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中村祐太(マエケンと比較しつつ)

今回は中村祐太の特集です
中村祐太は2013年のドラフトでドラフト5位で関東第一高校から指名された右腕で入団当初からコーチからの評価も高くマエケン二世などと言われることもあるぐらいポテンシャルの高さを持っている投手です
今回は中村祐太についてカープの他の先発投手に加えてマエケンとの比較を通じてその特徴や課題などを述べたいと思います

次の画像は中村祐太の年度別の成績をまとめたものです
Excelで作成したやつが上手く貼れなくてこういう形にしました、、
すみません、、、

k/bbは示されても分からないと言われる人もいるかもしれないのでカープの主な投手とマエケンが一軍でブレイクした二年目とマエケンの日本最終年の成績を示しておきます
大瀬良→3.88
ジョンソン→2.35
岡田→1.84
九里→2.10
野村→2.00
マエケン2008→2.87
マエケン2015→4.27
k/BBとは一つ四球を与える間に奪う三振の数を示したもので投手の制球力を表す指標で大体3.5を越えたら優秀と呼ばれてます
こうしてみると中村のk/bbはかなり低く制球力は悪い方かと思われます
(ただ奪三振力がない選手らへんは数値が低く出るので一概には言えませんが、、)
ここら辺がマエケンと決定的に違うところです

また次に中村の奪三振力を見るために奪三振率を先程の投手と比較した表を貼ります




(アプリの都合上小数点以下は四捨五入してますがご了承ください)
こうしてみると中村の奪三振能力は標準レベルだと思われます
しかし2008のマエケンよりは良いようです
(この時のマエケンはまだ武器のスライダーを完全に習得は出来てないのでそれもあるかと思います)
ただマエケンに近いスタイルを目指すならもう少し奪三振力は欲しいですね

では中村祐太とはどんな投手なのか球種から見ていきましょう
次に示すのは中村の全投球にしめる各球種の割合とマエケンの2015年度の全投球にしめる各球種の割合です

こうして見るとマエケンの方が球種が圧倒的に多いことが分かります
そのためマエケンのストレートの割合は低いのに対して中村のストレートの割合は高めです
では他のカープの投手と比較したとき中村のストレートの割合はどうでしょうか?



ここに示したのは前回高橋の記事で使用したカープの主な先発と高橋のストレートの割合を示したものです
こうしてみても中村のストレートの割合は先発として高めであることが分かります
中村の最高球速は去年は145キロとそこまで速くなく球速よりは多くの人が言われてるようにキレで勝負するタイプだと思われます

次に示すのは中村とマエケン2015の球種の空振り率、見逃し率、被打率を示したものです上が中村、下がマエケンです

マエケンと比較をすると空振り率は殆どの球種では負けてますがストレートだけは勝ってます
ここからも中村のストレートの質が伺えます
しかし一方で被打率は中村の方が下です
理由としては
①球種が少ないこと
②多投できる球種がスライダーだけでそのスライダーの被打率が高い
ことなどがあげられると思います
またサンプル数が少ないってのもあるとは思います

中村で気になるのはやはりスライダーの被打率の高さです
スライダー他の球種がカーブとフォークという大きな割合は占めにくい球種のためスライダーが悪いと先程のべたようにストレートの被打率の悪化にも繋がります
そのためスライダーの質を上げるもしくはスライダー以外の多投出来る球を習得することが近道ではないかと思います

ちなみに次に示すのが高橋の記事で使ったストレートとスライダーの空振り率の比較です

一枚目がストレート、二枚目がスライダーです
ここからしても中村のストレートは他の投手と比べて突出したものであると言えます
一方スライダーの空振り率はかなり低いと言えるでしょう
こうしたことからも中村の現時点での問題点は空振り率が高くなく被打率も高いスライダーが変化球の軸になっているというところがあげられるでしょう

三振が多くない先発でも空振り率が10%を越える変化球は必ずといって良いほど持ってますしそこが中村の弱点と言えそうです
変化球が大したことがないのでストレートに張って待てるのでこれがストレートにも悪影響を及ぼしてます


マエケンと比較してもやはり決め球があるかないかがかなり違いを産み出してると思われます
仮に中村がマエケンロードを歩もうとするならばスライダーの改善と球種の増加は欠かせないと思われます

以上をまとめますと中村の特徴は
1ストレートの質が良く投げる割合も多い
2制球力がない
3変化球の球種が少ない
4多投出来る質の良い変化球がない
以上になります

一見課題が多いように見えますが変化球は感覚的な部分に大きく依存するものですからきっかけを掴めばかなり変わってきますから今年ブレイクする可能性はそこそこあるものと思われます
谷間での先発がメインだと思われますのでそこで結果を残してローテーに定着して欲しいですね

御覧いただきありがとうございました!!

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