、「適正がないからやらない」ということです。
適材適所というのは、会社の人事政策ではなく、個人が選択の主導権を握る発想法といえます。

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