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ガス欠の形

 私見として、まったくの素人が愛着もなく、『旧車』をだだ好きなだけで今の車と同じように扱うと、乗り続けることは難しい、と思う。
 旧車乗りは素人はだしの人が多い。
 下手するとプロよりよく知っている人も多いので。
 そんな旧車が欲しくて買ってしまった元整備士の友人の話(笑) 

 昭和50年代の中古車を購入した友人から「エンジンがかからなくなった」という電話が、出先からあった。

 この車を買うときに、私は止めておけといった。

 もちろん、理由は「壊れる」からである。
 しかもどこが壊れるか予想もできない。

 「程度がいい」「懐かしくて」「あの頃に戻りたい」「大人買い」とまあ、自分に都合のいい理由ばかりあれこれ並べ、結局購入してしまった。

 購入したのは、そういった旧車を販売しているショップ(専門でもないようだ)で、今日は、その自慢の車で初めてのドライブに出たということだ。

 友人は、一応、整備士あがりで、自分である程度車に手を入れることが出来る。とはいえ、手に負えないと見極めたら、すぐにこちらに回ってくる。

 だから正直、この車を購入してほしくなかった、ということだ(笑)

 このときも「点火・圧縮・混合気の“三要素”に問題はない」という情報をくれたので、エンジンがだめになっている可能性も排除できない。

 そこで積車の準備をして出かけた。

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