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金言480:お約束どおりの行動

刑事ドラマで暴力団の摘発を目的に警察がアジトに踏み込むと、もぬけの殻というシーンがよくでてきます。警察内部に暴力団に通じる職員がいて警察の動きが暴力団にもれているという設定です。

昔、東大・日大全共闘が過半数の学生の支持を受けて学生自治会費を確保していた頃の話です。当時、日米安保条約自動延長反対や沖縄解放を闘争スローガンに掲げて街頭デモを展開していました。
清水谷公園に集合した全学連の学生が国会議事堂周辺へ向けて出発する前に必ず各大学闘争委メンバーが決意表明のアジを行いました。闘争委員長は、当日のデモの目的、コース、ターゲットなどをハンドマイクで公言しました。
学生デモ隊は終始、制服・私服の官憲に囲まれていますので、警備当局に動きが筒抜けです。したがって、刑事ドラマの暴力団関連の情報提供と違い、デモ隊の中に警察への情報提供者がいたとしてもカネにならなかったと思います。
デモ隊はお約束どおりの行動をし、もっとも機動隊の壁の厚い部分(重点警備箇所)にぶつかっていきました。警備の手薄なところを攻めるのは、美学に反し、「モノ取り」的で決して受け入れることのできない手口であったようです。

ただし、この美学は京浜安保共闘・連合赤軍の発生で消滅しました。以後は、超法規的の何でもありのテロリスト風の動きにかわりました。
まもなく、20年のお勤め満了で重信房子が出所します。

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