知の神

カモネギされる前に親がやるべきこと

カモネギ彷徨記と銘打ったものの,肝心の新しい潜入ルポを書いていない。

新しい案件は現在進行中なので,詳しくはまだここに書けないのだ。だがしかし!これがまぁ!なかなかで,かなりキテイル案件で。近日中にもうまとまるので,楽しみにお待ちくださいっ!

そして,カモネギ彷徨記の実践潜入ルポの新案前に,過去の潜入ルポから考えたことを自戒の念を込めて,心理学とからめて書いておく。

転んでもただは起きぬ!てか,書きたいから,カモネギしてるんでしょ?(おい!)

研究の一環説

わたしがカモネギ彷徨記を書いているのは,私自身が社会学と近しい心理学のフィールドに身を置く研究者であるからだ。

心理学は学際的と呼ばれて,社会学や哲学,経済学,医学などいろいろな学問と境界を共有していて,●●心理学などたくさんの心理学に分化している。だから,研究者は自分の専門以外のことは実はそんなに詳しくは知らない。

だけども,一応,大学の授業ではドンずばの自分の専門分野を教えることもあるけれど,わたしのようなペーペーの場合は,自分の専門とはずれて居る分野でも教えることがある。

それに,専門以外のことを知らないとモノを教えられないのは,先生と仮にも呼ばれて教えるものとして当たりまえの基本だ。

そうそう,昨日なんて,職場のスタッフの先生と話していて,そのことになった。本来なら知っているべき当たり前の知識を知らなくて,保護者と情報を共有したり,その専門知識について具体的なアドバイスができないでいるスタッフがいるのだ。

そりゃないぜ~,べいべ~,だ。

自らが知らないことは自らで調べて,それを人に教えられることは,先生といでは,基本だし,学びとは「まねぶ」(まねする)から転じているという説もあるくらいだから,自分で調べて行動しないといけないのだ。

知りたいことがあったら,自らそのフィールドに出向いて潜入して観察する「関与しながらの観察」というスタイルは,精神分析医のエリクソンが提唱しているし,ある意味王道だろう。

だからとは言わないけれど,自分で自ら飛び込み,自分で体験してみるというスタイルは,わたしの基本スタンスだ。

とはいえ,そういう意識的に体験する人の中にも,「ええ?それでいいの?」と,ミイラ取りがミイラになり,あっちゃちゃのような人も多くいる。

自分のことを棚に上げてはいけないのだけど,本当なのだ。

だとしてもそれはないよ~!

今ホットな案件では,子どものためにためていた学資保険を解約してその新しい案件にぶっこんでしまった人もいたり,驚愕した。

確かにね,学資保険は実際はまぁ儲かる投資のしくみではないし,保険そのものもまぁ,ここで詳しくは書かないけれど,まぁいろいろだ。

だけど,預け替えにしても,その投資先があちゃちゃなところ,よりディープな闇なので,さすがにそれはやめた方がいいんじゃないか?と,思った。

だけども,ご自分でよいと思って心酔している人にとっては,そのような言葉はクソバイスにしか過ぎないだろうから,クソバイスはしないことにした。

わたしはそのアドバイスがクソバイスではない根拠があるし,経済学まではいかなくても,ビジネスのしくみを知っていたら,その投資がかなり危ない橋を渡るものだということがすぐにわかると思うのだ。

お金のしくみ,ビジネスのしくみ,そして,経済活動のしくみ,それらは残念ながら,義務教育では教えてくれない。

かろうじて,高校の家庭科で投資のことを授業で取り入れる動きが出てきたくらいだ。

(2019年11月12日)

遅い!

だから,家庭教育で親が教えるしかないのだけど,親にそのような知識がないとこのようなカモネギの負の遺産が連鎖してゆく。

世代間連鎖は心理面だけでなく,経済面にまで及ぶのだ。

教育格差は経済格差であることは,経済学や教育学の間では暗黙のデータだったし,そうでなくても普通に検索すれば見つけられる可視化されたものだ。

数年前に売れまくったこの本は,可視化の最大ヒットで,よくぞ言ってくれた!と,たぶん,学者たちは思っているだろう。

親の経済力と子どもの学力の相関はあるのだ。

もっとわかりやすいものでは,家庭にある本の数が(たとえ読まずに飾ってあったとしても)子どもの学力に比例するというデータもよく言われるし,この本にも載っている。

読まずに飾ってあるとしても,親が本から得られる知識というものに対して評価していることの現れであろうし,自ら調べて動くという姿勢を親が大事にしていることと関連するのかもしれない。

でも,本で得られることと実際に体験して学んだことには,脳が記憶するにあたって差があるのも事実だ。思考力を発揮した情報であるほど記憶されやすいという。

さらに,本を読んで得た記憶よりも体験記憶に基づいた記憶を重視するのだという。

医師の林成之氏の記憶についての本も面白く読めるのでおすすめだ。

そこで,考えた。体験記憶ほど強く記憶されてしまうから,わたしはカモネギをしたいのか?

ぎゃー!

論文や所見書き、心理面接にまみれているカシ丸の言葉の力で、読んだ人をほっとエンパワメントできたら嬉しく思います。