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ため息156:私鉄の電車内で見てしまった、見たくない光景

平日の昼下がり、都下へ向かう私鉄の電車内で見てしまった、見たくなかったシーン。

ドアのそばに立って外を見ている20代後半に見える小柄な女性。
ふと見ると右手にバドワイザーの缶ビール。
缶ビールを飲んでいた。ときどき、飲んだあと、ふぅっと息をはく。
横顔が見える、少し目元がおかしい、アルコールのせいかもしれない。

性別に関係なく、昼間、首都圏を走る電車の中で缶ビールを飲むのを見たことがなかった。初めて見た。楽しくてアルコールを飲んでいるのではないようだ。何かの前の景気付けの一杯でもなさそう。
横顔を見て、正面から見てしまうのを恐れた、見てはいけないものをみてしまうような気がした。目があうのを恐れた。
ただ、気分転換にいつも飲んでいるビールを我慢できずに飲んだだけかもしれない。
車内は喉が渇く環境ではなかったが。
違法薬物ではないのだから、まっ、いいか。

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