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松木沢ジャンダルム・中央壁直上ルート~中倉山

アプローチ

銅親水公園から松木沢を1時間ほど行くと、以前はロープが張ってあった渡渉ポイントに橋(工事中)ができているのでそこを渡って直ぐのガレ場を直登する。
基部で踏み跡が左右に分かれるので左へ行くと中央壁。ルンゼの先で、踏み跡が途切れたところが直登ルート取り付き。
ガタガタしたチムニーなのでややわかりにくい。左手にはきれいなクラック(5.10c)が見えるのでそれより手前。

登攀

トポは「関東周辺マルチピッチスーパーガイド」を参照

※2020年発行の本なのにもう絶版???電子版もないとは、、、

1P 5.7 : ガタガタしたチムニー

出だしで岩に取り付いたあと、やや乗り込むように登っていくところでプロテクションが取りづらい。
少し登るとチムニー状で足で突っ張れる。
チムニーが途切れたら右壁側に乗って、草付きのルンゼからV字に分かれるクラックの右、広めのハンドクラックを登ると細い立ち木があり、左壁にハーケンが打ってあるところで切ったが、少し伸ばしてもよかったかも。

中間支点
#0.3, #2, #3, QD, アルヌン, #1, #4, #2

終了点
ハーケン*2、#0.75

2P 5.8 : 右上するコーナークラック~オフウィズス

登りだしてすぐに残置カムあり。10mほど?登ったところにハーケン4枚に残置スリングのかかった支点があるので、ここを1P終了点とし、2ピッチ目で後述するように3ピッチ途中までを繋げると良さそう。
ここからはコーナークラックが徐々に開き、フィストも決まらないサイズへ。#5があれば使えるかもしれないが、フットジャムを効かせて手を伸ばせばハンドが極まる。
いったんスラブに出て、凹角の先の2本クラックへ。右ハンドクラックで登り、クラックが広くなってきた辺りで左のワイドへと移る。ニージャムが効くと楽。
ワイドクラックの上に出たら少し歩いた先に終了点がある。

中間支点
QD(残置カム), #0.3, QD(残置スリング), #0.5, QD #2, #3

終了点
リングボルト*3, 灌木

3P 5.6 : 凹角~カンテ状~ガレ場

右からも左からも行けそうだったが、支点から左手、リングボルトがある凹角を登った。プロテクションはやや取りづらく、残置ハーケンはグラグラだった。
「カンテ状」は分からず、階段状を登る。リングボルトとRCCボルト?に腐ったスリングあり(スルー)。
その先が大バンドのガレ場となるが、バンドに乗った直後にハーケン4本に残置スリングのかかった支点があるのでここで切った。

15m程度だったと思うので、前述した通り1Pを少し伸ばせば2P目から50mロープで繋がりそう。
いずれにしても、バンドをロープを垂らして歩くと落石を起こす可能性があるのでここで切ってバンドはロープをまとめて歩いたほうが良さそう。

中間支点
#0.3, QD(ハーケン), QD(リングボルト), 

終了点
ハーケン*4

4P 5.6 ハンドクラック

バンドの先の壁の中央、グージョン、RCCボルト、リングボルトの残置支点のあるクラックを登った。
他の2本はよく分からなかったがおそらく3本クラックの右。
斜度が緩かった

中間支点
フィンガー~ハンドサイズがどこでも極められそうだった

終了点
グージョン、RCCボルト、リングボルト

5P 5.5 : 緩傾斜帯を右上~スラブを左上

支点からコーナーのハンドクラックを使って一段上がると後は階段状。ほぼ直登。

終了点
グージョン、リングボルト*3

6P 5.8 : フェース

支点右手のチムニーから取り付いて一段上がったところからフェースを登った。
出だしプロテクションが取りづらい。小さい番手のカムが入るが浅いので落ちたら止まらなさそう。

ガバがあるので難易度的には5.8になるんだろうが、まさかのガバが剥がれそうになってビビる。

完全に剥離していて岩が乗っかているだけの状態なので、荷重したらほぼ確実に剥がれるので要注意

左にややトラバースして一段登ると逆相の凹角があり、右壁側のフェースを登る。残置ハーケン2つあり。
ホールドも豊富なので難しくはないが、岩が剥がれたら一巻の終わりなので入念に確かめながら登った。

中間支点
#0.3, #0.4, アルヌン, QD, QD, 

終了点
グージョン*2

中倉山へのバリエーション

登攀せずにバリエーションで来る人もいるので踏み跡くらいありそうなものだが見つからず。コブシ岩から山頂方面に向かって左手にガレ場があるのでそこを登っていった。

少し進むと稜線が細くなり、後はひたすら稜線を登るだけなので間違えることはなさそう。

途中何度か踊り場があるが、基本は同じような斜度の登りが続く。木が生えていないため日を遮るものがなく、晴れの日は日差しを受け続けることになる。

中倉山からの下り


中倉山から銅親水公園に戻るには林道に降りる一般登山道の他、横場山経由、もしくは稜線をまっすぐ降りて井戸沢堰堤ヘアピンカーブで合流するバリエーションルートがあるようなのでそっちを降りてみることに。

登山道をそれると落ち葉で直ぐに踏み跡はなくなり、滑るようにして降りていく。

横場山方面との分岐に差し掛かる辺りではすでに後悔していて、早く下れそうなルートを取った。この尾根道は踏み跡薄くほぼヤブを進んでいく。ところどころ金色のテープがあったがこれがまた見つけにくい。

最後はザレ場を降りて林道へ合流。特に見どころがあるわけでもなく、あえて使う道ではなかった。

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