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同人誌のデザインを始めました。 (vol.1)

初めまして、carp labo designです。
2022年冬からゆるりと同人誌のデザインを始めまして、
少しずつですが携わらせていただいた作品も出来てきたので、
デザインをもっと身近に感じてもらう意味もあり、
Noteにて制作の流れや解説を行うことにいたしました。
 ※ Note掲載作品は試用期間に作らせていただいた作品限定の予定です。

もともと私は大学を卒業してすぐデザイン事務所に勤務し、カタログを中心に実用関係の書籍や写真集など紙媒体のデザインを手掛けていたのですが、時代の流れとともに出版の仕事は減少傾向になり、一部WEBなど媒体を移しつつ、細々と仕事を続けていました。

そうこうしているとコロナであまり外に出られない時期がきて、鬱憤が溜まっていた時に某漫画にどハマりし、夜な夜なPIXIVで二次創作を漁り、それだけでは飽き足らず、数十年ぶりにファンアートを制作。気付いたら数年続いて友人知人も増え、自分の中でも存在が大きくなりました。

そういった流れもあり、同人誌のデザインやマンガ関係のロゴなどに少しずつ興味を持ち始めたのですが、本屋などで見る限り、今までのキャリアであるカタログや実用書などとは作りや考え方が違うと感じまして、
まず試しに自分の本や作品のデザインをしてみたのですが、そうするとデザインを決めた状態で絵を描いてしまうこともあり、ある意味想像通りの仕上がりにしかならなくて、単に実力不足かもしれませんが、何だかもやっとした気持ちが残ったため、実績を積む意味でもこれは数年で培った友人知人、SNSに頼るしかない! とまずは30名、無料で作らせてもらえる人を募りました。

誰も来なかったらとりあえず親しくさせてもらっている方の作品をお借りして、希望者が現れるまで作らせてもらおうと思っていたのですが、最初に募集をかけた段階でありがたいことに数名希望してくださる方がいらっしゃいまして。
とはいえ半年や1年後など先の話が多く、やはり先に何人かロゴなどを作らせてもらおうと思い、SNSでよく交流してくださる3名にお願いして作らせていただきました。


1. WAKAさん 「日輪ボタン」

あだ名に「ブルドーザー」が付くほど勢いのある作家さん。
PIXIVやTwitterにあげられていた連作漫画のロゴをお願いして作らせていただきました。
作品には岡i田あーiみん的な癖はあるのですが、表の顔はハイブランドのカリスマ店員というギャップが面白く、
また江i口寿i史氏が目標とのことなので、フォントはベーシックな丸ゴシックを使用。色はあまりヴィヴィットにしすぎず、縁に補色を入れることでポップだけれど大人っぽい雰囲気に仕上げました。

ボタンがパァンと弾ける感じを半濁音を飛ばすことで表現しています。


2. どんちゃさん(文字)、たるやさん(イラスト) 「幼なじみの恋人」

文字書きさんと絵描きさんのユニットで、ほっこりとした優しい作風のおふたりです。
こちらはPIXIVの小説タイトルを作らせていただきました。
公開されていたイラストに合わせ、まずはモノクロで2パターンロゴを作成。
イラストに当てはめた後、馴染みの良い色に調整しました。
イラストも文章も可愛らしい作品なので、畏まりすぎずかといって弾けすぎず、
安心感を与えるデザインを意識しました。

最初に左のデザインを作り、イラストのリボンが印象に残ったので、「幼馴染み」をリボンのようにつなげたものと2種類作成。
両方のロゴを当てはめてみて右を採用。イラストのリボンが印象的だったので仕上げに絡めました。


3. ミネストローネさん 「まい・すいーと・みにり♡」


可愛らしい絵柄に意外とシビアな内容の漫画が特徴的な作家さんで、
最近需要がが高まりつつある、二次のぬいぐるみをモチーフにした漫画のタイトルをつけさせていただきました。
可愛いけれどどこか淡々とした群像劇みもあったので、使用フォントはベーシックな丸ゴシック。タイトル文字を傾け、CPのイメージカラーで影のラインを入れることで、大袈裟にならないように動きをつけました。

使用するイラストが記念写真のような印象だったので、イラストにタイトルを絡めるのではなく欄外に配置するスタイルにしました。


こちら3点はWEBでの発表ですし印刷代も発生しないので、金銭的なリスクはほぼないのですが、それでも人様の大切な作品をベースに使わせていただくのは一定の緊張感はありますし、自分だけの殻に籠もって作るよりも何倍も筋力は上がったと感じたので、制作させていただいて大変感謝です。

※vol.2に続きます

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制作の糧とさせていただきます。ご無理のない範囲でよろしくお願いいたします。