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イヤイヤ期の育児に『言語化』が重要なわけ

『今日は車で遠くにお出かけだからパンツじゃなくてオムツはいてね』
『やだぁ~ パンツがいい!』
『車に乗ったらしばらくトイレないから』
『やだぁ~ パンツがいい!』
『じゃあ、パッドはつけて』
『やだ、やだ、やだ!』

このあたりから理解しあえない大人と子供は
お互いにイライラ周波数になって完全にヒートアップ。


しかし、間をとってから、たった1つの質問であっさり解決した。

『どうして、オムツいやなの?』
『だって、お医者さんはオムツはかないでしょ?』
『ん? 』

だって、お医者さんはオムツはかない???
そうか、そういえば
彼は朝から青いズボンをはいて名札を首からさげて
ドラマ「コードブルー」の藍沢先生に一生懸命なりきろうとしていた。
その集大成にオムツでは絶対に『イヤ』なのだ。

これさえわかれば、後はすりあわせ。

『お医者さんも手術のときはオムツはくよ』
『どうして?』
『大きな手術の時はトイレいかれないからだよ』
『そんなの?』
『そうだよ!』

この世の終わりかと思うほど
ギャンギャン泣き叫ばれるとイライラするが
その理由を聴いてみればファンタジーのなかで
懸命に生きるかわいい3歳の男の子。

大人の傾聴力が足りないことを反省。

イヤイヤな理由を自分の言葉で説明させる
『どうして?』
『どうしたかったの?』
『誰におこってるの?』
それにしても質問を繰り出すタイミングはとても難しい。

ここでも『待つ』ことが肝要だ。
少し気分が落ち着いて、自ら話し始めるタイミングを待つ。
親の論理や価値観を押しつけても絶対に理解しあえない。

子どもの気持ちを代弁せよという示唆は育児書にもあるが
子どもたちの個々の事情は複雑だ。
前後左右を観察していないとわからない。

だってオムツが嫌で泣きじゃくる理由が
お医者さんは はかないから
・・・なのだから。

もともと、分かりあえないことを前提に
言語化しながら丁寧にすり合わせて
落としどころを探っていくのは大人の世界でも同じことだと思う。

日常という現場に学びが満載。

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