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#コロムビア民謡

FK-565

A: 貝がら節 - 浜沢長三郎 (鳥取) B: しげさ節 - 福浦くに子 (島根) (7" コロムビア 民謡お国めぐり150曲選 FK-565 1982) レア度:☆☆ 内容 :★★★★★ 鳥取のHowlin' Wolfこと浜沢長三郎。昭和30年代当時すでにお座敷唄と化していた"貝殻節"を"元唄貝殻節"と称して再び漁師調の唄にと尽力した民謡リヴァイヴァリストです。石でも飲んで潰したようなダミ声で吠えるイントロの〽ヤンサノエエェですでにノックアウト。はやし詞の〽イヤッや

AMM-27

A: 八木節 / 武蔵野麦打唄 - 我妻桃也 / 大庭海記 千束郷土民謡保存会 (栃木・群馬 / 東京) B: 秩父音頭 - 吉岡儀作 (埼玉) (7" コロムビア 日本民謡集 AMM-27) レア度:☆☆ 内容 :★★★★★ 吉岡儀作の"秩父音頭"はもちろんなのですが、ここで聞くべきは千束に残された"武蔵野麦打唄"。都内はもちろん武蔵野一帯に広がる、関東平野を代表する一曲です。大庭海記の力と気の抜けた唄い回しも最高ですが、〽ハッ、〽ホイッ、〽ハァーーイの掛け声がビー

SA-576

A: 秋田おばこ - 酒井千恵子 (秋田) B: 秋田音頭 - 黒沢三一 (秋田) (7" コロムビア SA-576) レア度:☆ 内容 :★★★★ 民謡レコード聴取を進めるにあたって避けては通れない必修科目、黒沢三一の"秋田音頭"。労作唄や作業唄、座興唄や遊び唄としての単なる土地の唄から離れ、いわゆる「民謡」を「民謡」として(土地の人間自身が)意識的に唄い出した最初期の例のひとつです。 おらほの唄を聞かせよう、という自我の芽生え。それによって残った唄、そして残され

SAS-6274

A: 小諸馬子唄 - 赤坂小梅 (長野) B: 信濃追分 (小諸三下り) - 簾田じょう (長野) (7" コロムビア 民謡お国めぐり200曲選 SAS-6274 1969) レア度:☆ 内容 :★★★★ "江差追分"をはじめ多くの民謡に分派したまさしくクロスロードな軽井沢の"信濃追分"。A面の"小諸馬子唄"は単なる昭和の新作ですが、B面の"小諸三下り"の 江戸時代の本場追分宿で唄った芸妓からの又弟子という岩村田のこちらも芸妓、簾田じょうのシンプルに力強い弾き語りが素

FK-68 (SA-583)

A: 佐渡おけさ - 村田文蔵 (新潟) B: 相川音頭 - 村田文蔵 (新潟) (7" コロムビア コロムビア民謡特選シリーズ FK-68 (SA-583) 1977) レア度:☆ 内容 :★★★ 佐渡を代表する名人、村田文蔵。けして素人ではないが芸能の達人というわけでもない。プロの現地人、というこの立ち位置はすでに失われた幻想か。日常会話の延長に確かにありながらもステージで鍛えられ朗々と開いていく喉。発した音が素直に揺らぎ震え伸縮するという芸当はもはや現代人には不

SA-578

A: 真室川音頭 - 酒井千恵子 (山形) B: 花笠踊り - 佐藤国昭 (山形) (7" コロムビア SA-578 1961) レア度:☆ 内容 :★★★★★ ラテン・バンド時代の名残を感じさせるようなモダーンかつオールド・スクールなオーケストラ民謡に仕上がったA面も良いのですが、B面の佐藤国昭の発する唄声というか声質にひどく衝撃を受けた最初期の最大の発見のひとつがこちら。のちにプロゴルファーになったという少年。方言特有の哀調を帯びながら、子供とも大人とも年寄りとも