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発行した同人誌の納本について思うこと

ちょっと前に話題になっていたのが、「発行した同人誌を勝手に国会図書館に納本された」という話。SNSのタイムラインに流れてきたもので、詳細はまとめサイトにあるようのでそちらを参照。

私のフォロワーさんで同人誌を発行している方は、割と積極的に納本されている方が多いので、どちらかと言えば「勝手に納本された」という文句には割と否定的な意見が多かった気がする。

さて、実際のところ、どんなものを納品しないといけないのかというのは、国会図書館のWebサイトに記されている。

この中で気にかかっているのは、「頒布を目的として相当部数作成されたすべての出版物」という部分で、「相当部数」というのはどのくらいなのかという話である。

いちおう私も2018年からいくつか同人誌を出しているのであるが、だいたい30部くらいしか出していない。オンデマンド出版(いわゆる「電子版ダウンロード販売」)の場合は15部が目安となっているのだが、実際の冊子だとどうなのかが見えない。実は1つだけ増刷したものはあり、合計60部となったのだが、60部が「相当部数」にあたるのかも分からない。
そこで、納本の対象になるのかどうか、2019年あたりに国会図書館に問い合わせてみたのであるが、その結果は「お伺いした冊子の内容では納本の基準を満たさない」という回答であった。

ところが、そうした話をSNSに出してみたところ、「事前の問い合わせでは一番厳しい条件になるのは当然」という意見もあったりした。また、「亞書」騒動があったせいでセンシティブになっているかもしれない、という意見もいただいた。

それならば事前の確認なしに送ったらどうなるのか、という話になってくるのだが、ネット上を探しても、「送ってみたら無事登録されました」という話は多いが、「送ってみたら納本の基準を満たさないことが判明しました」という話が全く出てこないのである。

実際のところ、もし基準を満たさない場合には、

  1. 特に通知などせず廃棄処分

  2. 納本基準を満たさないことを通知したうえで廃棄処分

  3. 納本基準を満たさない通知を同封し着払い返送

  4. 納本基準を満たさない通知を同封し元払い返送

  5. 納本基準を満たさないことを通知したうえで、その後どのようにするかの確認

のいずれかであろう、とは思われる。

さすがに廃棄されるためにわざわざ送るのはなぁ…という思いもあるのだが、実はそれ以上の話があって、私はどうも「書いた人にしか意味が分からない文章を書く奴」という指摘があり、それらの指摘のほとんどが直接ではなく間接的に入ってきているのである。まあ面と向かって「お前の文章は意味不明」という豪傑はそうそういないのでそうなるのだろうが。で、納本基準を満たさない結果どうなるかという話より、「何の意味もない亞書レベルのものをいろいろ発行している奴」という評価で固まったりしないかどうか?という不安もあったりする。
ちなみに、フォロワーさんの同人誌もいくつも読んでいるが、みんな「すごいもの」に見えるし、実際に読んでみてもそう思っているのだが、逆に「この程度でも納本されるんだ」と思った冊子は一つもないので…。

そんなこんなで、逡巡したまま、まだ送るには至っていないのであるが、さてどうしましょうかねぇ。

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