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16. 鉄骨部隊の仕事っぷり

家づくりの基本的な建設チームは、ヘスス2の親兄弟であるパパフリとフリアン、その他数名(パパフリは各地に数名の女性が過去にいて、本人が認知している限りでも17名の子供がいる、と)の兄弟、足りない時はどこからか調達してきた若者で「アルバニール部隊」が編成され、延々とセメント練ってブロック積んで、セメントで埋めて柱作って、と言う作業をしている。

この他に、基礎工事の時、一階の屋根の時に4名ほどでやって来た。全員、このクッソ暑い時期(ここは3~4月が一番暑い)長袖のパーカー、真っ黒いサングラス、口元全然分からんバンダナ巻いて。顔の表情見えないからほんと怖い集団、だと思ってた。口数少ないし。
ある日、一階の天井を作り始めた時に、私もヘルメットをかぶって鉄骨やら鉄パイプの支柱やらたくさんある中、クマ夫とともにヘスス1から説明を受けるために入っていった。その時、ヘスス1と一緒に色々と現場説明をしてくれた朗らかなイケメン君がいて、誰だろう?と思っていたら、実はそのグラサン集団のヘッド、つまり鉄骨部隊のリーダーだった。


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鉄の棒を縦に4本、その周りを20cm間隔でぐるっと巻いた柱の骨みたいなものをカスティージョといい、用途に応じて太さや長さを変えたり角度をつけたり。その調整作業を四人が壁の日陰になる部分に並んで足並み(手だけど)を揃えて一斉にやっている。天井二何本もこれを敷き詰めるので、一日中、四人の共同作業をせっせとやっている。黙々とやっている。それが終わると、各場所に配置した鉄骨の溶接。溶接するには日本でよく見る保護マスクはつけずにそのままグラサンで。ああ、だから真っ黒グラサンなんだ。厚手の長袖も、鉄骨の切り口などで引っ掛けて怪我しないように、と言うことなのね。口元のバンダナも、鉄骨切り落とす時に出るあれやこれやを吸い込まないように、だとか。
鉄骨曲げて作ったお手製ノコギリやおやつぶら下げるためのお手製フックとか、結構かわいいことするじゃん?

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市販品よりも使いやすそうなお手製鋸

彼ら、というかこの国の鉄骨関係者のやり方なんだろう。ほぼ一定の長さに切りそろえた針金をくの字型に曲げて、みんな腰袋のベルトに束にして吊るしている。すぐにキュキュッと縛り付けるのに必要だから、なんだろうね。
職人さんたちも、その役割ごとに皆、やり方とスタイルがあって、見ていて面白い。日本も、大工さんと左官屋さんのズボンの形が違うとか、工務店ごとに揃いの作業服があるけれど、こちらの人は基本私服。Tシャツにジーンズが基本形で、日焼けしたくない人は長袖、帽子も野球帽や全方位鍔付きや、もう好き好き。でも、この鉄骨部隊は一様に、黒グラサン、全方位帽子、長袖長ズボン、首元バンダナ。リーダーのイケメンはラファエル、もう1人身長190cmぐらいののっぽさんは実はラファとは別の種類のびっくりするぐらいのイケメン。後の2人は南部からの出稼ぎ。いつも、そういう職種のSNSで各地を転々としていて、次にうちの2階の天井をやるまでの3週間はまた他の現場に行くんだとか。
とにかく、彼ら専門プロ集団の仕事ぶりは鮮やかだった。素人目から見てもそうなんだから、多分他のプロから見てもそうなんだろう。

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一階部分とはいえ、天井のコンクリを流し込む用意ができると、なんとなく家っぽい形になってきた。

ちょっとドキドキしてきた。

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