5.頭の中の擬似世界2
体験・体感を伴う実際の認識を「ある音」に置き換えることができ、かつその「音」を蓄積することができる脳を有する、ということが人類共通なのだと思っている。
動物の認識は「今、そこにあるもの、今そこで起こっていること」に対してなされるが、ヒトはある特定の音という実物の代替え品ででも、同じ事象を認識できるようになった。
つまりは、今、そこにないものでも、体験したことがあるなら、その認識と、ある特定の音とを繋げることができるようになった。そして、その「経験ある認識の代替え品」を蓄積することができるようになった。
ヒトは長い長い年月をかけて、少しずつ脳をそのように適応させていき、
・そういう認識の仕方(経験を特定の音に置き換える)
・その「認識の代替え品」を蓄えること
が出来るようになった。
この「認識の代替え品の蓄積」が、ヒトの頭の中に作られる擬似世界の大元なのだと思っている。
言語はその先に生まれてくるもの、と。
そして、ここまでが「人類共通」だったのだろうと思っている。
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興味をお持ちいただきありがとうございます。 どこかで何かの役に立っていますように。