蓮の花が咲きました。
ここ数年育てている蓮の花が咲きました。
私の朝の習慣は、植えた蓮を眺めること。
今朝の５時のこと。昨日までは確かに蕾だったのに、窓の外を見ると開き始めていました。
先に昨日の蕾をご紹介。
ぽん、という音がすると言いますが、ぐっすり寝ていたのでそれはわからず。
朝五時に見た時にはもうすでに咲いていたのです。蓮が咲く朝、それは一年で一番嬉しい朝。
蓮の花は一度に完璧に咲くわけではなく、朝開き、夜閉じを繰り返しながら徐々に大きく開いていきます。しずかに深い呼吸をしているよう。仏画に見る蓮は、咲いて４日目、くらいかな。
大体５日ほどで散華、散ってゆきます。最後の方は午後も開きますが、咲き始めは午前ですぐに閉じてしまいます。
久しぶりにした早起きのごほうびのような時間です。麗しい。
蓮を育てることは、私の精神面にとってとても良い作用があると思います。物事は須く変化していくこと、見守ること、諦めること、花だけでなく葉も美しいこと。楽しみにすること、いろんなあれやこれやをおだやかにゆるやかに伝えてくれる花。
蓮池のものはとても大きく見事ですが、家のベランダに咲く蓮は手の届き触れても良いもの。しっとりとした花びらのやわらかな冷たさと、花びらの先の桃色の染料、天上の筆で描かれた細やかなのにしっかりとした模様。奥を除けば蜜の滴る無垢な黄色。
これを間近で見ていられるのは、極上の贅沢だと思います。
（植える時は泥に塗れるのですが）
こんなに美しいものが世の中にあるのかという驚きと、それが泥がなくては育たないという現実と。その性質自体も魅力です。
今日咲いた無名蓮は香りも甘やかで濃く、色々な虫もやって来て、蓮の水を飲みに鳥たちもやって来て、そこだけで小さな世界の一片を垣間見ることができます。
今年もあなたに会えてとてもうれしい。
うれしい。
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