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”子育て”という言葉がキライです


”いぬが6ぴき、ねこが3びきいます。
どちらがなんびきおおいですか”

わたし
「どちらがなんびき多いですか?」

息子
「6ぴき!」

わたし
「犬と猫やったら多いのはどっち?」

息子
「いぬ!」

わたし
「じゃあ、犬は猫より何匹多いの?」

息子
「6ぴき!」


・・・・・・・・・・・・。

深い深いため息をつきながら
公文の玉そろばんを出してきて



これ↓(めっちゃ重宝してます)

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わたし
「赤が6個、青が3個、赤と青、どっちが多いの?」

息子
「あか」

わたし
「赤やね。赤の方が何個多いの?」

息子
「3こ」

わたし
「そうやね、じゃあ、
いぬが6ぴき、ねこが3びきいます。
どちらがなんびきおおいですか?」

息子
「6ぴき!」


・・・・!!


ブチっと何かが切れる音がしてわたしは叫んだ
(↑これってホントに血管切れてんのかな?
  そしたらあんまり体によくなさそうね・・・)

「なんでよ!!
どちらがなんびき多いですか?
って聞いてるの!!どちら、っていうのは
犬と猫のどっち?ってこと!!」

こんなやりとりが数回続き、
わたしの声がどんどん大きくなり
わたしが息子の耳を引っ張りながら

「よーーーーく聞きなさいよ!!!!!!
どちらがなんびき多いですか!!!!」

と叫んだところで、
傍でスマホを見ていたパパがたまらず
口を挟んだ。

「ちょっとママ、声デカすぎるよ・・・
そんなにでかい声出したら聞けんよ・・・」

息子の目に涙が溢れる。
その顔を見ていたら、過去の記憶が蘇ってきた。


・・・わたしもおんなじだったなあ。


程度の差はあるものの
わたしも算数というか”数”が苦手で
何度も何度も父から怒られた。

何をどう言われても
わからないものはわからなかったし
”わかりたい”という気にもなれなかったこと。

父がため息をつきながら
情けなさそうな顔でわたしを見ていたな。
わたしもきっと、同じ顔で息子を見てるんだろう。

それにしてもブサイクやな。
7月になった目もらいがずっと治らなくて
ますますブサイクやわ・・・。

そんなことを考えながら
涙と鼻水でいっぱいの息子の顔を見ていたら
なんだか笑えてきた。
でも、今、怒り狂ったところなのに
笑い出したらパパが驚くだろうから
笑うのは我慢しなくちゃ・・・

などと考えていたらパパがわたしと
息子を見て言った。


「なんでふたりとも泣いてるの?」



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わたしは、”子育て”という言葉がキライだ。

子供を育てる、なんて
わたしが自分以外の人間を

育てることができる人間である、
ということになるではないか。

自分のことだってままならないのに
なんで子供を育てることなんてできるのか。

わたしは、勉強ができなくて怒られて悲しかったのに
子供に同じことをしてしまうことを
ずっと自分で責めていて、自分を許していないし

何よりも、

わたしは発達障害児の息子が
独り立ちできるように育てることが
できるのだろうか

という怯えと共に生きている。

息子がひとりでも生きていけるように育たなかったらどうしよう?

いつもいつもガクガクブルブル
怯えている。

そんな自分に気づいたら涙が溢れてきた。
そんなにひとりで背負おうとしなくていいのにね。
っていうか、実際、たくさんの人の
助けを得ているというのに。

・・・


怒りの奥にはいつだって怯えがある。
その怯えをなかったことにせず

怖いよね。確かに怖い。
でも、わたしが一緒にいるから。
一緒にがんばろう。

そんな風に言ってあげることができたら
算数ができなくても怒らなくなるのかもしれない。




息子よ。
相変わらず算数ができなかったとしても
来年も一緒に海に行こうね。

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